昨日より少しの時間の余裕があり昔、友人(元某社音響関係者)から頂いた Aurex SR-370を出して見ました。
足回り(インシュレーター)が無くなっていますが、
電源を入れると未だダイレクトドライブの良さか?現役で作動します。
回転もむらなく正常に動くようで、少し様子を調べて見ようと思います。
やはりオルトフォンの針で聴きたい・・・・・
さてメーカーサイトでは キャビネットにはオーレックスが音響材として
新しく開発したA・D・ソリッドを採用しています。
この材質は特殊製法による一種の合成樹脂で、硬く、重く、経年変化が少ないという特徴を持っています。
また、内部損失は合板とほぼ同程度で、比重は合板よりも3〜4倍大きくなっています。
SR-370では、このA・D・ソリッドを一体成型で採用しており、
材質自体の比重が大きいため、大型化せずに共振を抑えています。
インシュレーターを装備することで、床やラックから伝わる振動を低減しています。
最近筆者は川崎 和男筆者さんのブログを見つけました。
彼のブログ文中に Aurexに必死だったまだ20代の私には、 無論Aurexのマーク・ブランドアイデンティティから、
その当時は、アンプ・スピーカーと一連すべてのデザイン担当。
その中でのLPプレーヤーでは、このSR-370です。 特に、この筐体である人造大理石は、川口工場で製造していて、
その試作を二台持って川口市から横浜の磯子工場まで、 手でぶら下げて持ち帰りましたが、
途中で雨が降り、 両手への重量はもう手がしびれきってしまうほどの重さでした。
ともかく、プレーヤーは共振防止が最大の問題であり、 人造大理石での試作に試作で、
やっと出来たモノを持ち帰るとき、 これだけの重量なら、もう筐体振動はゼロになったけれど、
この重さ、そして当時の給料では買えないモノを設計していました。
無論、ターンマート、アーム、ヘッドシェルはシリーズそのままは 絶対に変えてやると意気込んでいました。
今筆者はそのような製品のアームを変えるとどのような音になるか?
此の個体が簡単に変更出来るのかも疑問ですが、探って見たいと思います。
此れからどの様に改良出来るか分かりませんが、
ロングアームのオルトフォンGが聴ける物に変更したいと思っています。
長い道のりになる様です・・・・
最近の筆者はこの曲を聴くことが多い、《インヴェンションとシンフォニア》 (BWV 772-801)
インヴェンション 第1番 J.S.バッハ 楽譜 演奏法 (装飾音符の弾き方)
バッハによって定着することになったのは事実だとしても、バッハによって新しく開拓されたという訳ではない。
すでに見てきた《インヴェンション》の初期稿では、バッハは題名を「プレアンブルム」としていたこと、
つまり、作曲当時に意図したものではないことが明らかなため、
後からの思いつきであることは紛れもない事実である。
インヴェンション 2 楽譜 Invention 2 BWV 773 J.S.バッハ 装飾音符の弾き方
そのプレアンブルムでさえ、F.フリンデルの研究によれば、エマーヌエル・バッハが回想で語った通り、
バッハはその作曲にあたって同時代の優れた作曲家、J.パッヘルベル、A.ヴィヴァルディ、
それにJ.C.F.フィッシャー等の作品をモデルにしたとしている。
若い音楽家の育成に主眼を置いて作曲された小品集であるが、
芸術的香りを持ち合わせた逸品として弟子の間で定評があった。
前半の2声の15曲を《インヴェンション》、後半の3声の15曲が《シンフォニア》と題されているものの、
数の上でも調の配列の面でも明白に対となっており、バッハが1723年に書いた浄書譜一冊に丁寧に収められている。
このことから、1つのまとまった作品として意図されたものであることは間違いない。
どちらの曲ひとつをとっても、この比較的小さ目の横長の音楽帳を開いた時の2ページに収まる短いものだが、
その限られたスペースの中でバッハは対位法技法を紐解くと同時に、様々なスタイルを用い、
動機を論理的に発展させることにより、表現の可能性を追究している。
筆写譜を通じて、《インヴェンションとシンフォニア》はピアノ教育の一環として広く活用され続けている。
しかし、2世紀半以上経過した現在、バッハの意図がどこまで正しく理解され、
教育の現場で役立てられているかという点においては、疑問を感じている人も多いのではなかろうか。
教育者として名声の高かったバッハからの恩恵を受けるには、純粋に音楽を理解しようと努めるにのみならず、
バッハの抱いていた価値観を真剣に探らねばならない。
この曲集から音楽の普遍的原理を学ぶことができるのであり、同時に感動を覚え、勇気づけられるのである。
前置きは長くなりましたが Wanda Landowskaの演奏は
あー親愛に満ちたこんなバッハもあるんだといったところがまずいっとう最初の印象だろうか。
モダンと落ち着き、それに煌びやかさ。品性ということなのだろう。
次に、エディット・ピヒト=アクセンフェルトEdith Picht-Axenfeldの演奏
なんとなく燻銀のような世界を味わうことができます。
やはり真打ち登場の如きグスタフ・レオンハルト(Gustav Leonhardt )
ピアノ初級者向け教材として知られる簡潔な書法の曲から、なんと豊かな音楽が紡がれていくことか。
インヴェンションは2声部の、シンフォニアは3声部の、対位法的な書法による様々な性格の小曲である。
シンフォニアは「3声のインヴェンション」と呼ばれることもある。
自筆浄書譜には次のような表題がある 率直なる手引き、これによってクラヴィーア愛好人士、
ことに学習に意欲を燃やす人々が、 2声部をきれいに演奏することを学ぶばかりでなく、
さらに上達した段階で、 3声部のオブリガート・パートの処理を正しく立派に行う明確な方法が示され、
あわせて同時に良い着想を案出するのみでなく、それをりっぱに展開すること、
しかしなによりもカンタービレの奏法を身に付けること、
それに加えて作曲への強い興味と愛好を呼び覚ますことへの指針を掲げるものである。
著作者ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ、アンハルト=ケーテン候宮廷楽長。とあります。
そしてヴァイオリンのインヴェンションとシンフォニアを聴く
ジャニーヌ・ヤンセンが気心の知れた2人と取り組んだ
弦楽重奏によるバッハのインヴェンションとシンフォニア!
J.S.バッハ: (1)無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調 BWV1004
(2)2声のインヴェンション BWV772a-786(ヴァイオリンとヴィオラでの演奏)
(3)3声のインヴェンション(シンフォニア) BWV787-801
(ヴァイオリン、ヴィオラとチェロでの演奏)
ジャニーヌ・ヤンセン(ヴァイオリン)
マクシム・リサノフ(ヴィオラ 2,3)
トルレーヴ・テデーン(チェロ 3)
ヴァイオリンで試みるインヴェンションとシンフォニア 流石目のつけどころが違い、
すんなり聴けます。 YouTubeの配信はありませんが、ジャニーヌ・ヤンセンの演奏です。
Janine Jansen - Leonidas Kavakos Bach Double Concerto D minor
一見単純な様に聞こえますが、何度も聴く内に快く心にしみる音楽って素敵です。
平均律と同じ程度によく聴く曲の紹介でした。