活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

川上澄生美術館を訪ねる

2008-03-16 18:16:29 | 活版印刷のふるさと紀行
 〝水ぬるむ〟というか、ようやく春の到来を感じることが出来る日々がめぐって来ました。
 東武浅草駅午前9時集合。本日は神田川大曲塾の今期最後の定例見学勉強会、「川上澄生(すみお)の木版画世界をのぞく」に参加する日。

 川上澄生は栃木県鹿沼の出身で、1992年(平成4)に澄生の作品のコレクターだった故長谷川勝三郎氏の2000点にも及ぶコレクションが市に提供されて、開館された「鹿沼市立川上澄生美術館」を訪ねようというわけ。

 印刷文化の研究団体である神田川大曲塾の見学会はいつも、和気あいあい、いたっておおらかです。
今日も今日とて、新鹿沼で下車して、まず、向ったのが地元のうなぎの名店、石橋でした。まずは、親睦&腹ごしらえというわけ。さらに、参加総勢21名がぞろぞろ、帰りのおみやげ調達に鹿沼名物「湯沢屋の酒まんじゅう」の予約に訪れるという念の入れよう。

 美術館は市内を流れる黒川のほとり、明治の洋館と見まがう素敵な建物、入り口で澄生の「へっぽこ先生」のシンボル・アイキャッチャーがにこやかに迎えてくれる。

 本日の講師は長谷川勝三郎氏のご子息長谷川勝朗氏、版画、陶芸、音楽に造詣が深く、現在、印刷博物館勤務だからわれわれとしては心強い。
代表作《初夏の風》1926年(大正15)にはじまって、《鬼ごと》1928年(昭和3)、《たばこ渡来記》1943年(昭和18)、《蛮船入津》1953年(昭和28)《女学生》1968年(昭和43)など、時代ごとに懇切な解説をうかがうことができた。

 川上澄生と棟方志功とのエピソードなど、知らないことを教わったことが多かったが、それについては次回。








 


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