天気予報は梅雨明けらしいが、今年は雨が少なく、梅雨明けといわれてもピンと来ない。
貧困老人には夏の暑さの中での仕事は堪える・・・
でも毎日では無く週3回程の勤務で後は好きな音楽を聴いている事が多い・・・・・・・
程よくエアコンが効いた部屋で淹れたての珈琲を頂きながらの音楽鑑賞は最高です。 同じ曲を続けてアップする事は、申訳なく思いますが、やはり初心に戻り聴いて見ました。
最初この曲を聴いたのはアルヒーフ盤でアウグスト・ヴェンツィンガー(August Wenzinger)のヴィオラ・ダ・ガンバがの音色が好きでこの曲が好きになりました。
その後色々の演奏者を聴いてきましたが、ヴェンツィンガーを勝る奏者はいませんでした。
この曲は多分J.S.バッハも好きで又当時の優れた演奏者もいたので、ヴィオラ・ダ・ガンバに手直ししたようです。
J.S.バッハの「2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタト長調 BWV 1039」は、その流麗な旋律の綾(対位法の緻密さ)と曲想の優雅さで愛好家達に大変親しまれています。
実は、この曲は「ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ第1番ト長調 BWV 1027」とほぼ同じ曲です。
バッハがケーテンの宮廷に務めていた時 [1717-23] に、その宮廷楽団にはガンバの名手Ch.F.アーベル (1682-1761) が在籍し、またケーテン公レオポルトもガンバを嗜んだことから、このBWV 1027を含む3曲の「ガンバ・ソナタ」(ニ長調 BWV 1028・ト短調 BWV 1029)を1720年頃に作曲したと一般的に言われています。
**♪2.J.S.バッハ:トリオ・ソナタBWV.1039 / フランス・ブリュッヘン,レオポルド・シュタストニー(トラヴェルソ), ニコラウス・アーノンクール(チェロ)
我らが「音楽の父」はこの楽器に独特の愛着をみせ、『マタイ受難曲』のクライマックスでも効果的に使ってみせただけでなく、自らの作曲技芸の総決算に入った晩年、まさにこのガンバを使用楽器に指定したのです。
なぜか当時フリードリヒ大王の宮廷でガンバが偏愛されていた、という背景もありつつだったのでしょうが、チェンバロ(鍵盤)奏者の右手をひとつの楽器に見たて、奏者ふたりで三重奏的な音楽内容を綴ってゆくこれらのソナタは、ガンバ奏者にとっても、その響きを愛する音楽愛好家にとっても、まさにバロック後期の至宝とも言うべき存在になる。
カール・フリードリヒ・アーベルCarl Friedrich Abel の父親はJ.S.バッハが楽長を務めていた時のケーテン宮廷楽団の首席ヴィオラ・ダ・ガンバおよびチェロ奏者だったと云われる。
音楽史上最後のガンバの名手カール・フリードリヒ・アーベルが 1787年に死去した後にヴィオラ・ダ・ガンバは忘れ去られ 一時は完全に姿を消してしまったそうです。
19世紀末になり16-18世紀の音楽、古楽器の研究が進み ガンバは再び脚光を浴びるようになったとのことです。
確かに最新の演奏者最新の録音で聴く音は実に上手く聴こえる、でも其れだけなんです。
そこで今まで聴きたかった、チェロで奏でるカザルス(vc)バウムガルトナー(p)を見つけ早速視聴します。
約70年前の録音とは思えない様な音質で、録音状態も大変優れている。
拙宅のTANNOY IIILZ in CabinetとTEAC MA-7から流れる音は当に良く鳴る。この曲を益々好きになる。特に自分の装置が良く鳴る曲は実に心地よく、そこで、ついもう少し低域が欲しい・・・・・
ピアノの音がもう少しグランドピアノの近づいたらと無いものねだりを・・・其処が落とし穴の様です(笑)
