私の好きな自然写真の中でも特に気合いが入るのが昆虫写真です。
その中でも一番は、孵化、蛹化、羽化などの生態写真。
二番目がこれ、トンボの複眼です。
以前は複眼撮影と言えば、被写界深度を深くするために絞り込み、露出不足を補う為にフラッシュを使いました。
ところがデジタルカメラの時代になり、マクロ撮影にかなり有効なフォーカスブラケット撮影が出来るようになりました。
(もちろん、これからも状況に応じてフラッシュとディフューザーは使うことになります。)
そして深度合成は、指定した枚数のピントが合っている所だけを自動的に合成してくれるという、何とも有り難い機能です。
フォーカスブラケット撮影とは、“ピント位置を連続的に変えながら指定した枚数の写真を撮る機能”です。
フォーカスブラケットの他にも、“AEブラケット”“ISOブラケット”など、のブラケット撮影があります。
私が使うのはフォーカスブラケット撮影だけですが、これまではマクロ撮影の時、被写界深度を稼ぐために絞り込む必要がありました。
すると、どうしても解像感が落ちてしまうので、そのあたりが悩みの種だったんですよね。
今回の赤城山シリーズでは、初日にアキアカネがたくさんとまっている場所がありました。
しかしマクロ撮影は予定外だったので、車に三脚を置いたままでした。(やはり横着しちゃいけませんね)
仕方が無いので、アキアカネの複眼を手持ちで1枚撮り。
撮影機材:OM-5 + ED90mm F3.5 Macro IS PRO
ISO1000 1/2000 f/5.6 敢えて絞り込まず、F/5.6で撮りました。
被写界深度が浅いのがよく解りますよね。
そして二日目、今度は用意していた小型の三脚を使い準備OKです。
OM-5のブラケット撮影設定値は
focusステップ:3(撮影間隔)
撮影枚数:8枚
深度合成:ON となっています。
1枚目が狙ってピントを合わせている最初のカット(単写真)
2枚目が フォーカスブラケット+深度合成(8枚) です。
ISO400 1/500 F/8 ナツアカネ♀
2例目は2枚並べて比較しやすくしてみました。
こちらの方が解りやすいかもしれません。
更にマクロショットらしく右の写真の拡大版です。
これぞ複眼ショット? チョッピリ満足出来る仕上がりになりました。
OM-5は枚数等の設定範囲が狭いので、次回はOM-1かEM-1 MarkⅢで撮ってみようと思っています。
でもこれくらい撮れるのなら、OM-5でも問題ありませんね。
(フォーカスステップはもう少し広めでも良かったかもしれません)
このところ急に涼しくなってきました。
そろそろ昆虫の季節も終わりかと思うと、ちょっと寂しさを感じます。
そいえば今年は殆ど蚊に刺されなかったなあ…。