博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『鬢辺不是海棠紅』その6

2021年04月13日 | 中国近現代ドラマ
『鬢辺不是海棠紅』第31~36話まで見ました。

商細蕊は寧九郎の代理で上海梨園を探訪するという名目で、程鳳台を追って上海へと向かいます。


ここで商細蕊の世話役林丹秋の妹として曾愛玉が再登場。

商細蕊は唐突に自分に生き別れの妹がいたことを思い出し、その妹というのが曾愛玉ではないかと思い当たります。商細蕊は幼い頃に家族で京劇を見に行った際に、父母や妹とはぐれてそのまま生き別れとなり、たまたまその時に興行していた水雲楼に引き取られたということらしいのですが、それはちょっと設定として無理がないでしょうか……

まあそれはともかく、ならば彼女の兄と称する林丹秋は何者かという話になるわけです。彼は借金を抱えていてヤクザ者から脅されて……というような事情を抱えていたのですが、一方で彼自身も商細蕊とは似たり寄ったりの過去を抱えており、まるっきり嘘ということで彼女を騙していたわけでもなさそうで、商細蕊は曾愛玉に事実を告げず、林丹秋に彼女を託すことにします。

その後商細蕊&程鳳台は上海で陳紉香と再会しますが、恋人と引き離され、彼女の家の者が雇った暴漢に足を折られたということですっかり酒浸りとなっておりました。


陳紉香は商細蕊・程鳳台の尽力で治療を受け、舞台復帰をするものの、最後は舞台上での自決を選ぶことに……

さて、北京に戻った程鳳台は妻范湘児と仲直り。しかし日中戦争の足音が…… ということで日中戦争編に突入です。北平に入城した日本軍は中日戯曲同好会を立ちあげ、京劇を日中友好の演出の手段としようとします。


そして一座の付き人として商細蕊を支えてきた小来が日本兵の犠牲に…… 于正ドラマに多く出演している李春嬡が演じてます。

同好会の会長に押し立てられそうになった寧九郎は出家して抵抗。商細蕊ら各劇団の親方連は休業で日本側への協力要請をやり過ごそうとしますが、侯玉魁は息子を人質に取られて舞台に引っ張り出され、商細蕊らも興行再開を強要され……というあたりで次回へ。
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『鬢辺不是海棠紅』その5

2021年04月06日 | 中国近現代ドラマ
かなり間が空いてしまいましたが、『鬢辺不是海棠紅』の鑑賞を再開します。その間に『君、花海棠の紅にあらず』のタイトルで日本語化も決定しました。ということで第25~30話まで鑑賞。


劉漢雲や曹貴修を迎えた公演で商細蕊は憧れの寧九郎との共演が実現。劉漢雲は清朝の官吏であった若い頃に、西太后に寧九郎ら俳優を宮廷から退けるよう進言して処刑されそうになり、当の寧九郎の機転で救われるという因縁があったのでした。伝説の女形寧九郎を演じるのは、『さらば、わが愛/覇王別姫』に出演した雷漢。


そして公演の裏で劉漢雲と曹父子による三者会談により、曹司令(曹万鈞)は兵権を差し出して南京で官途に就くことに。曹司令の中の人はいろんなドラマでよく見る黒子です。

さて程鳳台は行きがかり上、義弟(妻の弟)范漣の子を懐妊した曾愛玉の面倒を見てやることになりますが、愛人に子どもを産ませたと妻の范湘児に勘違いされてしまい、更には生き別れになっていた実母春萱からの手紙が愛人からのものと決めつけられて燃やされてしまい、怒った程鳳台は赤子とともに水雲楼へと家出。赤子は女児で鳳乙と名づけられます。また劉漢雲の計らいでこの前後に小周子も水雲楼へと引き取られています。


春萱を演じるのは特別出演の李依暁。息子程鳳台とは死別と思いきや程家の父親と離縁しての生別だった模様。なお程家の三姉弟、美心、鳳台、察察児は全員母親が異なるようです。

