乱鳥の書きなぐり

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中村吉右衛門『須磨浦』 4,9★/5 松貫四(まつ・かんし 中村吉右衛門)作・演出・出演 2020年

2021-03-11 | TVで 歌舞伎・能楽

  

 中村吉右衛門配信特別公演『須磨浦』 4,9★/5 松貫四(まつ・かんし  中村吉右衛門)作・演出・出演 2020年

 

 

 中村吉右衛門 配信特別公演『須磨浦』を二度見た。

「一枝を伐らば、一指を剪るべし」

 

 能楽堂と云う異空間の中で、紋付袴の吉右衛門は、凛々しい。

 76歳と云うご歳に相応しい所作と演技、又、手の抜かない精一杯のお力を振り絞って挑んでおられた。

 松貫四と云う名にして、ご自分で書かれたという『須磨浦』は、能楽の良さも取り入れながら、歌舞伎の基本や面白みを真っ向から取り組まれたと感じる。

 

『一谷嫩軍記』「熊谷陣屋」では高札(実際には立てられてない)に書かれた「一枝を伐らば、一指を剪るべし」であるが、『須磨浦』では、巻紙(手紙 文書)という形で演じておられる。

 

     須磨寺桜


  此花紅南所無也、一枝於折盗之輩者、
  任天永紅葉之例、伐一枝者可剪一指


      寿永三年二月日

 

 

 中村吉右衛門は複雑な感情をうまく感情移入され、素晴らしい舞台配信であった。

 新作歌舞伎とは思えない古典歌舞伎の良さをふんだんに取り入れたれた秀作。

 時間を置いて二度見たが、感動のあまり、心が震えた。

 中村吉右衛門も、本当の歌舞伎役者だと感じた!!!

 

 

 松貫四(まつ・かんし  中村吉右衛門)作・演出・出演

 

 中村吉右衛門 (76歳)

 新作歌舞伎

 2020年

 30分

 観世能楽堂

 無観客 撮影

 3500円(配信動画視聴チケットの場合)

 

 

 

 吉右衛門が松貫四(まつ・かんし)の筆名で書き下ろした作品。出演は吉右衛門1人で、東京・銀座の観世能楽堂で無観客で撮影した映像を、配信されていたらしい。

 

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