座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

お内仏の中にあった台

2009-12-30 | おしゃべり
これは 書院の南側の部屋の お内仏に収まっていた段です。

観音開きのふすまの扉を開けると この段があり、
上の段には仏さま、下の段にはお位牌、
その手前には 香炉・ろうそく立て・花瓶、
それからマッチ、マッチの燃えさし入れ、などなどが置かれていました。

いまはこの台は使っていません。





この台を 裏返してみました。



こんなふうになっています。

単純な作りです。

そうして、何か墨書されています。







いつものように、読んでみます(汗)。



「御内仏 一式   為 且睡(?)居士 妙信大姉 菩提」
               






「寄付主 本荘八十吉   

 明治三十八年  乗圓代」

あら、また出て来ました、乗圓さん♪





上の段部分に行きます。



「御名号者 天台宗 真盛派管長





 大僧正 三輪澄諦大和尚乃筆」





あれれ? 知らない名前が出てきてしまいました。

しかも、「天台宗 真盛派」ですって???

吉祥寺と 何かしら関係のあった方でしょうか?

それにしても、さきほどの部分と 内容がつながっていないような・・・?

廃材をつなげて こしらえたものかもしれません。






わからないながらも、こんな古いものに接していると、
そして 少しだけ 意味がわかると、とっても面白いものです。

今年も一年、私の勝手な「吉祥寺だより」を読んでいただき、
ありがとうございました。

来年も ますますパワーアップして 勝手に書いていきたいと思います(笑)。






吉祥寺では 今朝ほど 役員さんんの手によって
門松などの飾り付けが行われ、
いよいよ新年を迎えるぞ、という感じになりました。

皆さんにとって 今年はどんな年でしたでしょうか?

吉祥寺にとっては・・・。

そうですね、整備事業が大円成して、最高の年だったのではないでしょうか!



皆さま、どうぞ よいお年をお迎えくださいますように。



はんてんの「帰依佛」

2009-12-13 | おしゃべり
吉祥寺の役員さんに いつも着用いただいている半纏です。

「帰依佛(きえぶつ)」と 書いてあります。

先々代の文字で 特別注文したオリジナルです。

(参照:2007年1月の記事 帰依仏




先ごろ、落慶式やお施餓鬼が終わった後に 
この文字についての質問をお受けしました。

(実は、だあれも聞きにこないなあ、と 思ってたんですよ 笑)

で、説明を申し上げようとすると・・・・・・、よくわからない(汗)。






「佛(仏)」は、仏さまですね。

この「仏」と「法」と「僧」のみっつを、「三宝」と言います。

文字通り、「みっつの宝物」です。

「悟りを体現した仏さま」と、
「仏さまが説いた教えである法」と、
「法を学ぶ仏弟子である僧」のことです。



聖徳太子が制定した「十七条憲法」の第二番目の条項にある
「篤く三宝を敬え。三宝とは仏と法と僧となり」
の「三宝」とは これのことです。

読経の始めの頃に
「一心頂礼 十方法界 常住仏
 一心頂礼 十方法界 常住法
 一心頂礼 十方法界 常住僧」

とやるのは 三宝に礼拝する「三礼(さんらい)」です。






「帰依」とは「よりどころとする」という意味。

「三宝に帰依する」という事は つまり「仏教徒になる」という意味です。



「帰依仏竟 帰依法竟 帰依僧竟」
という言い方もありましたね。

竟(きょう)=おわる。
 
帰依仏=仏さまに完全に帰依しきっております。

といった感じでしょうか。
  





先代の書いた文字が 役員さんの背中に乗っています(笑)。

重いこともあるかもしれませんが
仏さまに帰依する気持ちで ご奉仕いただいています。



雪月花

2009-12-10 | 古いもの
現在本堂に掛っている掛け軸です。

右から、雪・月・花 と書いてあります。

ひょろひょろとして ヘンテコな字です。

KinKi Kids みたいな名前の絵描きさんの書だという事です。








かなり異なるタイプの絵を描いた、という画伯です。

ですので、真贋を見極めるのが難しい、というか、
まあ、いつものように、ホンモノということにしておきましょう(笑)。








最初、シミかと思いましたが、どうやら絵が描かれていたようです。

やはり画家の書、という事でしょうか。