またしても自然災害の前に人間の無力さを痛感させられるような光景をさんざんテレビで見な、くてはなりませんでした。9月11日の茨城県常総市の鬼怒川の堤防決壊であり、宮城県大崎市の渋井川がそれに続きました。
大水の中で孤立してしまった被災者がヘリで救助されるテレビの画面に見入るだけの自分の無力さがつくづく情けない気がします。
そんな中で不謹慎な誹りを免れませんが、翌12日の朝刊紙面を見て考えさせられたことは紙メディアのレイアウトについてです。どの新聞も決壊を伝える社会面いっぱいにレイアウトした人の緊張と興奮がそのまま伝わってきました。
私は新聞の場合、どの段階で、どんな担当の人に紙面レイアウトが任されているのか知りませんが、雑誌や書籍の場合、編集者や専門レイアウターがいかにわかりやすく、効果的な記事割り付けをするかに心を砕いてシノギを削っているかは知っています。
見出しはどのような大きさ、どのようなフォントを使ってどこに置くか、写真や図版はどのように配置するか経験と知恵を絞ってのレイアウトほど、やり甲斐のあるしごとです。その点、インターネットのホームページや電子書籍には、まだ、見にくいレイアウトがあまりにも多い気がいたします。その点、紙メディアのレイアウトには達人芸の人がたくさんいて心強い限りです。
大雨が去って久しぶりに晴れた中を歩いてみました。隅田川も濁流でしたし、晴海運河も茶色でした。