活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

眉唾にしても、トルコの「羊皮紙」の話

2010-04-20 18:48:48 | 活版印刷のふるさと紀行
 今月、アイスランドの噴煙騒ぎの前にトルコへ
行ってきました。エフェソスの遺跡でガイド氏か
ら聞いた話の受け売りです。
 
 エフェソスはイスタンブールから600キロ、
エーゲ海に近い古代遺跡の町です。

 聖パウロが伝道の拠点にしたという話、ここで
聖ヨハネが「新約聖書」を編纂した話、イエス亡き
あと、母マリアがヨハネに面倒を見てもらいながら
晩年を過ごした話など紀元後の話もたくさん聞きま
したが、紀元前2000年からの歴史がたどれるこ
の町には面白い話がゴロゴロしておりました。

 その一つがこれ。写真を見てください。おそらく、
公衆トイレの跡で穴のところに腰をおろして用を足す
構造です。よく見るとその前にミゾがあります。
ここを小水が流れ、一定のところにためられると、
「その小さな小水ために羊の皮をつけて、アンモニア
作用で皮をなめし、薄く剥ぐと上質の羊皮紙が出来
上がつたのです」

 ポンペイよりもはるかに壁や柱がしっかり残っている
ここの神殿跡や教会あとを見ていると「エジプトのパピ
ルスよりもエフェソスの羊皮紙づくりの方が先輩だった」
というガイド氏の説明が満更、眉唾に思えなくなりまし
た。

コメント (4)
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