最近は家庭でステレオを聴くのに、プロ級の少しでもいい音を、高級機器(現在は1,000万以上するが)等を入手して狂喜して血道をあげているのは日本人くらいだろう。
又オーディオ機器はほんの少しの違うだでけなのに桁違いの高額になるでも残念ながらナマの音が、幾ら頑張ってもレコードやテープから出るわけがない。家庭で音楽を鑑賞するより軽便かつコンパクトなホーム・ユースの器機で、十分ではないかと思うことにしている。
筆者は、特に最近は古い録音を再現したCDを聴き越に入っているのである程度の音が出れば良しとも思っている。
JAZZやBossa Novaは意外と簡単に音が出ること分かったが、でもヴァイオリンやチェロの弦のユニゾンを鳴らす難しさを痛感する、特にピアノのペタルを踏んだり、二段チェンバロの右手と左手で奏でる音のニュアンスを出ることのが難しい、無論良いオーディオ機器は良い物に越したことはないのだが・・・・・TANNOY IIILZ in Cabinetでは特に低域の音には限界を感じます。
でも最近読んだ記事にパワーアンプの前にWE-618Bトランスを繋ぐと更に音が良くなるといった記事を見たが一度テストしたいとは思うがトランスはかなり高額なので、筆者には無理な話だ(笑)
ライントランスを使用している方がお見えになれが、一度感想を聞かせていただきたいですね!
勿論宝くじでも当たれば好きな装置は揃えたいのですが・・・夢ですネ!
カザルス(vc)バウムガルトナー(p)の演奏
チェロ・ソナタ第1番ト長調BWV1027
チェロ・ソナタ第2番ニ長調BWV1028
チェロ・ソナタ第3番ト短調BWV1029
パブロ・カザルス(VC) パウル・バウムガルトナー(P)
50年6月/バッハ音楽祭,プラード(フランス)
多分カザルス生前の頃はこの曲は皆さんチェロを代用にて演奏したようである、勿論オブリガードチェンバロでは無くピアノで奏でていますが、ピエール・フルニエ、ドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチ(何れも伴奏はズザナ・ルージチコヴァー)はチェンバロ使用。
ミッシャ・マイスキー、マリア・マルタ・アルゲリッチ(この演奏は少しピアノがオブリガードで無い所が不満)
等チェロリストが演奏しているが、やはりカザルス演奏は次元が違う 格上です。
パブロ・カザルスを慕いフランスのプラードに集まった音楽家たちが音楽祭を立ち上げ、当時隠遁生活を送っていたカザルスもこれに応じて演奏活動を再開。
本作はその年の音楽界において、パウル・バウムガルトナーのピアノ伴奏で演奏したバッハのチェロ・ソナタを録音したアルバム。
バッハを“最良の友”としていたカザルスの、深遠で自由な演奏を収録。
と解説にあります。
早速聴くと勿論モノーラルで音質は意外と良く、カザルスらしい、よく通るチェロ深みの中に思わず聞き惚れる、ピリオド演奏とか古楽器とかそのような制約は要らない、昔はモダン楽器しか無かったのだ、聴くと分かる、品格が違うようである、YouTubeの配信はありませんが、バウムガルトナーのオブリガードピアノの演奏も好演。早速CDは注文してみました。
流石この曲をヴィオラ・ダ・ガンバ様に編曲したJ.S.バッハに感謝です。
2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタBWV1039を編曲した第1番、と同様に教会ソナタの形式に従い4楽章で構成された第2番、他の2曲とは異なり協奏曲風の3楽章からなる技巧的でスケールの大きな第3番。
こうして聴いて見ますと、やはりこれらの素晴らしい演奏を見つける楽しみは格別です。しかしチェンバロの草分けのワンダ・ワンドフスカからは可也厳しい言葉をかけられたらしいエピソードが残っていることを知った一度このアルバムも深掘りして見たいと思ってます、久しぶりの探究心に満足と興奮しました。カザルス(vc)にブラボー!