座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

角大師の掛け軸

2021-01-22 | 古いもの

ついでに、元三大師の掛け軸について

(忘れないうちに)書いておこうと思います。

 

 

 

 

中瀬の吉祥寺の角大師(元三大師)の軸は、

すべて木版で刷ったもので、

その上から書いたり押印したりした部分はないようです。

 

一番上の方に「梵本心経」と書いてあり、

サンスクリット語か パーリ語で 般若心経が書いてあるのかな?

と予想できます。

 

 

          

 

 

 

それに続き、くねくねとした文字が連なっていて、

さも「読み仮名」ならぬ「読み漢字」を振ってあるかのように

くねくね文字の間に 小さな漢字が書かれています。

 

いざ!

 

 

「帰命一切智聖者観世音自在覚有情甚深智恵彼岸到乗修行

 制度意者観照巳時五蘊等自性皆空照見告鶖鷺子色空・・・」

 

あれ!?

 

全然、般若心経じゃない!!!

 

それに、どこで区切ったら良いのか、見当もつかない!

 

 

 

とにかく、「空」の字の次から。

 

 

「空是色色不異空性空即是色相是如受想行識然是告鶖鷺子」

 

あ、また「鶖鷺子」が出てきた!

 

というところで、調べました、「鶖鷺子」。

 

「舎利子」、つまり舎利弗(しゃりほつ)の事らしいです。

 

鶖鷺(しゅうろ) = シャーリ、

鶖鷺子(しゅうろし) = 舎利子(しゃりし)

 

お釈迦さまの弟子で、一番 お釈迦さまのお話を聞いた人ですね。

 

 

そろそろ嫌になってきていますが、

もう少し頑張ります。

 

 

「諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故身子空中無色無受無想無行

 無識無眼耳鼻舌身意無識聲香味触法無眼界乃至無意識界無無明無無明盡

 乃至無老死無老死盡無苦集滅道無智無得無得故覚有情是智恵彼岸到依

 住心無罣礙心無罣礙無有恐怖無怖畏故遠離顛倒夢想究竟圓寂三世所有

 諸覚者智恵彼岸到故智智恵彼岸到是大咒是大明咒是無上呪是無等等咒

 一切苦能除真無実虚亡真実智恵彼岸到解智恵彼岸心経巳竟」

 

 

たぶん、合ってると思います。

 

あれ? この文字、間違えてない? と思う部分もあります。

 

そして この後に「梵本縁起法身偈:」とあって、

少しサンスクリット? が続きます。

 

 

ふう。

 

疲れたので、つづきはまた。

 

 

 


元三大師

2021-01-19 | おしゃべり

元三大師は なぜ元三大師というかというと、

お命日が1月3日だったからだそうです。

 

本名は良源(りょうげん)、

西暦912年、滋賀県長浜市のご出身だそうです。

 

慈恵大師とも言います。

 

第18代天台座主となりました。

 

 

ウィキペディア「良源」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%AF%E6%BA%90

 

なんと、おみくじの開祖です!

 

中瀬の吉祥寺の観音堂のおみくじでも お世話になっています!

 

 

 

 

 

元三大師は 日本に疫病が流行った時に 

疫病神を自らに取りつかせて

その疫神と闘ったのだそうです。

 

疫病神(やくびょうがみ ではなくて、えきびょうしん)。

 

う~~~ん、日本では 疫病までもが神さまになってる!(笑)

 

 

 

その時、弟子に命じて 疫病と闘う自らの姿を描かせ、

その絵を版木に起こして印刷して配り

この御札を玄関に貼った者の家には 

疫病は近寄らない、としました。

 

 

 

          

 

つまり、疫病に罹患しても 自力で治してしまったようです。

 

なんたる 気力! 体力! 免疫力!

 

そして、この姿を模した御札を貼った家には

近寄らないように 疫神と対話・交渉したのか?

 

なんたる 交渉力! ごり押し力!(笑)

 

 

 

 

 

 

日本中の天台宗の寺院には 

この 一見 恐ろしい鬼のようなお姿の

元三大師が祀られたり 御札を配ったりするお寺さんがあります。

 

元三大師の弟子が おそらくは紙に筆で描いたものを

版木に起こして 刷って 配って

配られたものを さらに版木に起こして 刷って 配って

手に入れた御札を さらにさらに版木に起こして・・・

 

をして、各地に元三大師信仰と共に広がっていった御守り札です。

 

各地の御札をよく見ると、

全部が同じよう。

 

同じようでいて、必ず どこかが違います。

 

それは、版木に彫った時に 必ずどこかしら 違っていて

全国に伝播する際に 少しずつ少しずつ 変わっていったから。

 

 

不思議で面白い事です。

 

 

 

          

           中瀬の吉祥寺にある掛け軸のお姿

 

 

ね?

 

よく見ると、全然違っているでしょう?

 

 

 

ちなみに この角(つの)は、

長くて持ち上がった眉毛かもしれないそうです。

 

もちろん、眉毛が長かったら、

必死で病魔と闘う時には

天を衝くほど 持ち上がったかもしれません。

 

でも、できたら、角の方が面白い。

 

疫病と闘っている時ですもの、

鬼のように必死になって、

もしかしたら 角が生えていたかもしれないじゃないですか!