そうこうしているうちに五年に一度の「梨園魁首」を決める投票が開始。最終候補に残った商細蕊ですが、憧れの寧九郎と競い合うことになってしまったのに気が進みません。しかし寧九郎自身が彼に投票し、実力と人気が認められることに。

そして春萱の件も、范湘児の計らいにより、春萱の弟子でその名を襲名した小春萱が奉天から到来。程鳳台は彼女から母の近況を聞いて安心し、仕事上のトラブル胥吏のために上海へと向かいます(ただ小春萱の回想によると母は既に病没しているようなのですが……)

改めて見てみると、同じ于正作品でも現在日本で放映中の『コウラン伝』とは脚本、映像ともに格段の差がありますね…… 于正が本気になればこんないい作品になるのかと。
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『山海情』その2(完)

2021年03月02日 | 中国近現代ドラマ
『山海情』第13~最終23話まで見ました。

凌教授と学生たちの尽力により金灘村の村人たちが双孢菇の栽培を開始。しかし販路が近隣の土地に限られることにより双孢菇はあっという間に供給過多となり、買い取り価格が大暴落…… しかも間の悪いことに陳金山の後任の麻副県長が村をモデルケースにしてキノコ栽培を県下で推進しようと画策。


馬得福は視察にやって来た領導たちの前で村の実情を暴露。寧夏側の代表の楊書記と福建側の代表の呉主任が善後策を練ることに。楊書記と呉主任の中の人は『武林外伝』で共演していた閻妮と姚晨ですが、同じく『武林外伝』の莫小貝役だった王莎莎も本作に出演しています。

そして責任を感じた凌教授も奔走し、外地への販路の確保に成功。福建の麦苗の方も、工場の火災で一心不乱に荷物を運び出したことが注目され、マスコミの取材を受けたりして一躍時の人となります。

時は流れて2001年。陳金山の講話に感化され、村の小学校に福建から大卒の先生・郭閩航が赴任。しかし白校長は生徒たちが家庭の事情で年齢をごまかして福建に出稼ぎに行かされるのに心を痛めていたのでした。


出稼ぎに行かされる子供たちのせめてもの思い出にと、県で開催される合唱コンクールへの参加を決めた白校長。しかしグラウンドの修復費用とコンクール出場のためのユニフォーム代を捻出するために、娘が仲介して福建側から学校に寄贈されたパソコンを売り払っていたことが発覚し…… ここで歌われている「春天在哪里」は改革開放を称える有名な童謡とのこと。

2004年。閩寧村は閩寧鎮へと昇格したものの、財政上は問題が山積み。特に前々から懸案とされていた農業用水路の工事で作業員への工賃の不払いが問題となり……


と、ここで王凱演じる潘書記が登場。『大江大河2』とナリが一緒です (^_^;) 鎮のトップを処断し、馬得福らに問題の解決を命じます。得福は鎮長代理となりますが、ここで用水路工事の入札をめぐって弟・得宝の建設会社への利益供与が疑われ、一時停職の処分。故郷湧泉村で、村に居残っている住民をすべて閩寧鎮への移住に同意させよと命じられます。

そして2016年。閩寧鎮では麦苗が興したブドウ栽培が根付き、鎮の名産となっており……

【総括】
ということで1991年から2016年までの四半世紀をあっという間に駆け抜けました。1998年頃の話というかキノコ篇以降は展開がちょっと忙しくなってましたね(一番面白かったのもキノコ篇のあたり)。せめて全30話程度あればと思いましたが、あるいは実際の中国の地方の経済発展の速度も体感的にはそれぐらいのスピード感だったのかもしれません。

しかし得福の最終学歴が農学校(おそらく高校相当)で得宝が中学に行ったか行ってないかという中、年の離れた妹の得花は当たり前のように高校に進学し、更には大学院の博士課程まで出てるという設定。このあたり経済力やら教育観の変化がモロに出てるなあと。
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『山海情』その1

