どうして、中学受験専門塾に小1からではなく小4から入塾したのですか?
世間にはいろいろな考え方があるし、お子様によっても変わりますので一概には言えませんが、中学受験は小4(正確には小3の2月)から入塾したほうが合格しやすいからです。
その理由は?
小1から小6まで6年間も中学受験専門塾に通わせると「塾ずれ」してしまったり、「中だるみ」をおこすことがあるからです。
まず大前提として、中学受験塾に小1から入る人は多数派ではありません。多数派は小4から入って3年間で勝負をかける人達です。だから、くだんの某塾でも小1~小2の生徒数はまだ少ないのでクラス数もそう多くありません。そして、小1から入る子には出来る子が少ないので小1~小32学期の期間ではあまり努力をしなくてもアルファクラス(成績順クラス編成で一番上のクラス)に入れてしまいます。小1から中学受験専門塾に入れたために本来地道に努力をさせ着実な力をつけるべき大切な時期に、あまり努力しないでなんとかなってしまう悪い習慣がついてしまうのです。だから、ここで勘違いをしてしまうお子さんがいます。
「それほど必死に努力していないのに一番上のクラス、自分は頭がイイからこの程度の学習量で御三家など上位校に入れる。」と。
ところが、小3、3学期2月から中学受験専門塾では大幅に塾生が増えます。本当に優秀な人達はこの時期に多数入ってきます。そして、小4から入ってきた生徒達はもともと優秀な上に、塾のシステムにしたがって忠実に努力をします。他方、小1からいる生徒達は中学受験を甘く見ていますから、それほど努力をしません。中には「塾ずれ」して「中だるみ」状態となり、勉強するのが面倒になり、他のことに関心を持って、勉強から逃げていきます。または、「中だるみ」はしなくても6年間も中学受験のプレッシャーに耐えられない子もいます。
結果、小1からいた生徒達がアルファクラスから何人も落ち、クラス編成のたびごとに下のクラスへ落ちていきます。必死に勉強などしたくないのでやるべきことをやらない。やらないからクラスがドンドン落ちていく。それで、志望校を下げていきます。小1の頃の志望校は開成だったのに、小3では偏差値62の中学になり、小4で偏差値53、小5で偏差値48・・・。中学受験で一番大切な小4~6の時期に自分からは勉強しなくなってしまう。中学受験で成功するはずがありません。
我が子にそんな失敗をさせたくはありませんでしたので、小4からの3年間で勝負をかけたのです。
あるお母さんから聞いたのですが、
小1からスタートする中学受験専門某塾では、問い合わせをすると、こんなことを言われるそうです。「小3の2月から入塾するには入塾試験があり、塾に入れない人もいる。だから、簡単に入れる小1のうちに入塾することをお勧めします。」
これってその塾の営業戦略?に乗せられていると思います。その塾の先生に聞いてみて下さい。「その塾の開成・桜蔭の合格者の何%が小1から通っていますか?」、または「小1から通っている生徒の何%が開成・桜蔭に合格していますか。」と。おそらく回答してくれないと思います。
敢えて厳しいこと言いますと
小3の3学期になってからでは入塾試験すら合格出来ないようなお子様はもともと中学受験向きではありません。高校受験で勝負したほうが良いと思います。
小3からは塾に入れそうもない。だから、小1から入る。そんな生徒がいるから小1~2では簡単に上位をとれるのです。そんなところで上位をとっても親子ともども勘違いするだけで意味がありません。
小3の3学期から塾に入っても上位がとれて、塾の資料に成績上位者としてたびたび名前を載せるようでないと開成・桜蔭は厳しいです。何度も言いますが、中学受験の勝負は小4~6の3年間なのです。この3年間に如何に努力出来るかが問われているのです。