こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

不 可 解 々

2023-04-15 13:19:56 | Weblog
国連がいま

脱炭素を進める上で

有効だ

と認めている再生可能エネルギーが

CO2の排出削減を

どれほど

減らすことができていたのか

という数値を

誰もが一度も見たことはない


直流発電がふえたのだから

交流発電を減らした筈だ

という根拠不明の解釈が

温暖化防止に役立っている

ときめつけて

思い込んでいるからだ


直流電源が増えたからといって

交流電源の負担を減らせる

と思い込んでいた

電気に無知な知識人たちは

検証するステップを超越して

勝手な判断に基づいて

そう思い込んでいた


電力会社が輸入していた化石燃料の量

がこの措置で

その後どう移動したのか

ということは

確かめなければならない問題

であるとは誰も考えていなかった



直流出力で成り立っている発電装置を

世界中で増やしてきたのだから

交流出力の火力発電の稼働が

実際に減らした結果がどうだったのか

ということを調査した

という報告は一例も

存在していない


第三者が真相

を偏りのないまなこで

冷徹に確認するためには

地下資源の輸入量の推移を

数値実績が導いた結果である

データ

に基づいて確かめることが必要なのだ


事実関係の確認を

一貫してなおざりにしていたのだったから

有効性を検証することは

もっと早い段階で

進めることはできていたのだ


今からでも遅くはない

真実に気づくことがなければ

問題は延々として生き残り

問題のまま

の状態でありつづける


国連と脱炭素運動を支持している

世界中の政府の総ては

単独で

化石燃料をどれほど輸入削減できたのか

という達成値

を調査する程度のことは

97年暮れのCOP3

(京都議定書)の段階で

間違いなく成就していたはずだ

ところが

そんなことをした事例は

これまで皆無


再生可能エネルギーが

温暖化防止対策として

有効だといってきた国連自らが

脱炭素運動を推進

しなければならなくなったため

これまでの成果である

CO2削減実績を

数字で確認する必要性

について目を閉ざした


有効な対策を

何一つ打たなかったことで

無効に終わった対策は

世界規模の損失を積み上げたのだ

因果関係が曖昧なままであり

特定することが困難だったからである


これまでにとってきたものの

すべて

という過去からつづくその事実の鎖が

現在の脱炭素運動の世界展開



国連に実施させる

という圧力となって

最近になってから

どうやら作用したかに見える


この最初の転換となった経過は

パリ協定と呼ばれている

気候変動枠組み条約COP

が始まってから

今年で28年目となる

その間の経過期間に

世界が投じてきた

環境投資の一切は

烏有に帰した

とする認識となってやがて定まる


国連は過去の決定を

無批判に

是認しつづけ

未だに己が下した

決断が失敗だった

ということを認めることを避けている

脱炭素運動が

自らが下した過去の決断の所業

であった

ということから目をそらし

相変わらず

背を向けたままでいる


日本では太陽光付加金

という名目で

国民が毎月支払っている

電気代に上乗せしたものを

電力会社が

国に代わって取り立てている

ここに政府判断の誤り

が潜んでいる

という暗示が成り立っている


国連が脱炭素運動を

急がなければならなくなったほど

事態は既に切迫しているのだ

こうした事態に陥ったのは

確定している動かしがたい

事実


国連と世界中の指導体制が

温暖化防止名目で投じた資本

の総てが

何の役に立つこともなく

損失という科目へと分類され

無駄に捨てられていた

ということになったのだった


対策に託された有効性の不在

ということが

要するに

太陽光付加金という

電力会社が被った損失

を国が補填するために

国民が己の懐で

公平に負担するよう

政府が求めた

ということが

敢えて検証する必要性を

国民の権利意識から

排除した


交流電流と直流電流との違い

を知っている人であるのなら

再生可能エネルギーで

火力発電所の負担を減らす

ということなど不可能だ

ということくらい

一瞬で判断することはできていた


交流と直流の違いを持つ二種類の電流

がもつ夫々の違いについて

説明できる人が

指導体制の中に

一人でもいたのであれば

