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失われた20年-ソフト業界は変わったのか? その14:1995年ごろ(7)

2007-10-13 21:25:24 | 土日シリーズ

20年位前、1980年代終わりごろから、最近まで、ソフト業界とかその周辺の変遷について、特にソフト開発の立場を中心に見て行く、土日シリーズ「失われた20年-ソフト業界は変わったのか?」その第14回目。

 今、1995~99年までについてです。今回は、そのころの開発方法論、その4 オブジェクト指向です。




■OMTとか、SmallTalkとか

 オブジェクト指向は、データと業務(メソッド)をカプセル化により、局所化することによって、修正箇所を局所化でき、また、ものをベースにしているため、ものをクラスとしてとらえ、そこから実社会をモデル化して開発できると「された」!

 しかし、いま「された」!に「」をつけたように、現代においては、これはもう、要求文の品詞レベルから、Javaのプログラミングまで一貫した流れになるけど、当時は、そこまではっきりしていなかった。

 small talkを使っていればオブジェクト指向とされるような風潮もあった。

 当時のはやりは、設計分野においてはOMTであり、手元にある「オブジェクト指向方法論OMT」が、1992年の出版であることから、95年の当時には、その考えは知られていたといえるが、実際には、うーん、どーなんでしょうねえ。。

 ま、当時から、羽生田氏と本位田氏は知られていたことは、たしかだ。




■九州大学病院

 ここで、問題になったのが、九州大学病院の開発だ。
 当時(たしか1997年か98年)IBMが開発した、九州大学病院のシステム、当初はオブジェクト指向でやるという話だったが、実際にはこれが。。。。

 結局、VBで納品することになった。

 このとき、大量のオブジェクト指向プログラマ、SEが導入されたが、それでも結局、SmallTalkではなく、VBで納品されたということは、オブジェクト指向開発に、冷や水を浴びせる格好となった。




■どうしてこうなったのか

 「どうしてこうなったのか」をウィリアムのいたずら的に推測すると、当時のオブジェクト指向開発方法論の未熟さであろう。

 現在なら、要求文を動詞にわけ、それに対するメソッドを書き、その動詞が対象とする「もの」(おもに名詞)をクラスとして(原則)、その中にメソッドを書き込むといった、一連の流れができている。

 しかし、当時はその流れがあいまいだった。
 この流れはJavaの登場と、2000年以降のUMLと仕様書、プログラムが融合することによってできる。




 きょうはここまで



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