2021年02月19日 | 中国近現代ドラマ
『山海情』全23話中第1~12話まで見ました。

時は1991年。寧夏回族自治区の貧村湧泉村では、政府の貧困対策の一環として村民を自治区内の別の土地に移住させ、開墾を進めさせようとしておりました。


主人公は黄軒演じる馬得福。村の若き幹部として移民政策を担うことになります。村民から移住希望者を募る一方で自身も移民の先発隊として、移住先の金灘村で環境整備に努めることになります。

移住先では一から農耕地の開墾を進めなければならず、電気も満足に通っていないという状態。移民の戸数が60戸に達すれば電気を通してもらえると頑張っておりますが、折角やってきた移民が大自然の驚異・砂嵐に恐れを成して湧泉村に引き返してしまい、移民の戸数は59戸であと1戸足りないということで話がおじゃんになりかけます。


そこへ得福の元恋人水花が夫と子供を率いて移住してきて、何とか電気が通ることになります。水花の中の人は『長安二十四時』の檀棋。このドラマ、ちょいちょいお馴染みの俳優さんが登場するのですが、見事に農村ナイズされていてパッと見それと気付かない人も多いです (^_^;) 

水花は得福と結婚するはずが父親の思惑で身売りのような形で隣村に嫁に出されてしまい、嫁ぎ先の夫も不幸な事故で下半身不随に……と重い背景を背負っていますが、それにめげないバイタリティを持っています。


そして移民政策のテコ入れとして、比較的裕福な福建省の都市と連携することに。村は閩(福建)と寧夏から名前をとって閩寧村と名づけられます。福建から兼職副県長として派遣されてきたのが郭京飛演じる陳金山。彼の差配で村の若い女性たちを女工として福建の電子機器工場に出稼ぎに行かせたり、福建の大学教授凌一農を招聘して双孢菇という福建特産のキノコの栽培が推進されたりします。

得福の弟の得宝が村で一番最初に双孢菇の栽培に名乗りを挙げて大儲けし、彼の恋人の麦苗が女工のひとりとして福建に出稼ぎに出て慣れない環境で悪戦苦闘することになります。で、今回は得宝の成功を承けて双孢菇の栽培が全村で進められることになったあたりまで。年代は1998年まで進んでます。

『大江大河』シリーズと同じく正午陽光の制作とあって『大江大河』の外伝みたいな感じで見てますが、舞台となる村は宋運輝の故郷の村や小雷家より更にひなびており、「湧泉村」というネーミングも相まって呪いの泉のひとつやふたつはありそうな感じです。


そして本作の魅力はこれ。なまった普通話や方言がたっぷり聞けるというか、標準的な普通話を話す人なんか誰一人として登場しません (^_^;) 画像は麦苗たち新米の女工が工場の先輩の説明を聞き取れず、「もう少しゆっくり話してください」と言ったところ、工場の主任から「ここは普通話の教室ではない」と言われてしまう場面なんですが、麦苗たち、工場の先輩、主任の三者のいずれも発音が不標準ですw
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『大江大河2』その4(完)

2021年02月04日 | 中国近現代ドラマ
『大江大河2』第31~最終39話まで見ました。

一旦まとまったと思われた東海化工と米国企業との合弁話ですが、米国側が条件をつり上げてきたことで宋運輝は対応に追われます。


梁思申に複雑な思いを抱く程開顔、思申に不信感を抱き、当てつけのように彼女のライバル企業に就職した三叔を呼び出す小輝、その三叔に遺恨がある大尋など、様々な思惑と感情が交錯するお食事会 (^_^;)

楊巡は東海に四つ星ホテルを建てるという計画に夢中で、大尋は資金繰りの件などでそれを苦々しく見つめています。結局高級ホテルではなく、事業計画的に無理のない高級市場の開設へと方向転換するのですが、東海唯一のホテルである南都賓館で「三つ星の南都賓館では高級ホテルとしての役割は果たせない」なんて話を堂々とするもんじゃありませんw

さて、その頃程開顔と程工場長(とっくに退職しているのですが、取り敢えずこう呼んでおきます)のもとに宋運輝と梁思申の関係を告発する怪文書が届き、それをめぐって元々雲行きが怪しかった夫婦仲、そして小輝と程家との関係が修復不可能なまでにこじれていきます。程工場長は東海化工の馬工場長にも対応を求め、ラチが明かないと見るや上級の領導に小輝を告発し、関係者のもとに調査団が派遣される騒ぎに。


程開顔は宋運輝との離婚に応じ、彼の仕事までを邪魔するつもりはないと明言しますが、父親の方が収まりません。小輝と開顔というより、小輝と岳父との感情のもつれが事態を悪化させているあたり非常につらみがあります……

結局小輝は地方の農薬工場の工場長へと下放(ただ、これも北京の老徐や路小第の尽力で按配された地位なのですが)。梁思申には東海に留まり合弁をまとめるよう後を託します。楊巡は長年苦労を掛けた母親の末期癌が発覚し、試練の時を迎えます。そして雷東宝はいよいよ出所の日を迎え……

【総括】
ということで1989年頃から1994年頃までを舞台とした第2部。さすがに前作のような現代史物としての要素はそれほどありませんでしたが(強いて言えば天安門事件絡みの描写がチラッとあったのと南巡講話ぐらい)、バイク党だった雷東宝も含めて主人公連が車に乗るようになり、楊巡は初期型の携帯電話を持ち歩き、東海化工の幹部の部屋にはデスクトップパソコンが設置されるようになりと、経済発展の要素は盛り込まれています。

一方で終盤で出てきた宋運輝の故郷の村のように、未だに電気や電話も充分に通らず、経済発展を享受できない地域も多く残されているわけで、このあたりが(あるとすれば)第3部のテーマになってくるんでしょうか?
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『大江大河』その3

2021年01月27日 | 中国近現代ドラマ
『大江大河』第21~30話まで見ました。


贈賄1万元につき1年という計算で、陳平原に2万元の賄賂を送った雷東宝は2年間服役することに。小雷家の苦難と栄光の歴史を振り返りながら東宝が妻との面会に出てくる場面がなかなかせつない…… 

小雷家では大学出の楚郷長の指揮のもと立て直しを図ることになりますが、やはり資金繰りがうまくいかなかったり、東宝の母親が村におれなくなって韋春紅に引き取られたり、村長の雷士根ら村の幹部連がなかなか面会に来なかったりという状況ですが、獄中の東宝はまだそれなりに威信を保っている模様。このあたりは第1部の老書記の末路とは少し異なります。


そのとばっちりを食う形で楊巡の揚子街電器街も趙小波(第1部で楊巡の彼女を奪った人物です)に安く買いたたかれてしまい、苦境に追い込まれますが、ここで久々の歴史イベント鄧小平の南巡講話が発生。宋運輝はこれに目を付けて、改革開放を一層進めようとする波が楊巡にも雷東宝にも有利に働くだろうと予言。小輝の政治の風向きを読む能力は相変わらず冴えているようです。

その言葉を証明するかのように、電器市場を売り払って得た資金など諸々をつぎ込んで開店した東海の日用品・食料品市場は連日の大盛況となります。市場の用地の大家にあたる蕭然も市場への投資を申し出ます。

さて、東海化工では外国企業との合弁が上から認可されます。日本企業から工場の二期工事のための機械設備を導入しようという話だったのが、宋運輝は当初の計画通り欧米企業と合弁しようと話を進めていきます。


ここで取り引き候補のアメリカ企業の担当者として登場するのが、第1部で宋運輝の教え子だった梁思申。第4の主人公がここでようやく登場です。初登場シーンでコーラを飲んでいるのは、やはり第1部で当時まだ珍しかったコーラを宋運輝と一緒に飲むシーンを連想させますが……

梁思申は視察団を率いて東海化工との合弁のための調査・交渉に臨みます。同僚たちがきっちり8時間で仕事を切り上げホテルに引き上げる中、寝る間も惜しんで仕事に励む彼女に宋運輝がかける言葉が、本作の主題歌のタイトルにもなっている「和光同塵」ですね。

またここで従兄の起業パートナーとして蕭然が絡んできたり、その蕭然の身元調査のために楊巡と対面して彼に惚れられたりしてます (^_^;) その楊巡、彼女との会話から、高級ホテルが不足している東海に四つ星ホテルを建てようというアイデアを得ますが……


