伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

オークレール&アランのJ.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集の考察、古い作品ではあるが・・・

2021年11月22日 | バロック音楽・オーディオ一般

今月は何かと目の回る忙しさ、バテぎみでもあったが、本日夜の作業で一段落、朝はすっかり寝坊した。
筆者の愛聴する機材も相当古い機材ではあるが、特に素材の古いものを愛聴する者にとりましては、現在所有する機材で十分聴くに耐えられると思う、今後程度の整ったLPプレイヤー対策は課題としなければならないと思っている。

今回は少し変わった演奏のJ.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019についてを考察する。
基本的には此のソナタはバッハのケーテン時代の終わり頃に書かれたと仮定されています。JNフォルケルは、1802年の伝記で、バッハがケーテンで作品を作曲したと述べ、マルティンゲックはこれを作曲の時間と場所として示していますが、他の人は、作曲の場所と日付はライプツィヒ(ピーターウィリアムズ)で1726年頃だったと推測しています。ソナタの最初のバージョンは「1725年以前」(マルコム・ボイド編)からのものであることは確かです。なぜなら、それが最も古い生き残った情報源の日付だからです。

ボイドのコメント「最初の5つのソナタはケーテンで完成したかもしれませんが、6番目のソナタの最初の2つの動き(そしておそらく4番目)だけがその段階で存在した可能性があり、残りは1725年に追加されました。実際、ハンス・エプスタインは示唆していますその第1、第2、第4の動きは、フルート、ヴァイオリン、コンティニュオの失われたトリオから転写された可能性があり、他のソナタのさまざまな動きは、失われたトリオソナタまたは協奏曲の動きから派生した可能性があります。」
マーティン・ゲックは次のようにコメントしています。ケーテンのデモンストレーションサイクルですが、ブランデンブルク協奏曲のオーダーで多様性と豊かさがあります。ソナタが持っている唯一の典型的な特徴は、それらがすべて(6番を除いて)すべてコレッリソナタダキエサスキームに属しており、4つの動きが遅い-速い-遅い-速いことを交互に持っていることです。

この様な解説があり、今回の紹介は以前にも一度アップしたが最新重量版のLPも復活し、勿論CDも復活あり再度チェックする。


今後LPで聴くためにLP版もポチしました。



Bach: 6 Sonatas for violin and keyboard BWV 1014-1019 (Vinyl) / J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019
普通はピアノまたはチェンバロとヴァイオリンの編成が多いが、今回はオルガンでの共演であり、「女ティボー」と呼ばれたりもした、ミシェル・オークレーの演奏を試みる。


ミシェル・オークレール(Michéle Auclair)技巧的には決してひ弱ではないものの、それを前面に押し出すことなく、ヴァイオリンの持つ音の繊細さ、楚々としたしなやかさの中に、得も言われぬ風情と香気を感じさせるものであったといい、フランスの精髄(エスプリ)を体現すると評された師ティボーの芸風にも通じるとされたことから、「女ティボー」と呼ばれたりもした。

1924年、パリ生まれのヴァイオリニスト。パリ音楽院で名教授ジュール・ブーシュリに師事し、1943年、ロン=ティボー国際コンクールで優勝を飾った。その後、巨匠ジャック・ティボーにも薫陶を受け、ジネット・ヌヴー以来の天才女流ヴァイオリニストとして華々しく国際舞台で活躍した。しかし、1960年代前半には、左手の故障のため第一線の演奏活動から退き、その後は母校のパリ音楽院で後進の育成にあたっている。彼女の演奏活動は短い期間であったが、その洗練された表現の魅力は、不朽の名盤として残されている。



フランスが生んだ女流ヴァイオリニスト、ミシェル・オークレール。左手の故障のため惜しくも30歳代で現役を引退したために、録音に恵まれませんでした。この録音はディスコフィル・フランセに残した、数少ないセッション録音のもので、通常ピアノかチェンバロで演奏するところを、マリー=クレール・アランがオルガンで演奏をしているというのも貴重でしょう。

オークレールの年齢を感じさせない、落ち着いた情熱的で気品高いヴァイオリン、的確なレジストレーションで支えるアランのオルガンとが一体化し、魅力的なバッハを奏でた名演奏です。

勿論アルバムんも少なく、以前聴いたブラームス、Brahms: Violin Concerto, Op. 77。モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番K.218、第5番K.219の演奏は実に良い演奏であったが引退が早く作品が少ないことが残念に思う、バッハのソナタは全集で残っている事は奇跡ですかね!


オークレールの年齢を感じさせない、落ち着いた情熱的で気品高いヴァイオリン、的確なレジストレーションで支えるアランのオルガンとが一体化し、魅力的なバッハを奏でた名演奏です。

YouTubeでの配信がありますので是非お試しください。

ミシェル・オークレール 、マリー=クレール・アラン/ J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019



【収録曲】
J.S.バッハ:
 ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調BWV.1016
 ヴァイオリン・ソナタ第6番ト長調 BWV.1019
 ヴァイオリン・ソナタ第1番ロ短調 BWV.1014
 ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ短調 BWV.1018
 ヴァイオリン・ソナタ第4番ハ短調 BWV.1017
 ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 BWV.1015

【演奏】
ミシェル・オークレール(ヴァイオリン) 、
マリー=クレール・アラン(オルガン:ヘルファー=エルマン 1955年製)

【録音】
1956年12月~1957年1月、フランス、ドーヴィル、サントーギュスタン教会(モノラル)

【プロデューサー】アントワーヌ・デュアメル、
【バランス・エンジニア】 ダニエル・マドレーヌ、
【オリジナルLP】ディスコフィル・フランセ DF 209-210
【リマスター】2014年、パリ、Art & Son Studio オリジナル・マスターテープより24bit/96kHzリマスター


マリー=クレール・アラン(Marie-Claire Alain)
1926年8月10日、パリ近郊のサンジェルマン=アン=レ生まれのオルガン奏者。父アルベールは作曲家兼オルガニスト、兄姉も音楽家という環境に育った。44年からパリ音楽院でマルセル・デュプレにオルガンを、モリス・デュリュフレに和声学を、プレ=コサードに対位法を師事する。50年、ジュネーヴ国際音楽コンクールに入賞。20世紀を代表するオルガン奏者として高く評価されている。バッハのオルガン作品全集の録音も3回にも及ぶ。2013年2月26日、86歳で死去。



今回J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ BWV 1014-1019を聴き思うは、録音は今日的水準からすれば随分古い。でも鮮度は全く落ちてはいない。当時のマイクロフォン、増幅器、調整装置、テープレコーダーというアナログ録音装置は今から見れば旧式ではあるが、かくも演奏家の熱演をしっかりとらえていたのかと思わせる立派さである。その意味においても長く残るべき録音であり演奏であると思った。
古い演奏も現在最新のテクノジーでカヴァーして復活させて頂きたいと切に願う次第である。ブラボー!

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