昔、筆者が会社務めしてた頃、仕事の関係でCBSソニーの静岡工場(レコードプレス)に何度も行
ったことがある。この工場の方は、このプレスの機械はドイツ(ノイマン)から部品で輸入してソ
ニーの人たちが組み立てプレスしているので、凄く音域も巾はあるし、最近の機械で音質は最高と
おっしゃる。普通より音域は広くした。帰りがけに自社でプレスされた視聴用のLPを頂いて帰る。
でも自宅で何枚も頂いたり、購入して数枚のLPを聴いたが・・・・・・再生されたレコードに疑問
が残った。音?音質に不満が残る。これが本当のノイマンか・・・・?
当時は百恵ちゃんブームで16歳の百恵ちゃんのLP盤、2枚組のサンモンとガーファンクルなど聴くが
他社のレコードとの音質が違うように聴こえる?何故なんだろう・・・此の疑問はいつまでも続く
相当売上を伸ばして話題になりました。その後コロンビアと合併したようですが・・・・
ソニー製品を聴くと、此れがこの会社の特徴かも知れない?確かに音は鮮明でしたが・・・・・
そう、演奏者がいなく、ピアノだけ鳴ってる感じがつきまとうように再生した。此れは演奏じゃ
なく音だ!音楽じゃない?筆者の様な素人が意見する事もないので、筆者はそれ以来ソニー製品
は敬遠してきた。オーデイオ製品もかなり昔から高額な商品もあるのですが、それ以来ソニー製
品は聴いて無かった。
勿論其れ以降レコード、CD更には2トラ38のテープもスコッチにして、全て遠慮がちになった。
今思えば随分の有名演奏家もCBSソニーのレーベルは全て聞き漏らしたと思うと残念である。
しかしながら、この様な趣味の要素の加わる物は、如何に物作りに音楽関係に携わる方が重要で
ある。素人はあくまで素人の域を超えられないと思う、その点海外の有名メーカーは歴史が古い
のか違うようである。どれほど音楽の美しさ、又作曲者を理解し、物作りしないといけない事が
分かった。それ以来ソニー製品の音響関係には手は出しませんでした。空白の二十数年がさり、
最近また音楽を聴きだして見るとCDでは昔と違う音になっているように感じる。
そして今、ワンダ・ランドフスカやマイラ・ヘス(英国人ピアニスト)のような偉大な女流ピアニ
ストの後継者と言われているシモーヌ・ディナースタイン(Simone Dinnerstein)を聴く。
ディナースタインはマンハッタン音楽学校でソロモン・ミコウスキーに、ジュリアード音楽院でピー
ター・ゼルキンに学ぶ。またロンドンでは名ピアニストアルトゥール・シュナーベルの弟子、マリア
・クリチオに学ぶ。アストラル・アーティスト・ナショナル・オーディションで優勝し、クラシカル
・レコーディング・ファウンデーション・アワードを二度受賞。1996年からピアティゴルスキー財
団の主催によって介護施設や学校などで演奏会を行い、ルイジアナ国立刑務所内のアヴォイレス矯正
センターで演奏した初のクラシカル・アーティストとなる2005年、ニューヨーク、カーネギー・ホ
ール・ワイル・リサイタル・ホールにおけるセルフ・プロデュースによるソロ・リサイタルでバッハ
「ゴルトベルク変奏曲」を弾いて大きな注目を集める。
でも話題のゴルトベルク変奏曲も良かったが余り筆者には良く聴こえなかった。
バッハ:インヴェンションとシンフォニア(全曲)
J.S.バッハ:(1)インヴェンションBWV772~786(2)シンフォニアBWV787~801
使用楽器:1903年製ハンブルク・スタインウェイ
クラヴィア協奏曲のほかケンプらによる編曲もとりあげ、「バッハは表面的にみると厳格な様式で
書かれているように思えるのですが、実のところバッハは常にその形式から逸脱しようとしている
のです」と述べていました。
ピアノ学習者ならば必ず勉強する「インヴェンション(2声)とシンフォニア(3声)」(全曲)の
新録音です。これら15曲は、バッハが鍵盤楽器の習熟のために書いた練習曲とされていますが、
無味乾燥さとは無縁の、創意と工夫に満ちた作品群です。これらの驚くほど豊かな表情と美しい音
色を引き出す手腕は、圧倒される。1903年ハンブルク製のスタインウェイですやはり楽器が合って
いるのかピアノによるこの曲集の過去の名盤は多々ありますが、このディナースタイン盤も多彩な魅
力を伝える名盤も予想が出来る、充実の演奏です。
最近筆者はこの練習曲が好きで聞きますがCBSソニーま変わったと思いました。偏見だったのかな?
Simone Dinnerstein, piano: J.S. Bach Inventions No. 1, 13 and 10
10年以上もジュリアード音楽院で学ぶも、華々しいコンクール歴などを一切持たなかった彼女は
2005年まではブルックリンで、小学校教師をしている夫、小さな息子と共に静かに暮していました。
しかし、『ゴルトベルク』の録音が彼女の分岐点となりました。
デビュー・リサイタルは2005年11月カーネギー・ホール。彼女自身のプロデュースによって行われ
ました。演奏曲目はもちろんゴルトベルク変奏曲全曲でした。
ゴルトベルク変奏曲 ディナースタイン(ピアノ)彼女はゴルトベルクについてこう語ります。
「この作品は極めて緊密に書かれ、全ての楽節が深く結びついているのですが、決してそれを聴き手
に意識させることはありません。各々のヴァリエーションは特徴的で、独特の感情とニュアンスを持っ
ています。現在の私たちはバッハが過ごした時代とは全く異なる世界に住んでいますが、これらの部分
は今でも力強く私たちに語りかけてきます。」
彼女が今回の録音の際に用いたピアノは1903年ハンブルク製のスタインウェイ。北東イングランド、
ハル市役所に所蔵されていたもので、第二次世界大戦時、広範囲に渡って爆撃を受けつつも無傷で生き
残り、戦争後も一連のコンサートで使用され人々に勇気を与えたピアノとして知られています。
Simone Dinnerstein - BACH & friends - Michael Lawrence Films
前にも違う装置で聴いていましたが、TEAC MA-7とTANNOY IIILZ in Cabinetの組み合わせにしてから、
好きでしたチェンバロ曲をピアノ演奏で聴くようになりました。改めてゴルトベルク変奏曲も聴きましたが
、やはりディナースタインはバッハ:インヴェンションとシンフォニアについては演奏者の選曲と1903年
製ハンブルク・スタインウェイの三位一体となった演奏に満足します、
ソニー以外のレーベルで聴きたい演奏者ですね、 ブラボー!