このような無駄な投資で

貧困化を加速しながら

脱炭素運動を無批判に支援する

などという悪業など

発生する筈のないことなのだ


四半世紀以上の時間をかけて

無駄な投資とそれによる損失の山

を築いて国富を大量に失っていながら

国民に貧困生活を強いて

なお平然としている

ということなど

為政者の資質として

あるべからざるもの

と言わなければならない


再生可能エネルギーを

検証抜きの専断で普及させ

増設し続けてきたのだったから

石油の輸入量は

応分に

減っていなければならなかった


地下資源の輸入を減らすことが

できていたのが事実なら

輸入を減らした分の資本を

国民に還元する程度のことは

問題なくできていなければならない


国が再生可能エネルギーの導入実績

に基づいた

投資効果の実績を確認した

とする事実に関する記録は

どこにもない


国連に追随してきたCOP加盟のすべての国は

おしなべて貴重な国富を

うち揃って失ってしまうこととなり

貧困の淵に

一斉に沈み込む

ということしかできなかった


安定していた国際経済は

その後安定状態を失って

経済的なひっ迫という状況が

テロリストを世界各地で

再生産する

というサイクルを生み出した


環境対策に実効を認めた事実

はどこにもなく

気候変動はこうした経過を閲していながら

気候危機へと向かう道を

速度を落とすことなく

ひたすら一途に高めていた


世界中の知識人が

国連が発した言説を

疑うことなくそのまま受け容れ

率先して殻らの言いなりになったうえ

間接情報を一方的に取り込んで

洗脳状態に陥っていた

という事実

に今以て気づかない


民主主義という制度は

多数勢力の意志

を反映してはじめて成り立つ

という仕組みで作られた制度である


多数派が洗脳状態に陥って

個別の判断を集団的に誤ったとき

世界は狂い始める

ようになってゆくのだ


中国では共産党が

統治する集団指導体制で

十億人を遥かに超える勢力が

一致して覇権主義的全体主義へと

傾倒するようになっている


ロシアでは判断能力を喪った独裁者が

ウクライナで大量殺人を

正当化するための理由を積み上げて

熱心に戦争犯罪を

糊塗しようと腐心する

そんな時代が出現したのだ


ミャンマーでは軍事政権が独善を貫き

国民の多数成分を

総体的に少数勢力となった国軍が

武力で多数派を支配する

という構図を定着させて

既に二年が過ぎた


この軍事クーデターは

21年2月のことであり

ロシアによる軍事侵攻は

22年2月のことだった

国連はどちらの事態にも

即応することができていなかった


気候危機に対応する措置

として世界中を巻き込んだ

脱炭素運動は

京都議定書から数えると

丸25年を経てはじめて

CO2削減を見限って

脱炭素へと舵をきったのだ

そのとき既に21年が経過していた


検証と確認を権威が怠っていた

ということが

多くの不具合を

地表にもたらしたのだ


多数派勢力を

健全な判断へと

誘導するためには

権威主義による洗脳

という方法が手っ取り早い


権威主義者というものは

力を尊び弄ぶ勢力を

必然的に生みだす


多数派が健全な思考力を維持し

判断能力を担保する知恵

を示してみせることによって

権威による不作為の誘導を

避けることができるだろう


学歴重視の教育制度の変容は

その意味で

有害でありかつ無益であった


知識の量的拡大のみを専ら急ぎ

深く考えるための時間を惜しむ


教育の高度化という変革は

この前提の上で

成り立っていたことだった


こうして多数派勢力は

判断力を自覚なく失っていながら

その事実の持つ意味を悟ることなく

時の経過と共に

袋小路へと

じわじわ

追い詰められていったことが

民主主義の劣化となって

その正体を俄かに

顕した


これに加えて中台間の問題である

両岸関係の改善を

国連の対応ぶりに鑑みた中国が

頓着なしに

アメリカの警戒心を刺激する

海軍力の増強をきっかけとする

米中間の経済対立を

より一層深刻化させるよう

謀ってきたことは否定できない


そのタイミングで

ロシアによるウクライナ侵攻

が起きたのだった


一連の経緯にみられる

そこに共通する成分は

権威主義というその一点

に集約できる


権威が判断を誤ったとき

不具合の種が世界中へと

一斉に

まき散らされることになる
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