「認知症医療の第一人者で、診断に使う知能検査開発者として知られる精神科医
の長谷川和夫さんが、自ら認知症であることを明らかにした。半世紀にわたって
診療と研究に携わってきた医者は、今何を想うのか?
「認知症ありのままの僕」と言うタイトルで、高名な長谷川和夫先生が、川崎市で
開催された講演会で、認知症と初めて公表した。顕著に症状を感じるようになったの
は約一年前から。薬も飲んでいるという。認知症は高齢になるほど多くなる。国の
研究班の推計では、60代後半で3%程度の有病率が、80代後半では40%程度
95歳以上では80%程度になる」
つまり認知症は頭の良し悪しに関わらず、高齢者(若年性もあるが)の病気だ。
昔は現代ほど長生きしなかったから、少なかったのだろう。
※長谷川先生の書斎(読売新聞記事より)

昔は認知症は、痴呆とか、ボケとか言われていたが、私は以前から関心があり
映画になった「恍惚の人」(有吉佐和子原作)を、義母と夫を誘って見に行った。
その頃からだんだん寿命が延びて、これからはそんな老人も増えるのではと何となく
予感していたからだった。その頃はまだ「ストレス」「リラックス」という言葉が
一般的ではなかった。私はすでにその時代に、催眠法のリラクゼーション、ダンスの
明るさなどを取り入れ独自のヨーガを創案し「リラックス・ヨーガ」と名付け、自分
の教室で指導していてたのは、すでに心理学を勉強して知識があったからだった。
その映画は私には大変ショックであったことも忘れられない。
※?新聞の取材記事の私のスタジオ

そのため、夫が認知症と診断されたけれど、決して驚かなかった。
夫には「高齢者の病気だから、決して恥ずかしくないので、友人や知人達にも正直に
話す事」と勧めた。すると彼は誰にでも「オレ、認知症で松沢病院へ通っているんだ」
と平気で話し、みんなに驚かれた。また現在より認知症に対して知識がなく、偏見され
ていた頃だったためか、主治医の先生からは「勇気ある行動」と、大変お褒めにあずかった。
現在の夫は今の事もすぐ忘れる、自分の年齢、月日も分からない、判断力、思考力は欠けて
いる。でも人格そのものは決して変わっていないし、その場で感じることは衰えてはいない。
それは私が心理カウンセラーとして、夫を決して怒らせず、いつも機嫌の良い状態をキープ
するように、毎日配慮し対応してきたからだと思っている。
今まで何度か世田谷区の所々で開催している「認知症家族の会」に出席したが、夫のように
穏やかで、いつも平常心の認知症患者は全くいないようで、「認知症優等生」であるのは間違い
ない事実だ。でも、緩やかではあるが、確実に進行している夫を介護するのが、現在の私には
もっとも大切なことだと思っている。
の長谷川和夫さんが、自ら認知症であることを明らかにした。半世紀にわたって
診療と研究に携わってきた医者は、今何を想うのか?
「認知症ありのままの僕」と言うタイトルで、高名な長谷川和夫先生が、川崎市で
開催された講演会で、認知症と初めて公表した。顕著に症状を感じるようになったの
は約一年前から。薬も飲んでいるという。認知症は高齢になるほど多くなる。国の
研究班の推計では、60代後半で3%程度の有病率が、80代後半では40%程度
95歳以上では80%程度になる」
つまり認知症は頭の良し悪しに関わらず、高齢者(若年性もあるが)の病気だ。
昔は現代ほど長生きしなかったから、少なかったのだろう。
※長谷川先生の書斎(読売新聞記事より)

昔は認知症は、痴呆とか、ボケとか言われていたが、私は以前から関心があり
映画になった「恍惚の人」(有吉佐和子原作)を、義母と夫を誘って見に行った。
その頃からだんだん寿命が延びて、これからはそんな老人も増えるのではと何となく
予感していたからだった。その頃はまだ「ストレス」「リラックス」という言葉が
一般的ではなかった。私はすでにその時代に、催眠法のリラクゼーション、ダンスの
明るさなどを取り入れ独自のヨーガを創案し「リラックス・ヨーガ」と名付け、自分
の教室で指導していてたのは、すでに心理学を勉強して知識があったからだった。
その映画は私には大変ショックであったことも忘れられない。
※?新聞の取材記事の私のスタジオ

そのため、夫が認知症と診断されたけれど、決して驚かなかった。
夫には「高齢者の病気だから、決して恥ずかしくないので、友人や知人達にも正直に
話す事」と勧めた。すると彼は誰にでも「オレ、認知症で松沢病院へ通っているんだ」
と平気で話し、みんなに驚かれた。また現在より認知症に対して知識がなく、偏見され
ていた頃だったためか、主治医の先生からは「勇気ある行動」と、大変お褒めにあずかった。
現在の夫は今の事もすぐ忘れる、自分の年齢、月日も分からない、判断力、思考力は欠けて
いる。でも人格そのものは決して変わっていないし、その場で感じることは衰えてはいない。
それは私が心理カウンセラーとして、夫を決して怒らせず、いつも機嫌の良い状態をキープ
するように、毎日配慮し対応してきたからだと思っている。
今まで何度か世田谷区の所々で開催している「認知症家族の会」に出席したが、夫のように
穏やかで、いつも平常心の認知症患者は全くいないようで、「認知症優等生」であるのは間違い
ない事実だ。でも、緩やかではあるが、確実に進行している夫を介護するのが、現在の私には
もっとも大切なことだと思っている。