ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

伊藤和也さんをしのぶ写真展

2008-11-16 16:58:15 | 鑑賞

アフガニスタンで殺害された
伊藤和也さんをしのぶ
写真展が始まった

初日にはアフガン大使も訪れ
伊藤さんの遺影に花を手向けた

この日も写真で伊藤さんと
現地の様子を知ろうと
人があふれていた 

和也さんが撮影した現地の子どもの笑顔の写真 農業支援で働く様子
誰もが食い入るように見つめていた 
会場にはペシャワール会の会報号外版も置かれ
告別式のときのお父さんはじめ関係者のメセージも載っている

お父さんのメセージの印象深い所を抜粋した
「むしろ今回の事で 改めて我が子がこんなにたくましく成長していることに喜びさえ感じます」 
「逢えなくなったことは寂しいですが和也はアフガニスタンで生きております」
「今回の事で私たちが無くしていたもの 忘れていたものを教えてくれました 思いやり 人の心の暖かさ そして急ぐことなくゆっくりでも 少しずつ積み重ねていくことの大切さ 道徳の心を」 
こんな立派な父親がいて和也さんがいたのだと感じた

またペシャワール会の中村哲さんは
「和也くんは 決して言葉ではなく その平和な生き方によって その一生を以って困った人の心に明るさを灯してきました
成し遂げた業績も数々ありますが 何よりも 彼の この生き方こそが 私たちの最大の贈り物であります
平和とは戦争以上の力であります 戦争以上の忍耐と努力が要ります それを率直なまでに守りました
彼は私に代わって そしてすべての平和を愛する人々に代わって死んだのであります
昨今 世界を覆う暴力主義 それが個人的なものであれ 正義という名の政治的・国家的なものであれ 和也君を倒した暴力主義こそが私たちの敵であります そしてその敵は私たちの心中に潜んでいます 今必要なのは憎しみの共有ではありません 憤りと悲しみを友好と平和への意志に変え 今後も 力を尽くすことを誓います 天にある和也君の霊が安らかんことを心からお祈りします」

写真を見たり会報を読んだりすると こんな小さな町の無名の青年が
とてつもない大きな夢を抱いて 自分にできることを着実に実行していたことに
改めて尊敬の念を抱いた

伊藤和也さんは亡くなってしまったが こうして写真展を通じて 
多くの人にアフガニスタンの現実を知ってもらえることで大きな成果を上げている

これからは浜松や福岡 東京などでこの写真展が開催される
さらに全国各地で開催される事を願い 伊藤さんの遺志を感じ取ってほしいと思った