幼少期から習慣として食べている物が生涯の味覚(好み)を決定する。
米国へ行くと食品スーパーで普通に売っている菓子、パイ、ケーキ、アイスクリーム、どれも異常に甘すぎると感じます。ここまで甘くしなくても・・・・と思うことがたびたびです。このことを友人の米国人に聞くと「一部の富裕層を除いて、米国一般大衆はこれぐらい甘くないと美味しいと感じない。つまり、これぐらい甘くないと米国では売れない。」とのこと。「こんなに甘くないと美味しいと感じない!?」日本人の私には驚きですが、子どもの頃からこの甘さに慣らされてしまっているようです。だから、成人してもそのレベルの甘さでないと美味しく感じない。無論適度な糖分は人間には必要不可欠ですが、糖分の取り過ぎは身体に良くありません。さまざまな病気の原因になります。
これらは国民性や食生活習慣の違いと理解していました。ところが最近「フードトラップ」という本(米国ベストセラーの翻訳)を読んで合点がいきました。
フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠 価格:¥ 2,160(税込) 発売日:2014-06-04 |
英語版はこちら
Salt, Sugar, Fat: How the Food Giants Hooked Us 価格:¥ 1,677(税込) 発売日:2014-01-02 |
「子どものときにそれを習慣として食べさせるとその味覚が身体に記憶され、それでないと美味しく感じなくなる。また、人間は生存本能として糖分、油分、塩分を求める。」という研究成果があり、それを米国の大手加工食品メーカーは売り上げ拡大に利用しているとのこと。つまり、幼少期に糖分・油分・塩分たっぷりの食品を習慣として食べさせるとその味が身体に記憶され、生涯ずっとその商品を食べたくなり、みずからその商品を好んで食べるリピーターになるとのことです。これを戦略としてやっているとのこと、怖い話ですね。
米国の話はともあれ、我が子を守る親として、幼少期に習慣として与える食品はよくよく吟味して与えるべきと思います。