ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

小さな幸せはどこでも・・・

2021-07-18 07:22:19 | エッセー

 時々見ていたが、夫は背中を搔くための長い竹でできた「孫の手」を

ベットの傍に置いて「カーテンを閉めて」と頼むと、その「孫の手」で

器用に閉めている。先日気が付いたら、それで戸まで閉めていた。

 二人共背中が痒い時など全くないので、使った記憶はないほどだ。

 昨日タンスの一番上の引き出しが開かずに困って,夫に「開けて」と

頼んだら、彼はしばらく触っていたが開かなかった。

 するとベッドから「孫の手」を持ってきて、それを差し込んで動かしていたら

引き出しはスッと開いた。「スゴーイ!背中かきってそんな事にも役立つんだ

とってもお利口さんなのね」と夫に言ったら、「だからオレ何時も傍に

置いておくんだ」とちょっと嬉しそうだった。

  認知症の夫だが、時にはビックリするほど、頭が働くこともあり、身の

周りにある小さなグッズも、使い方で色々利用できるのだと、夫に教え

られた思いがして、ちょっと嬉しくなった。

 そんなダブルの「ちょっとした嬉しさ」が、もしかしたら我が家の

円満さなのかも・・・だから幸せなのかもと感じた。

コメント
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