「私たちは 戦争を体験した人の話を
直接聞いた年代だ」
今年 そんなような言葉を 耳にして、
ハッとさせられました。
戦争を体験した人が少なくなった現在、
直接 言葉を聞いた人たちもまた
これからどんどん減っていくはずなのです。
合葬墓のお釈迦さま
例年 8月になると
戦争関連の報道が増えます。
ドキュメンタリー番組や新聞記事をとって(録って)おいて、
あとでゆっくり目を通します。
テレビでは、
NHKスペシャル、映像の世紀ーバタフライエフェクト、
NNNドキュメント、などなど。
毎年繰り返し放送していますが、
同じものは ほとんどありません。
必ず 毎年 新たな知見が加わるのです。
今年もそうでした。
こういった番組や読み物に触れるのは、
もちろん、興味や好奇心からであり、
楽しみを感じてのものですが、
これまで知らなかった「遠い昔の戦争」の事を
戦後世代の私たちも
知っていなければならないのではないか、
少なくとも 知る努力をする義務があるのではないか、
と感じるからです。
これまで全く知らなかった事を知るのは、
純粋に楽しいのですが。
今年 新たに購入したのは、
ひとつは
亡くなったやなせたかし氏の本。
新装版『ぼくは戦争は大きらい
——やなせたかしの平和への思い』
(小学館クリエイティブ、2022.12.13、900円)です。
帯には、
「亡くなる数か月前に語ったユーモアの中に込められた
戦争批判、平和への思い」
とあります。
やなせ氏の兵役・戦争体験や
戦争前後の日本などがつづられています。
「戦争体験だけをまとめて話すのは、これが初めて」
だそうで、戦争関連の話がいっぱいなのですが、
なぜか悲壮な感じはなく、
明るい筆致で語られていて、するすると読めます。
弟さんの事については、あまり語られていません。
この本、お貸しできます。
ついこの間もやりましたが、
アンパンマンマーチが聞こえてくると、今でも、
思わず手を止めて じっと聞き入ってしまいます。
やなせたかし氏と その弟さんと
回天の乗組員だった人の事などを思い出しながら。
もう一冊は、次回に。