ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

無言館

2009-09-26 09:02:08 | 鑑賞


長野県上田市の 戦没画学生の絵を集めた「無言館」へ行ってきた
十文字の建物の真ん中に高窓から射しこむ小さな光がひとつ 足元の床を照らしていた

この明りの四方の壁には 戦争で亡くなった画学生たちの絵が展示してある
私は入館してからこの光が気になっていた

展示物の見学もそこそこに床の光を眺めていた この明りは
もう一枚絵を描きたいと願うにも 時代が許さず描けなかった
学生たちが求めていた希望の光だろうか

また 時と共に忘れ去られようとされていた 学生たちの魂が
「無言館」にたどりつき 日の目を見た喜びの明りだろうか

薄暗い館内の一光は私を再度ここへ旅させようとしていた

これは9年前静岡新聞に投稿した記事
ということで 再度行ってきた この日は曇り空で光はなかった