山野颯想

山野走、山野歩、山野逍遥など、山野にかかわる事柄を中心に記載しています。

くろんど園地(草原広場の砦)

2013年06月16日 | 山野逍遥

Sii202

◆写真撮影:2010年6月12日、くろんど池にて

201368日(土) 

『山野逍遥』

<くろんど園地>

[コースタイム]

[私市駅]1030→[月ノ輪滝]→1145[すいれん池]12401310[くろんど池]1410→[すいれん池]→(鎖場)→[草原広場]→[すいれん池]→1735[私市駅]

◆所要時間:7時間05

<草原広場の砦>

J太郎が鎖場を上りたいという意思を示したときに、「もう帰らなあかんで」「お祖母ちゃんとK子が待ってるで」と、かなり疲労していた僕は言った。鎖場を上ると、急勾配上り坂の尾根道を“草原広場”付近まで行かねばならず、それなりの時間を要すると判断したのだが、J太郎の「登る」という意思に変化は起こらなかった。「仕方がないな」「上ろうか」と言うとJ太郎は意気盛んにコンクリート製の階段を上り始め、上部の鎖場も難なく乗り越してしまった。上り切ると次に「階段…」とJ太郎は言う。「階段…」とは何を指しているのだろうと考え、直ぐに思い浮かんだのは“草原広場”の砦であった。「ここを下りたら、直ぐに帰れるで」と鎖場を下りようと促すが聞き入れない。J太郎がいう「階段…」とは、もしかすれば“草原広場”の砦のことではなく、この直ぐ上にある小さな砦のことではないかと期待し急坂を懸命に上り砦に辿り着く。砦の木製の梯子を上り高床上で暫く横になって一息入れていると、J太郎が「階段…」と呟き下りようという仕草をしたのだ。「階段…」とはやはり“草原広場”のことのようだと観念した僕は“草原広場”へと急いだ。そして“草原広場”の人ひとり居ない砦で一頻り遊ぶこととなった。ところで、“草原広場”より少し下ったところの左手の森が山火事跡の様子を呈していたのだが、管理職員さんの話によると、昨日に放火があったのだという。

様々な生き物に出合った山野逍遥であった。“くろんど池”ではアヒルとカモ、そして甲羅の大きさが25cmくらいもあるカメ。尺治川では沢蟹や小魚。森中では蝶(テングチョウ、イチモンジチョウ、コミスジ、モンシロチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、タテハチョウ等)、中でもテングチョウは其処彼処で群れと出合うこととなった。その他、カタツムリやムカデ、イトトンボ、毛虫や薄緑色の幼虫。そして多くの開花する花たち(スイレン、キショウブ、スイカズラ、ホナガタツナミ、ニガナ、ササユリ等)にも出合った。触ることが可能なものは触らせるように努めたつもりだが、さてJ太郎の眼にそれらは如何に映り如何に記憶に残ったのだろうか。

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