活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

第33回 DNPふれあい音楽会

2016-08-01 18:48:44 | 活版印刷のふるさと紀行

 暑い日でした。でも会場は隅田川の終点、東京湾につながる勝どきトリトンの中にある第一生命ホール。海辺だから良しとするかです。トリトンには気に入った酒房やインテリア・ツールの店があるのでときどき足を向けるのに、第一生命ホールははじめて。2階のフロアからエスカレータでぐるぐる昇らないと行けないとは初めて知りました。ちょっと、おっくう。

 しかし、音響効果もいいし、観客席のレイアウトもゆとりがあって、さすが音楽専用のことだけはあると感心。33回の本日満席。2月に紀尾井ホールであった第32回はヴェルディの歌劇でしたが、今回は第1部が混声合唱で「鷗」、「河口」スメタナの「モルダウ」など水辺につながるもの。美しく、すずしげな合唱に好印象をもちました。第2部は本日のメイン、アントニン・ドヴォルザークの交響曲第8番ト長調作品88でありました。

 入口で手渡されたプログラムの表紙がチェコ、プラハのカレル橋のカラー写真でした。スメタナもドヴォルザークもここチェコがふるさと、それにモルダウ川とくればいかにもらしい選択。余分なことですがカレル橋とくれば私にも思い出があります。長さ500メートルのこの橋をイエスだ、ザビエルだと聖人像を見上げながら2往復もし、最後は立ち止まって川面を泳ぐ白鳥に見入っていた日のことを。

 それはちょうどDNPフィルハーモニックの揺籃期だったと思います。まだ、まるで高校の部活の演奏のようで必ずしも大拍手とはいきませんでした。あれから幾星霜、それが、今日のような大編成ですばらしい音のハーモニー。合唱団にもこころ打たれました。それとアンコールにこたえたテレビ「真田丸」のテーマ曲も予想外で聴衆は大喜びでした。

 いつもご案内くださるチェロ奏者の高橋 正さんに感謝、そろそろご定年かと思いますが、社業でかくかくたる成果をあげながら、片や企業フィルでの長年のご活躍、頭がさがります。

ところでモルダウ川は今は「ヴルダヴァ川」と呼ぶことになっているそうです。

 

 

 

 

 

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