こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

豚 の 真 珠

2014-08-03 06:59:55 | Weblog
温暖化メカニズムの起源は

地下資源にあり

貧困化メカニズムの起源は

ドルという名の通貨にある


地下資源を燃やしてきたから

炭素の酸素化合物である

二酸化炭素

CO2

と呼ばれている化合物が

地表にどんどん増えていくようになり

自然に分解できる量を超えた時を境にして

温室効果ガスの大気中濃度が

上昇していく

という現状が産み落とされた


地下資源を輸入しなければならない立場の

石油消費国は

石油産出国が指定する通貨

を用意して決済に応じなければ

エネルギーの安全保障

そのもののが

成り立たない

という事態へと追い詰められることになる


電気がなければ

産業は成立せず

暮らしを維持することさえ

不可能なのだ

経済成長にはエネルギーの安定的需給状態

の確保が

絶対的に欠かせない


それがあれば

どんなものでも

簡単に買える

とても便利な通貨

となっている

ドルにのみ

戦後一貫して

基軸通貨としての価値を

維持することが許されてきた

この経過を生み出した

歴史の必然性というものが

ドルの通貨価値に

石油の価値を保障するための

サブシステムを生み出させていた


金本位制を機能させていた枠組みを

1971年 夏

アメリカの大統領であったニクソンが

一方的に廃止した

この時のドルショック

を戦後経済の起点として

ドルの通貨価値を支えていた金に代わって

石油の権益が代行する時代となった

石油ドル本位制

という名称の残像は

この事実のことを指している


世界の石油価格は

アメリカ産の石油を取引する市場である

WTI

で成立した価格を参考として決められる

石油の相場は

アメリカの市場

すなわち

ドル経済圏の大元

である北米大陸で決められる

ということになったのだった


石油の価格を引き上げたいとアメリカが思えば

国内市場でガソリンの需給がタイトになる

という見通しをエネルギー省長官が

公表するだけで

こと足りる


尤もらしい理由がつけられていれば

投機資金がそこに集まる

という構造ができていた

イラク戦争当時は

五年の長きに亘って

石油価格の上昇が続いていたことがある

その手口は

精油所の処理能力の限界であったり

カトリーナと呼ばれたハリケーンの襲来であったり

した


石油価格を高騰させ続けることに成功したアメリカは

増税することなしに

イラク戦争に

毎年10万人以上の兵員を

送り続けることができるようになり

最終的に

戦費の調達手法の継続を

維持することができなくなってから

撤収を実施した

という経緯が残された

長引く侵攻作戦への

米国民の厭戦気分の高まりが

大統領選挙で入れ替えを認めさせ

オバマの時代になってから

実行に移された


米軍が不在となったイラクが

その後

三つ巴の内戦状態へと突入したことは

既に

報道がよく伝えている


そもそも

イラク戦争の発端は

大量破壊兵器の存在を

イラク政府が隠している

としたホワイトハウスの思い込みにあった

それが虚偽であったということは

当のアメリカが

自ら後に認めざるを得なくなっており

イラク戦争に加担したイギリスの当時の首相が

英国民全体から批判される事態へと発展した

日本ではそのような展開をとらず

時の首相であったコイズミは

未だに

批判の対象とされたことすらない

という経過が

日本の現代史に残されている


マスメディアがこぞって当時支持した

コイズミ政権を

批判することが

いまもって

その必要性がない

と国民が思い込んでいる

ということになる話なのだ

自己批判することができないマスメディアの罪は

かくの如き現状を

生み出すに至った

というその点で

極めて重い


多数派が認めなければ

罪業は問われない

というのが民主制度の欠陥である

誰も責任を取らなくても済む

という政治形態が

日本に莫大な規模の債務を背負わせた

その原動力になっている


己の不利益は

意図的に

扱わない

というのが

昨今主流となっている

世界的な風潮なのだ

正当化するためには

平気でウソをつく国さえでている

時勢


とりわけ

地下資源を巡る正当化のための軋轢は

虚偽の事実を放置する

事態をさえ

南シナ海で産み落とすに至った


その後

中国による地下資源の採掘は終了したとされ

リグの撤収が実施され

周辺の緊張状態は緩和された


目に余るほど野放図

となった中国共産党政権の独善は

国際社会の批判を浴び

それが

鉾を引かせたことにより

中国の現状認識に

中立性の重要さを

改めて植え付けた


未熟で身勝手な政権運営は

国の将来を殺める

内政であれ

外交であれ

その事実は普遍である


自覚なき自尊ほど

見苦しいものは他にない

正体が見えなくなっているというのは

当事国の指導者たち

だけに見られる共通の現象なのだ


いずれ

地下資源なしで

電気エネルギーを取り出す時代が訪れる

そのとき

未来型のエネルギーは

対象を選んで供与されていくことになるだろう

プログラムはもう

決まっている


プライオリティが高い位置にあるのは

いうまでもなく

平和に寄与する貢献度が高い国



特筆すべき実績を有する国

そして

破壊のための予算を

圧縮することができた国

に限られる


力で現状を変えようとしてきた国に

この環境性能に優れ

そして

経済効果の高い

理想的な電源モデルが

優先供与されるなどということは

絶対に

おきない


礼節を知らぬ相手には

教えることから始めなければ

ならない

必要なプロセスを蔑にしてきた

ということが

とりもなおさず

この現状を

国民が

政府に

生み出させてきた

過ちの

最大要因となっていた


無知を無知

と呼ぶのは

たやすい

それで問題が片付くようなことは

かつても

今も

これからも

ない

現状を変えるには

行動が必要だ

正しい行動は

健全な認識から生まれ出る

誤った認識が

止まらない温暖化と

貧困化の蔓延を生み出した

思考力の不在が

パンドラの函を開けさせた

どんなに知識が豊富でも

それを活かす術を知らなかったのであれば

豚に真珠

知識が

ひとを選抜するための

ツールに堕している時代に

文明は

混乱をただ深める
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