第30話では梁思申が母&母方の祖父とともに上海観光をする場面で、90年代当時の上海の風景と思しき映像が挿入されます。建設途中の上海テレビ塔なんかも映っていてなかなか面白い趣向です。
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『大江大河2』その2

2021年01月17日 | 中国近現代ドラマ
『大江大河2』第11~20話まで見ました。

宋運輝は東海赴任以来、単身赴任のような形で妻子と離れて暮らしていたおりましたが、妻の程開顔だけ取り敢えず東海に引っ越してくることに。ここらへんで妻の義兄の仕事の問題やら、開顔の新しい職場の上司の問題やら、宋運輝は妻や義実家との関係に苦しむことになります。


上司の隋姐と兄嫁とを引きあわせる開顔。これが新たなるトラブルの火種に。

そして楊巡と尋建祥も金州での電器屋商売に見切りを付け、揚子街電器市場の権利を売却して東海で新たな商売を始めようとあれこれ算段することになります。宋運輝のコネで用地を獲得しますが、それがイマイチ条件の悪い土地で……


さて、雷東宝はと言えば、長年二人三脚でやってきた県の書記の陳平原が市職に栄転したと思ったら、その陳平原が汚職で逮捕されてしまい、そのとばっちりが雷東宝に降りかかります。

陳平原の妻の入院費用にかこつけたりして彼に贈賄していたほか、楊巡の電器市場の資金を横領していたと見なされた、というか楊巡の一件の方がより問題視されたようで、楊巡も参考人として身柄を押さえられてしまいます。韋春紅は自分に対してわだかまりがあると承知の上で宋運輝に助けを求めます。

宋運輝は、楊巡の小雷家に対する出資証明書を発見し、双方同意のうえ電器市場を小雷家グループの系列企業化していたことが証明できれば、残るは陳平原への贈賄の問題のみとなり、死刑は免れると判断。証明書は意外な所に隠れていたのですが、ここらへんは伏線の張り方がうまいです。そして雷東宝の亡き前妻への気持ちも明らかとなります。

宋運輝はこの頃には両親や娘の小引も手元に引き取って、妻と合わせて5人で暮らすようになっておりましたが、その妻との関係が段々とこじれていき……というあたりで次回へ。
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『大江大河2』その1

2021年01月05日 | 中国近現代ドラマ
昨年末よりいよいよ『大江大河』第2部が放映!ということで『大江大河2』第1~10話まで鑑賞。全39話予定です。


時は1988年。第1部のラストで金州化工を出て東海化工の設立準備に従事することとなった宋運輝。しかし技術面の担当者として彼の異動が遅れたことから、「東海項目」自体が国家から批准されないかもしれないという事態に。

プロジェクトが何とか認可され、工場の建設工事が開始された後も、工場設備の輸入の段階でアメリカ主導の西側諸国による禁輸措置が発令されたり(作中で詳しい説明はないのですが、これは時期的に天安門事件を承けた経済制裁ということでしょうか?)と様々な困難が降りかかりますが、組織内の同僚や北京の上役路小第らの信頼を得て切り抜けていき、東海化工の第一副工場長に抜擢されます。


一方、小雷家の村委書記雷東宝は、新設の製銅工場で技術面の不備による爆破事故が発生したことから、村の企業全体の信頼回復や資金繰りに苦しむことになります。その最中で彼を支え続けた春紅飯店の老板娘韋春紅と再婚することを決意しますが、それがもとで「亡くなった萍萍が見捨てられた」と宋一家の両親との関係が断絶してしまい……


今回は出番が増えるのかと思った楊巡ですが、名前だけはよく出てくるという状態が続いて今作での初登場は第7話のラスト。電器市場揚子街のオーナーとして景気よく自動車を乗り回している彼ですが(借金の差し押さえ品らしい)、市場での店子の家賃をめぐってトラブルが発生。しかしビジネスパートナーとなった尋建祥と二人三脚でピンチを切り抜けます。

