遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

溝蕎麦

2021-10-06 16:00:30 | 日記

令和3年10月6日(水)

溝蕎麦 : 牛の額

タデ科の一年草、山野・路傍の水辺に多い。

茎の高さ30~80cm、葉は矛(ほこ)形で互生する。

初秋、茎上に分岐して10数個の直径4~7mmの小花が

群れ広がる。根元が白く先の方が薄紅色、淡紅色、淡緑色

の花は可憐だが余り目立たぬ花である。蕎麦の花に似る。

茎や枝に棘が生えていてざらざらしている。

別名、「牛の額」と言われるが葉の形が牛の額に似ている

と言われ、この名が在る。

歳時記を開き「溝蕎麦」別名「牛の額」と奇妙な名が在り、

ヒョットして「絶滅季語」では、、、、

早速、俳人夏井いつきさんの著書「絶滅寸前季語辞典」を

繙いて見た。 在った! 秋の季語に「牛の額」、、、、

 

「牛の額」、溝蕎麦の異名 初秋、植物

『溝蕎麦とは、その名の通り溝や湿地・水辺等に生えている

タデ科の植物。 蕎麦の花に似ているところから命名された。

地味だけど結構可愛い花なのだが、なぜに牛の額呼ばわり

されねばならないのだろう。「大歳時記」の解説によると

牛の額に似た葉を持つところから、そう呼ばれているらし

いが、どんな葉を持っていたか鮮明に思いだせない。

まあ、この花自身が目立たない花として生まれ附いている

のだから、よく覚えて貰えないことは運命として受入れね

ばなるまいが、それにしてもこのネーミングを許していい

のか。

選りによってこんな情けない名前を付けられた溝蕎麦は、

なぜ自ら抗議しないのか。声をあげないのか、チャンと

自己主張をしないから、変な俳人に変な句を作られてし

まうんだぞ。』

(俳人夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典より引用した)

 

今日の1句(俳人の名句)

猫の額ほどの畑の牛の額   夏井 いつき