ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

朝の出来事

2017-11-11 06:41:04 | エッセー
 先日梅丘の「認知症の会」に初めて参加して、介護している家族の大変さを
改めて感じた。ことに夫が妻を介護するのは、本当に大変だと感じで胸が
潰れるような思いだった。それに比べると夫は本当に素直で、自分のことは
ほとんどできるし、明るいし、その瞬間では「これで認知症?」と思えるほど
頭の働きはバツグンだ。日常会話も自然で、私もほとんど自由に行動ができるし
8年目に入ってもまた要介護1だ。私は改めて、「同じ介護でも私は随分幸せで楽だ」
と、有難く感じた。

 そして今朝、今日は運動と脳トレの午前中だけ参加のデイホームの日。
着ていく洋服を揃えたら、自分で着たが「上着は何を着よう?」と聞いた。
 「車で迎えに来てくれるし、室内にいるだけだからそれだけでいいわよ」と
そのまま送りだした。我が家は南向きなので大変暖かい、洗濯を干すためベランダ
に出たら、外は思いの外寒かった。するとその時家の前で車が止まり、デイホームの
お迎えだと分かったが、今日はいつもより10分ほど遅れたらしい。
 最近寒がりになった夫は、薄着のまま玄関で寒いのをガマンしていたのだ。
「あなたゴメンナサイね。上着着せれば良かった」と、涙が出たほど可愛そう
でならなかった。

 前から行っているデイホームは休日でもやっていたので、私は3日は祝日が休み
とは気づかず送りだした。すると一時間近く過ぎてから部屋に戻ってきて、私は
びっくりしたが、やはりそんな時は頭が働かないのだろう。
 自分の年齢も、月日も分からず、今のことも忘れる、少しずつだが確実に進行して
行く状態。これからはもっと緻密に、夫の行動を見守らなくてはと、つくづく感じた
朝だった。
コメント
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