令和3年10月22日(金)
薄紅葉
紅葉してまだ薄い色のことをいう。
庭前、遠近の山野を歩き紅葉した真紅の木々のみでなく
うっすらと色づき始めた木々への美しさを賞でるのは、
日本の伝統的な美意識といえる。
全体が紅葉しきれないで、まだらに色づき始めた頃が、
反って趣が深い場合もあるようだ。
「初紅葉」とは異質の趣がある微妙なニュアンスが日
本語にはある。
東山植物園へ久しぶりに出かけた。
地下鉄東山線の星丘駅で降り、緩い坂道を10分程歩く
と、「東山植物園星丘門」に到着。
入口のトンネルを抜けると、大きな紅葉が迎えてくれる。
なだらかな万葉の道を進むと、小高い山道の日当たりの良
い場所に四阿(あずまや)がある。ベンチで一休み、、
木々の間に薄っすら紅葉した木が眺められる。
その先をさらに進むと、奥池に出る。 畔に水車小屋が
在り、その向こう側に合掌造りの屋根が見えた。
池の端を廻り込んで合掌家を訪れる。
この家は岐阜の山間在ったもので、ダム建設が行われた折に、
この地へ移築された物。座敷には囲炉裏が配置され、居間、
台所等と伴に農耕具等もそのまま保存され、古民家の生活
そのものを再現している。
年間に様々な催し、体験教室が行われているそうだ。
合掌家を出て池の奥に進むと、茅葺きの門がある。
武家屋敷の門が移築されたもので、茶室等が設けられて
いる。
色づき始めた木々を眺め、石畳の落葉を踏みしめて、
都会の喧噪を暫し忘れて、、、、、、
今日の1句
散りぼうて紅葉くさぐさ萱の門 ヤギ爺