活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

プーシキン美術館展2

2013-06-15 14:34:07 | 活版印刷のふるさと紀行

 この展覧会は4つのセクションにわかれています。

第1章は17-18世紀の古典主義、ロココ、第2章は19世紀

前半で新古典主義、ロマン主義、自然主義、第3章は19世紀後半で

印象主義、ポスト印象主義、第4章が20世紀のフォーヴィスム、

キュービィスム、エコール・ド・パリの4区画です。

 会場がゆったりしていて観覧動線がはっきりしていることもあって

ゆっくり鑑賞できました。それと音声ガイドが簡潔でわかりゃすく

水谷豊の語りも好感がもてました。

 さて、私が惹かれたのは第1章にあったジャン・パティスト・サン

テールの『蝋燭の前の少女』。1700年ごろの作品とされ、画家が

サンテールとされるまでも悶着があったそうですが、蝋燭の淡い光で

少女が読んでいるのはなんでありましょうか。背の方の漆黒が少女の

ひたむきさと清純さを伝えてくれていて実に清らかなイメージ。

 

 そしてもうひとつが第2章にあったジャン・オーギュスト・ドミニク

・アングルの『聖杯の前の聖母』1841年です。

 アングル自身がこの絵の依頼主が後のロシア皇帝アレクサンドル2世

であったために渡露してしまったことを惜しんで、同じ画題で今、メト

ロポリタンやオルセーにある作品を制作したといいますから、かなり

惚れ込んでいた構図だったとおもわれます。やや肉感的な聖母像といった

らお叱りを受けそうですが。

 

 

                          

  

 

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