 

 

 

 

 

年末まで 吉祥寺の大玄関には

アマビエちゃんがいました。

 

 

   

 

川越のお菓子屋さんのものだったと思いますが、

わざわざ予約して 買って来て下さった方がいて、

美味しい和菓子を頂戴しました。

 

その時に入っていたアマビエポストカードです。

 

最初は「商魂たくましいなぁ」と思いましたが、

ちゃぁんと普通に美味しい練り切りでしたし、

なにより それを届けて下さったご好意に感謝しました。

 

今年も たくさんの方々のご好意と

元三大師にもアマビエちゃんにも守っていただいて

粛々と吉祥寺は 役割を果たしてまいります。

 

 

 

元三大師(がんざんだいし)の御札、

ご希望の方は 中瀬の吉祥寺までお申し出下さい。

 

 

 


御札の場所

2021-01-17 | おしゃべり

中瀬の吉祥寺では、毎年 年明けに

檀家・信徒の方々に 御札を差し上げています。

 

一枚は「本山札」で、

天台宗総本山 比叡山延暦寺から取り寄せた、

各家の今年一年の無事安寧を祈念するための御札です。

 

仏壇や神棚などにお祀り下さい。

 

 

 

もう一枚は 「戸守り」です。

 

火伏(ひぶせ)、盗賊除け(とうぞくよけ)のための、

吉祥寺独特の御守護札です。

 

 

今年はもう一枚、「角大師(つのだいし)」があります。

 

比叡山の元三大師様に因んだ 疫病除けの御札です。

 

コロナ禍の今年に限り 檀信徒に授与させていただきます。

 

こちらは、玄関や神棚にお祀り下さい。

玄関や裏口などに お祀り下さい。

 

 

 

角大師、ご存知でしたか?

 

仏遊会が中止になった頃から

本堂には ずっとこの掛け軸が掛けっぱなしでした。

 

     

      本堂正面の左側

 

ずっと本堂の南東の角(かど)、涅槃図の近くに掛けてあり、

元旦には 正面に。

 

 

天台宗の寺院では この角大師を配るお寺さんも多くて、

伊勢崎市や 神川町でもお配りしていると聞きますし、

ご覧になった方も多いと思います。

 

比叡山延暦寺の横川(よかわ)にお参りした事のある方、

思い出しませんか?

 

角(つの)が生えた、異形の御守りの数々。

 

 

 

          

           角大師と豆大師

 

 

 

次回は 元三大師について

ちょこっとおしゃべりしましょう。

 

 

 


仏遊会中止のご連絡

2021-01-16 | 仏遊会

「仏遊会中止のご連絡

 

 毎月開催の《仏遊会》について、

 新型コロナウイルス感染拡大終息の目途がつくまで

 中止させていただきます。

 

 ご理解の程 お願い申し上げます」

 

 

 

          

 

 

 

住職が貼った貼り紙のうちの一枚です。

 

このところ

あれやこれやと たくさんの貼り紙をしてきましたが

住職にとって

もしかしたら 一番残念な貼り紙が これだったかもしれません。

 

仏遊会については

「これまで一度も中止した事がない」と言って

とても誇りにしていましたから。

 

これまで 会って楽しくおしゃべりしていた人と

お会いできなくなる事は

とても寂しいです。

 

 

今年最初の仏遊会はいつ頃になるのか?

 

ご連絡できる日を楽しみにしていたいと思います。

 

今月は 開催できません。

 

 

 


謹賀新年 2021

2021-01-15 | ごあいさつ

新年おめでとうございます。

 

 

ああ! やっと最初の一文が書けました!

 

今年はいっぱい書こうと思っていましたので!

 

で、もう小正月です(恥)。

 

でも、こうして書けたので、良い事にします!(笑)

 

 

 

本堂

 

この画像は 元旦の夕方です。

 

大晦日には大風が吹いて、お焚き上げができませんでした。

 

 

 

 

 

思えば、いろいろな事があった一年でした。

 

いえ、いろいろな事が中止になって 何もできなくなった一年でした。

 

個人的にも 楽しみにしていたイベントがありました。

 

中瀬の吉祥寺としても、

ワクワクと企画していた事が たくさんありました。

 

全部。 

 

ぜ~~んぶ、なくなりました。

 

 

 

観音堂

 

 

 

では、どうするか。

 

それを考えると、

何もしなくても、考えてるだけで疲れる、

という事を知りました。

 

どうするか、を決めてしまえば、

あとは 粛々と進めるだけなんですけどね。

 

 

 

参道を本堂側から

 

 

 

悔しい思いもしましたし、

チカラが抜けるような無力感もありましたが、

今 私たちは こうして生きていますので、

何か、しましょう。

 

お歳を召しても 元気いっぱいだった方が

よく「生きてるからには、何かしら 仕事をしなくっちゃ」

とおっしゃっていました。

 

仕事をするなら、

悪い事ではなくて 良い事を。

 

人の迷惑になる事ではなくて 役に立つ事を。

 

やりたくない事ではなくて、楽しい事を。

 

そう思います。

 

そうして、私はブログを書いています(笑)。

 

 

 

          

           元旦の水仙

 

 

 

住職が言うように、

感染予防のために、自分ができる事を やっていきましょう。

 

うつされない用心。

 

罹患していたとしても、うつさない注意。

 

 

 

思えば、この一年、

眉間にシワを寄せる事ばかりが上手になってしまいました。

 

この一年は

どんな時も 顔を上げて 口角を上げて 

歩いていけるように鍛練する年になるのかもしれません。

 

 

 

          

           鐘楼堂

 

 

 

できるなら どうせなら 鍛練を楽しみましょう。

 

 

 

今年も宜しくお願いします。