遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

蓑 虫

2021-10-01 16:13:32 | 日記

令和3年10月1日(金)

蓑虫 : 鬼の子

チョウ目、ミノガ科の蛾の幼虫 

ミノガの幼虫が作る巣は、藁で作った蓑(雨具)の形が似て

いるために、日本では蓑虫と呼ばれている。

7,8月頃に幼虫はバラ科やカキノキ科の果実やサツキ等の

葉を食べ、捕食後の枯葉や枯枝等に粘性の糸を絡めて袋状の

巣を作り、枝からぶら下がる。

昔、毛糸屑や細かく切った色紙の中に蓑を取り去った幼虫を

入れると、色鮮やかな蓑を作りあげ、子供達の遊びとされた

ようである。蓑虫は身の回りの繊維であれば何でも〈葉や枝

でなくても)蓑を作る習性を利用した遊びである。

蓑虫を別名で「鬼の子」と言われるのは、

蓑虫は親に似ていないことから、鬼の心を持った子供であろ

うという民話からの節がある。

亦、清少納言の「枕草子」の一節に、「蓑虫、いとあはれな

り、鬼の生みたりければ、親に似てこれも恐ろしきあらむと

て、親のあやしき衣ひき着せて、、、」の記述に由来する

との説もある。

 

日本では、街路樹や公園等で多く見かけるが、その多くは

オオミノガの幼虫であるが、東南アジアからの外来生物で

近年その種類が激減しているといわれる。

原因と言われる要因に、オオミノガに特異的に寄生するヤ

ドリバエが、中国大陸から大挙侵入してきたためという。

その反面、蓑虫は人家に近い場所でよく見られる様である。

民家の生垣、神社の石碑や石燈籠、ブロック塀、電柱等に

も見られたとの報告もある。

季節は、早や10月に入った、、、、、、、、

そろそろ枯葉、枯枝等にぶら下がる蓑虫を真近に目にする

季節を迎える、、、、、。

 

今日の1句

風かすか蓑虫日和黙の中   ヤギ爺

黙 : もだ、だまっていること。沈黙