令和4年2月10日(木)
寒 晒 : 寒 曝
米などの穀類、馬鈴薯などを粉にして寒中の水に幾度も
つけて、更に寒気に晒すことをいう。
また、それによって精製された粉末のこと。
糯米を石臼でひき寒中の水で洗い,数日水に晒した後に
乾したものが白玉粉であるが、白玉粉そのものを「寒晒」
「寒晒粉」と呼ぶこともある。
寒の水で晒した物は余分な脂肪が流れ、きめの細かな上質
の粉となる。
現代では、ほぼ全行程が機械化されたが季節感は残る。
そば粉等の寒晒しや、紙漉きに用い楮(コウゾ)の寒晒し
などもこの寒い時節に行われている。
今朝の中日新聞に「飛騨染めの寒ざらし」の記事が載った。
岐阜県飛騨地方の祭り衣装などに施す「飛騨染」の仕上げ
作業の寒ざらしが、高山市に在る「ゆはら染工」で最盛期
を迎えている。 年明けから始まった作業は三月中旬まで
続く。
飛騨染めは岩や金属の粉で出来た顔料を大豆の汁に溶いて
布を染める。 その後、雪の上で冷気に晒して干すと、発
色が良くなるという。
2月9日、竜や鳳凰などの模様をあしらった反物を青空の
下で広げた。 従業員等は皴が出来ないように竹ひごを使
ってピンと張る。
コロナ過はこの飛騨地方でも「祭り」の自粛が相次いで、
同社への衣装の注文も例年の一割程度。
5代目社長の柚原雅樹さんは「今季はよく冷え込んだので
良いものが出来そう。あとは祭りが出来れば、、、、、」
と願われていた。
(中日新聞2月10日朝刊記事より引用した。)
今日の1句
見得を切るごと寒ざらし手の真っ赤 ヤギ爺