今作は上記3人に加え、宋運輝の教え子梁思申も主役という扱いになるようです。国営企業代表が宋運輝、集団企業代表が雷東宝、個体企業代表が楊巡、そして外資系の代表が彼女という構造ですね。第2部では出番がないと思っていたキャラクターも意外に序盤から登場。水書記……はともかく、閔忠生や虞山卿もきっちり登場します (^_^;)
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『棋魂』その3(完)

2020年12月26日 | 中国近現代ドラマ
『棋魂』第26~最終36話まで見ました。

初段入段を果たし、いよいよ職業棋士への道を歩み始めた……はずだった時光でしたが、定段賽の内容がパッとしなかったせいか、どこの団体からもお呼びがかからず、なかなか所属先が決まりません。


弈江湖道場卒業後も時光のルームメイトとなる洪河。原作の和谷に相当。


しかし兪亮の父親の兪暁暘、すなわち原作の塔矢行洋に新初段賽の対戦相手に指名されたことから注目を集めるようになります。

時光は道場の先輩許厚のチームに所属することに。そして「神之一手」を追い求める褚嬴のために、時光は久しぶりにネット碁を開き、彼と兪暁暘を対戦させることに。そして褚嬴はこの対戦を時光に見せることが、この時代に呼び出された自分の使命だったのではないかと気付きます。

職業棋士としてめきめきと頭角を現す時光ですが、褚嬴に残された時間は少なく……

【総括】
ということで今回のドラマ版、褚嬴の出現と消滅は超新星の爆発に関係づけられています。演出的に褚嬴が幽霊なのか穿越(タイムスリップ)なのかボカされたような演出。囲碁好きの僧侶が揃う蘭因寺で時光の指南役になる懶和尚も、褚嬴の声が聞こえるのかそうでないのか、含みのある描写となっています。

褚嬴がいなくなった後、原作と同様に北斗杯が控えているのですが、最終話近辺の展開は(私の記憶の限り)ドラマのオリジナル。全般的に原作の芯を生かしつつ中国を舞台として合うようにうまく換骨奪胎しているのですが、最終話の締め方は原作よりまとまっていると思います。懶和尚のようなドラマオリジナルのキャラクターも脇でちょいちょい出てきますが、ドラマ版の世界ではそれほど違和感なく溶け込んでいる感じです。
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『棋魂』その2

2020年12月14日 | 中国近現代ドラマ
『棋魂』第13~25話まで見ました。

時光が弈江湖道場に入学してから初段となり、職業棋士として歩み始めるあたりまでの話です。原作では院生篇にあたる部分となります。


合宿では指導者・責任者だった沈一朗と白瀟瀟も道場では同学に。沈一朗は原作の伊角に相当。この沈一朗に洪河(原作の和谷)が時光のルームメイトに。


道場ではまずは二軍クラスの二組から始まり、一組への昇格が目標に。時光は「大老師」こと朱大勇の叱咤を受けつつ弱点を克服し、一組への昇格、そして一組でベスト8に食い込み、初段入段を競う定段賽への挑戦権を獲得します。


その過程でこの名台詞の場面もあり。


当時大人気だった女優舒淇のカレンダー。時光がファンということですが、彼女の名前が「輸棋」(囲碁で負ける)と同音ということで、同学の岳智(原作の越智)の怒りを買ってしまいます (^_^;) このドラマ、割とこの手の言葉遊びが多いです。

武者修行で訪れた寺には褚嬴に関係しそうな梁の武帝時代の棋譜やら、なぜか褚嬴の声を聞くことができるらしい僧侶が出てきたりと、生前の褚嬴に関係するエピソードも。そして兪亮は、韓国留学時の同学秀英が時光に敗れたという話を聞き、彼に再び興味を持ち始めます。

そして定段賽。一癖も二癖もある好敵手たちに翻弄されながらも予選、本選と勝ち進み、時光は本選最後の12戦目で最難関の岳智を打ち破ります。実力は折り紙付きながらもメンタル面での弱さから何年も入段できないでいた沈一朗も勝利を収めますが、初段入段を果たせるのは2人のうち片方だけで……
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