博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『山海情』その2(完)

2021年03月02日 | 中国近現代ドラマ
『山海情』第13~最終23話まで見ました。

凌教授と学生たちの尽力により金灘村の村人たちが双孢菇の栽培を開始。しかし販路が近隣の土地に限られることにより双孢菇はあっという間に供給過多となり、買い取り価格が大暴落…… しかも間の悪いことに陳金山の後任の麻副県長が村をモデルケースにしてキノコ栽培を県下で推進しようと画策。


馬得福は視察にやって来た領導たちの前で村の実情を暴露。寧夏側の代表の楊書記と福建側の代表の呉主任が善後策を練ることに。楊書記と呉主任の中の人は『武林外伝』で共演していた閻妮と姚晨ですが、同じく『武林外伝』の莫小貝役だった王莎莎も本作に出演しています。

そして責任を感じた凌教授も奔走し、外地への販路の確保に成功。福建の麦苗の方も、工場の火災で一心不乱に荷物を運び出したことが注目され、マスコミの取材を受けたりして一躍時の人となります。

時は流れて2001年。陳金山の講話に感化され、村の小学校に福建から大卒の先生・郭閩航が赴任。しかし白校長は生徒たちが家庭の事情で年齢をごまかして福建に出稼ぎに行かされるのに心を痛めていたのでした。


出稼ぎに行かされる子供たちのせめてもの思い出にと、県で開催される合唱コンクールへの参加を決めた白校長。しかしグラウンドの修復費用とコンクール出場のためのユニフォーム代を捻出するために、娘が仲介して福建側から学校に寄贈されたパソコンを売り払っていたことが発覚し…… ここで歌われている「春天在哪里」は改革開放を称える有名な童謡とのこと。

2004年。閩寧村は閩寧鎮へと昇格したものの、財政上は問題が山積み。特に前々から懸案とされていた農業用水路の工事で作業員への工賃の不払いが問題となり……


と、ここで王凱演じる潘書記が登場。『大江大河2』とナリが一緒です (^_^;) 鎮のトップを処断し、馬得福らに問題の解決を命じます。得福は鎮長代理となりますが、ここで用水路工事の入札をめぐって弟・得宝の建設会社への利益供与が疑われ、一時停職の処分。故郷湧泉村で、村に居残っている住民をすべて閩寧鎮への移住に同意させよと命じられます。

そして2016年。閩寧鎮では麦苗が興したブドウ栽培が根付き、鎮の名産となっており……

【総括】
ということで1991年から2016年までの四半世紀をあっという間に駆け抜けました。1998年頃の話というかキノコ篇以降は展開がちょっと忙しくなってましたね(一番面白かったのもキノコ篇のあたり)。せめて全30話程度あればと思いましたが、あるいは実際の中国の地方の経済発展の速度も体感的にはそれぐらいのスピード感だったのかもしれません。

しかし得福の最終学歴が農学校(おそらく高校相当)で得宝が中学に行ったか行ってないかという中、年の離れた妹の得花は当たり前のように高校に進学し、更には大学院の博士課程まで出てるという設定。このあたり経済力やら教育観の変化がモロに出てるなあと。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする