ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】オーケストラの職人たち

2007年10月31日 22時24分06秒 | 読書記録2007
オーケストラの職人たち, 岩城宏之, 文春文庫 い-7-5, 2005年
・指揮者のエッセイ。クラシック業界の裏方さんについて。登場するのは楽器運搬業者、ステージマネージャ、演奏旅行に同行する医師、写譜屋、ピアノ調律師、演奏会チラシ配布業者などなど。
・これまで同著者の著作は数冊読みましたが、その中では一番おもしろかった。内容は密度が濃く、よくまとまっていると思います。過去の、指揮業にまつわる単なる受動的経験を語るだけではなく、ハープを運搬するトラックに同乗したり、写譜屋やチラシ配布業者を自ら訪ねたり、日本各地のオケに電話をかけまくったりと、本に書くことを意識して能動的に取材している点が、内容の充実に繋がっています。
・「聴衆は、膨大な数の裏方の仕事のおかげで、はじめて存在することができるのである。」p.8
・「どうも人類には、裏人間と表人間という二つの人種が、はっきりとあるようだ。」p.9
・「東京の紀尾井ホール専属ステージマネージャーの宮崎隆男さんは、日本の超々ナンバーワンの最高のベテランである。」p.16
・「世界一のオーケストラには、必ず世界一の裏方がいるものだ。逆もまた真である。」p.20
・「上着が、汗をたっぷり含んで、腕が思うように動かなくなってしまうのだ。搾ると、ジャーッと汗が床に流れた。バケツに雑巾を搾るのと同じだった。」p.26
・「レストランでは、ボーイさんがどんなに勧めても、楽器を預けるのを断り、楽器を膝ではさんだりしながら、不自由な格好で食事をしている。  とにかくバイオリニストには、お持ちしましょう、などという親切を言ってはいけない」p.30
・「実はハープの演奏には、指や腕に、とっても大きな力が要る。だからハーピストは、みんな、すごい力持ちである。」p.42
・「ネタ本は、1990年に出した、岩波新書の『フィルハーモニーの風景』なのである。著者は岩城宏之。」p.47
・「だが、舞台全面を同じ明るさにするのも、別の意味で、非常に難しい仕事である。たくさんのライトに、強さや角度のムラがあると、薄い影ができてしまう。  楽譜に、かすかにでも影がうつることは、許されない。演奏者の手の動きなどが楽譜の上でチラチラして、集中心が損なわれ、演奏が困難になる。  しかも、遠くからのシーリングやスポットが、楽員の視野のなかにちょっとでも入ると、目がくらんで、指揮者の細かい動きや表情の変化を、把握できなくなる。」p.64
・「通常のオーケストラの、海外演奏旅行のための航空貨物は、メンバーたちのスーツケースを別にすると、平均五トンと聞いている。」p.67
・「当時、わが国では、オーケストラの組合運動が始まったばかりだった。71年の暮れに、日本フィルのユニオンは、スポンサーに対し、強硬な待遇改善闘争を展開した。(中略)結局年末のベートーヴェンの「第九」公演で、ストライキを打ったのだった。(中略)東京厚生年金会館を埋めつくした聴衆は、音楽を聴けずに、引き揚げたのだった。日本の文化史上初めてで、しかも唯一のストライキである。  これがスポンサーを刺激したというか、都合のよいきっかけを与えてしまったのか、年が明けると、フジテレビと文化放送は、日本フィルの解散を決定した。」p.69
・「欧米ではあたりまえのことだが、日本で今、日常的に練習できる専用のホールを持っているのは、新日フィルと仙台フィルハーモニー管弦楽団と札幌交響楽団だけである。」p.71 Kitaraのことを言っているのか……? "日常的に練習"?? そんなホールあるのか、謎。
・「オーケストラというものは、世の中の好況、不況に関係なく、よい仕事をすればするほど、大きな赤字を出してしまう、困った存在なのだ。」p.71
・「僕は札幌交響楽団の音楽監督になって何年目かに、いつも演奏旅行のとき、裏方さんたちの中でひときわ陽気にステージ作りをしているオジサンが、事務局のメンバーでないことを初めて知った。札幌通運の田村英記さんだった。」p.76
・「日本には現在、プロのオーケストラが23ある。」p.80
・「オーケストラにとって、フィランチャイズのホールは、楽器なのである。本番だけ、他人の楽器を借りるバイオリニストはいない。  演奏旅行にはホールを持って行けないが、フランチャイズで練り上げた音を、持って行くのである。世界の一級のオーケストラは、こうやって音を作ってきたのだ。」p.86
・「運送会社がトラックにオーケストラの名前を大書して、横に自社の名前を書くのは、文化的イメージを売るために、大きなPRになるのである。」p.91
・「だがとても悲しいのは、クラシック音楽に対する僕の身体の反応が、昔とまったく変わってしまったことだ。正直いうと、クラシック音楽を楽しめなくなったのだ。」p.97
・「これは日本のオーケストラだけではない。世界中のオーケストラが言葉の違う国に演奏旅行する時、ほとんどの場合、お医者さんに同行してもらっている。」p.99
・「以前、自分の十八番を質屋に入れた噺家のことをきいたことがある。金を返すまでその噺をしなかったそうだし、貸す質屋もスゴイ。日本は文化国だったと、感動してしまう。」p.119
・「写譜がきれいで正確だと、非常に読みやすい。オーケストラのメンバーが、余計な事ことに神経を使う必要がなく、音を出すことに専念できるので、賀川(純基)さんの写譜だと、彼の美しい音がした。」p.129 写真参照。
・「数年前に、あるオーケストラが『ウエスト・サイド・ストーリー』の抜粋を演奏会形式でやるために、こっそり写譜して演奏したのがバレて、アメリカの出版社に約三億円の罰金を請求され、拝み倒して何千万円かで勘弁してもらった、という話を聞いている。」p.136
・「作曲者やその家族のために、著作権法は非常に大切なものであるけれど、その高額のレンタル料の何十分の一程度しか、その作曲者や、あるいは作曲者死後の家族に支払われないのだと思うと、ある意味では、この著作権制度は、世界の楽譜出版社の "マフィア王国" を守るためのような気もするのである。」p.136
・「オーケストラのリハーサルは、世界中だいたい同じようなものだが、午前中二時間半、ランチタイムのあと再び二時間半というのが、もっとも多い。そしてそれぞれの二時間半の中間に15分から20分の休憩がある。つまり大勢での緊張の連続は、一時間ちょっとぐらい、というわけだ。」p.143
・「デザインとして写譜に取り組むプロ集団のハッスルコピーと、歌いながら写譜をした賀川さんという、二つのタイプがあるわけである。」p.145
・「ぼくは自分の耳に、まったく自信がなかった。今だってないが、タイコ叩きから転向したばかりだったので、赤ん坊のころから音感教育を受けてきている、多くの指揮者たちに、すごく劣等感を持っていた。」p.148
・「「指揮者ってすごいんですねえ。オーケストラの音が全部わかる耳をしているんですねえ」  と感心されることがある。  「全部の音が聞こえると言ったら、ウソになります。でも聞こえないと言うのも、ウソです。聞いています。聞こえない音は、存在していないと思っているしかありません」  などと言ってケムにまく。」」p.148
・「<モーツァルトとかベートーヴェンのような、二百年昔の西洋のオジサンの音楽ばかりやらないで、世界で一番多く『現代音楽』を指揮する人間になろう>」p.157
・「世界中のあらゆる楽器のオリジナルは、インド産である。糸をこすって音を出す楽器は、ヨーロッパに行ってバイオリン系の弦楽器になったし、中国大陸へ流れて胡弓になった。  はじいて音を出すシタールはヨーロッパのギターやハープになったし、日本の琴や三味線も中国大陸を経て来たものである。」p.159
・「とにかくこの地球という星の人類がやっている音楽は、すべて親類同士なのである。クラシック音楽や、ロック、浪花節、教会のミサ……等は、みんな同根なのだ。」p.161
・「――ラテン語のclassicusはもと〔納税者階級に属するもの〕という意味から〔模範的〕という意味をもつに至った。」p.163
・「ところでぼくは、音が二つ以上つながって聞こえるものを、みんな音楽だと思っている。」p.164
・「わが国のクラシック音楽主催業者――マネージャー、つまり音楽事務所とか、呼び屋たちが仕事をする上での常識的計算がある。  彼らは当然、仕事の安全な利益を考える。ひと月に一度は音楽会に足を運ぶと予測するクラシック愛好者を、人口の二パーセントと計算しているそうである。」p.165
・「とんでもないことを書くが、ほかの日本人の音楽家の演奏を観るのは、どうも好きじゃない。  楽しそうに見えない。外国人どもも、楽しそうにニコニコ弾いているのではない。真剣である。概して、我が国の音楽家が真剣になると、クソマジメな、つまらない顔になる。西洋音楽に合わないみたいだ。(中略)だから自分のビデオは、必死になって見ないようにしている。音楽が嫌いになるから。自分さえ見なければ、クラシックは大好きだ。矛盾も極まれりである。」p.171
・「音楽や絵画に「わかる」「わからない」という言葉を使う人種は、世界で日本人だけである。」p.171
・「日本第二のピアノメーカー、カワイピアノ(河合楽器製作所)は、ヤマハから独立した人が作ったのだということを、ぼくは初めて知った。現在、世界ナンバーワンの電子楽器のローランドの創始者・梯郁太郎社長も、ヤマハ出身である。」p.184
・「最近の地ビールブームで、全国いたるところに、モクモクといろいろな味のビールが湧きだしてきた。  近い将来、ピアノでも同じように「地ピアノ」が生れ出すようになると面白いと思う。」p.186
・「ピアノは機械ではなくて、厳然とした楽器なのだから、音楽的な能力と個性を持つ人間が、耳でやらなければだめだと思います。」p.187
・「その瀬川(宏)さんが、どうやって調律を学んだのか話してくれた。  「たまたまアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリという天才ピアニストの調律をするチャンスがありました。この人はピアノのありとあらゆることを熟知していました。その上で調律に要求する。彼が『何かおかしい』と言えば、おかしいに違いないと思うほかありません。  演奏会の終わったあと、先生はぼくをピアノの前に連れていって、ひとつの音をポンとたたき、怒った顔をして帰ってしまう。何も言ってくれないのです。翌日の演奏会に備えて、ぼくは徹夜してその鍵盤の何が先生を怒らせたのかを調べる。何日目かに、はじめて先生はうなずいてくれる。こうやってぼくは学んだのでした」」p.198
・「瀬川 ミケランジェリ先生のような、それこそ世界ナンバーワンの、F1レーサーのようなピアニストの調律で一番神経を使うことは、鍵盤のタッチの感じです。もちろんピッチを完全に整えるのは当然ですが、一般の方々は「調律」というと、ピアノの弦の音程を整えることだと思っていらっしゃるでしょうが、もちろんそれが第一条件です。本物のピアニストの場合は、このことから始まって、鍵盤のタッチや、弦をたたくハンマーを、その先生の音色感をつかんだうえで、ほぐしたり、固めたりとか、いろいろ大変な仕事があるのです。」p.198
・「その先生の指の癖によって、八八鍵のへこみかたは、さまざまな違いがあるわけです。」p.200
・「調律は、一オクターブを一二の音で等分に分けて、そこに半音の間隔で、少しずつズレを作るということなんです。調律に大切なことは、①耳、②手先の器用さ、③根気が続くための体力です。」p.204
・「ぼくは「音楽」を聞いていたのだった。耳がよいとか悪いとかではない。耳の使い方なのである。  瀬川さんが最初のうちは、ピアノを「調律する物体」として聞けなくて、「ピアノ音楽」を聞いてしまったという悩みが、ぼくにはよくわかる。」p.209
・「耳には直接聞こえないけれど、どんな音をならしても、その倍音が同時になり、それが人間の耳に快感を与えるわけです。」p.211
・「岩城 機械的に計測はできないんですか?
瀬川 できます。でも、できないんです。そこを言葉で言うのは不可能です。
」p.212
・「ルビンステインぐらいの大物になると、音楽会の前に、今晩の協奏曲の後に、アンコールに何を弾こうかなどと、考えていない。普通のピアニストは、あらかじめ曲を用意して、さらっているものである。」p.217
・「本来オーケストラというガクタイ集団は、演奏が終わるやいなや、一刻も早くステージから出ていきたい本能の持ち主なのだ。」p.218
・「演奏会は原則として、二時間内で終わらないと労使協定違反になる。規定時間を過ぎると、経営者側は、オーバータイム手当を払わなければならない。」p.220
・「オーケストラの演奏会のアンコールは、いつごろから始まったのだろうか。  いろいろな説があるが、偉大な指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーが、戦前、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者になってからだという説を、ぼくは信用している。  ベルリン・フィルの定期演奏会の会員たちに、最後の曲のあと、うんと拍手をするという習慣をつけさせるためだった、というのだ。」p.228
・「演奏に、マジメ、フマジメはないのはもちろんだが、必死になってやったその楽章を、アンコールとして演奏するときは、まったく違う気持ちになってしまうから不思議だ。つまり、オーケストラと一緒に、すごくリラックスして、楽しく演奏できるのだ。  そして不思議なことに、たいていの場合、さっき真剣にやったときより、うまくいってしまうことが多い。プレッシャーから解放されて、音楽の本質に素直に触れることができるからだろうか。」p.229
・「ひとつだけ企業秘密を明かすと、放送のための公開録音のときは、オーケストラの誰かがミスをして、うまくいかなかった楽章を、嬉しそうな顔で、アンコールとして演奏することもある。」p.230
・「つまり、平均すると練習に二日間、本番に一日というわけで、三日に一度、音楽会という計算になる。これ以上のペースは無理である。(中略)もう20年以上も前に、バイオリンの巨匠、アイザック・スターンと共演したことがあった。  「このところ、ちょっと音楽会をやりすぎているので、少し反省しているんだ」  「……?」  「この一年間に、リサイタルや協奏曲をあわせて、290回もやってしまった。身体はともかく、さすがに心が疲れてしまった。よくないことだ」」p.236
・「なんといっても、音楽専用のサントリーホールが、東京の音楽界を変えてしまいました。それまでのホールは、すべて多目的ホールでしたから、音楽専用ホールの美しい音を聴いたお客さんは、音楽を聴く本当の喜びを覚えてしまったのではないでしょうか。」p.244
・「東京は、世界最大の音楽市場なのだ。年間に3000種類以上のチラシの束が、東京中のコンサートホールで、毎晩、何千何万と配られているのである。」p.245 数年前、初めて東京(NHKホール)での演奏会を聴きに行ったときに、会場前でビニール袋に入った分厚いチラシの束を配っているのを見たときは衝撃を受けました。量が多すぎて、一々プログラムに挟むなんてやってられないのですね。
・「先の音楽会の宣伝も今日の音楽会が終わってからでなく、開始の前に配るのが重要だと思います。  つまり、食べ物のことは、これから食べる食事とは関係なく、食事前に考えたほうがいいと思うんです。終わったばかりでは、次の食事のことは考えませんからね。」p.253
・「それぞれのコンサートの内容によってチラシの順番を変える。チラシの一番上に何を置くかで、受け取り率が大きく変わる。  たとえばバレエの公演会場で配るチラシの一番上に、バレエダンサーの熊川哲也さんの公演チラシを置くと、客のすべてが受け取るそうである。」p.257
・「普通は、自分の音楽会のときに、他人の演奏会の宣伝をされるのはイヤと思うものです。しかし前にも言ったように、東京ではお互いさまだという感じがあるのです。大阪や名古屋では配れないということは、それだけお互いに嫌い合っているわけですね。」p.258
・「昔は来るのがマニアばかりで、素朴な情報があればよかったんですけど、今はポップスも聴くけど、クラシックも聴こうか、という膨大な層になっています。(中略)現在のクラシック界は、クラシック・ファンだけでは成り立たなくなっているのです。」p.258
・「二年ほど前、サントリーホールでベルリン・フィルハーモニーが演奏中に、お客さんが持っていた携帯電話が鳴って大問題になり、サントリーホールは、次の日からお客さん全員に、携帯電話を厳重に注意するようにパンフレットを配るなど、大変に敏感で強力な反応をしました。  そうして、超スピードでサントリーホールは、携帯電話の電波を防ぐウエーブ・ウォールにしてしまったので、現在は、携帯電話が演奏中に鳴ることは、なくなりました。」p.263
・「そして、ぼくと同世代の多くの音楽家――黛敏郎さんや武満徹さんたちが、まだ音楽家のタマゴの頃、何度も石井のおばさんに感謝したことを知った。  「この子はモノになる。勉強させてやろう」  おばさんの直観である。(中略)主催者の目をごまかして若者を会場に入れてやる石井さんを、ノンキそうな大村さんは、いつもハラハラ見ていたという。」p.267
・「政治、ビジネス等の人間社会のすべての活動が、裏方によって動いているのだということを、「裏方のおけいこ」の連載の三年間で、実感したのだった。」p.270
・以下、解説(江川紹子)より「感動的だったのが、滋賀県にある「びわ湖ホール」。どの席から、舞台がどのように見えるのか、電話に出たチケット担当者が熟知していて、いま残っている中でよさそうな席を丁寧にアドバイスしてくれた。」p.273
・「それにしても、岩城さんが書かれる文章は、しばしば本題から離れて脱線する。実はそういう部分こそ、岩城さんの人柄がにじみ出たエピソードが多く、読んでいて楽しい。」p.274
・「そう、岩城さんは「本音の人」なのだ。  それに、「行動の人」でもある。本の中でもこう書いている。  <準備万端整うのを待っていたら何事もできないから、まず先行するのが、ぼくの主義である>」p.275
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【演】ノルト・シンフォニカー アンサンブルコンサート

2007年10月30日 22時04分39秒 | 演奏記録
ノルト・シンフォニカー アンサンブルコンサート
2007.10.28(日)14:00開演, 井関楽器 3F スタインウェイ・スタジオ(札幌), 入場無料
演奏 ノルト・シンフォニカー団員, パート Viola(*)

♪グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」op.40より I.前奏曲(弦楽合奏)(*)
♪グリーグ:2つの悲しい旋律 op.34 I.傷ついた心 II.最後の春(弦楽合奏)(*)
♪ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」op.8より 第4番 ヘ短調「冬」 第1楽章(弦楽四重奏)(*)
♪メンデルスゾーン:ピアノ三重奏 第1番 ニ短調 op.49より 第1・2楽章
♪バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007より プレリュード(マリンバ独奏)
♪フォーレ:組曲「ドリー」op.56より(ピアノ連弾)
 I.子守歌 II.ドリーの庭 VI.スペイン風の踊り
♪マウラー:金管五重奏のための12の小品より(金管五重奏)
 I.Maestoso alla Marcia II.Andante con moto III.Allegro grazioso, un poco agitato
 ― 休 憩 ―
♪ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 op.96「アメリカ」より 第1楽章
♪ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 op.115より 第1楽章
♪サン=サーンス:デンマークとロシアの歌によるカプリス op.79(フルート,オーボエ,クラリネット,ピアノ)
♪パッヘルベル:カノン(弦楽合奏)(*)

・札幌のオーケストラ、『ノルト・シンフォニカー』の団員による発表会にお呼ばれして、弾きに行ってきました。……と言っても、そんな団体名を耳にした事が無い人がほとんどでしょう。以下プログラムより抜粋「私たちノルト・シンフォニカーは、2007年8月に発足したばかりの、札幌を拠点として活動するアマチュア・オーケストラです。管弦楽曲のほか、オペラや演劇との共演など、さまざまな音楽を幅広く楽しんでいこう!という団体です。」 その実態は、オーケストラ・アンサンブル・ブリランテの看板が掛け替わった団体です。以前は "ブリオケ" だったのにちなみ "ハマチオケ" なんて別称も(?)。そして今回は、新体制になってから初めてのイベントです(たぶん)。
・会場は札幌の井関楽器。この楽器店、あちこち移転してましたが今の場所になってから行くのは二度目。かなりひさしぶり。相変わらずビミョーに不便な場所でうっかりすると見過ごす建物です。駐車場がないので、近くの有料駐車場へ。すすきのロビンソンの隣の隣くらいにある大きな駐車場の屋上に停めました。観覧車(ノルベサ)が見えたので愛車を記念撮影[写真]。洗車しないと。。。9階建てなので、ビルの縁の手すり越しに下を眺めると結構すごい眺め。
・会場のホール…と呼ぶには少々厳しい "部屋" には初めて入りました。このような発表会の場合、リハの時間は足りずに押してしまうことが多いのですが、今回は早く進みすぎて時間が余るほどでした。リハを済ませて昼食。コンマス君に案内され、そばにあった「有名店」だという『三角山五右衛門ラーメン』へ。しばし並んだ後、チャーシューメン(800円)をいただく。ホッとするあっさり味。会場へ戻り、時間つぶしに店内をウロウロしていると、バイオリン教師のA様とバッタリ遭遇してビックリ。前日もキタラで某楽器店のOさんやら某オケのS&Yさんと鉢合わせ、バッタリが続きます。
・宴会での出し物的、内輪のメンバーのお気楽な発表会を想像していたのですが、実際は、きちんとチラシを作成して宣伝し、一般のお客さんにも来てもらおうという企画でした。プログラムもきちんと作ってる~~ヒエエ~ 緊張感が高まります。
・ホルベルク:ビオラ弾きにとっての鬼門。以前にも一度弾きましたが、当時は全く歯が立ちませんでした。右の写真のフレーズもイヤララシイですが、これだけでなく、単純なギャロップのリズムもテンポが上がると、もう、アップだかダウンだか右手が混乱してしまいます。テンポは2つ(振り)ではなく、4つでとれる程度の遅さで助かりました。問題の写真(中二段)の個所は前のお二人が弾いてくれるし、なんだがゴショゴショ弾いているうちに通過。これをカッチリ弾くにはまだ修行が必要です。
・2つの悲しい旋律:ゆったりした曲のテンポを指揮無しで保つのは、改めて難しく感じました。二曲目の入りは、コンマスの合図を当てにしていたらVn1は休みでした。。。Vn2の合図で入らなければならないところを見逃す。油断しました。練習参加が少ないと、こういうところでミスが出ます。
・「冬」:私にとってのメインディッシュ。メンバー:Vn1 くりりん、Vn2 まーぼん、Va ぴかりん、Vc むろっち。私以外の三名はいずれも強者ぞろいです。ある程度弾ける人達が揃うと、『真剣勝負』を思わせる独特の緊張感がありますね。
オラ、ワクワクするぞ」(by DRAGON BALL)
弾いててこんな感じです。曲は、本来VnSoloが弾くべきパートを、Vn1とV2、そしてVaにも振り分けてくれるという無茶な編曲(by FCM)。演奏の出来については、個人的には平常心が保てず慌ててしまい、細かい音符の部分は指もつれるし音程ワヤだしでメタメタでした。勢いで乗り切りました。オチなかったのがせめてもの救い。全体としては、と~~っても熱い「冬」でした。他三名からの圧力に負けじと私もがんばりました。聴いてて「荒っぽい」という感想を持たれた方もいるかもしれませんが、何事も起こらぬ平穏な演奏よりは、「なんじゃ!?」と思わせる、こちらの方が良かったと思います。なんて自画自賛。リハで三回合わせたうちの一回目はもっと凄かったのですが、アチチ、ヤケドするぜ。どうせなら3楽章まで弾きたかったです。
・メンデルスゾーン・トリオ:大熱演でした。特にピアノは他二名を圧倒する迫力。
・マリンバ:一人ぼっちでの演奏は、聴いているこちらまで緊張してしまいました。マリンバは、運搬のためにかなり細かく分解できることをはじめて知りました。右の写真は終演後の解体の様子。
・ドリー:御夫婦で連弾だなんて、ステキ。去年、これのオケ版を弾きました。ピアノ版は初めて聴きましたが、こちらの方がずっと早くて軽いのですね。
・マウラー:「くだけすぎない黒系の服装で」という衣裳の取り決めは、弦パートのみだったのか。
・アメリカ:改めて聴くと、難しそう~ 堅実な演奏でした。
・ブラームス・クラ5:「メトロノームなしでよく通せるなぁ」 先日遊びで弾き、その難しさを肌で感じた者としての感想。聴いていると、「クラリネットがメインで弦は伴奏」ではなく、五本の楽器がそれぞれ対等に曲が構成されている感じです。本気で交通整理しだすとなると容易なことではなさそうで、恐ろしい。
・サンサーンス:むろっち氏はピアノにチェロにバイオリンに大活躍。他にも複数の楽器をこなす方が何名かいましたが、すごいなぁ。VnとVaだけ、とはわけが違う。
・カノン:出だし、チェロトップの合図が他のメンバーに伝わらなかったらしく、ソロで開始。止めて弾きなおすのかとドキドキしましたが、そのまま続行。ビオラはピッチカートを2小節間ひたすら繰り返し、現在地がどこだか迷子になる無限地獄。最後のarco(弓で弾く)のために、他の奏者が弓を持つのを目印にして、迷子から復帰。
・団員数はそう多くはないにもかかわらず、バラエティに富んだ内容の発表会でした。皆さんかなりマジ☆モード。普段の全体合奏だと、なかなかじっくり聴くことのない個々人の音を聴けるよい機会でした。
・もうひとまわりでよいから、良い会場でやりたかった。お客が増えてしまうのはちょっとプレッシャーですが。
・客数約20名[目測;団員除く]:ほとんどが出演者の知り合いのようでしたが、こんなに来るとは思いませんでした。
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問:ドライブにBGMは必要か?

2007年10月29日 22時09分22秒 | 日記2005-10
【"当たり前" を疑ってみる】
 いつも車に乗るたび、条件反射的に音楽を流していました。もしかすると、これが運転中の思考を邪魔し、考え事をするために活用できる時間を無駄にしているのではないかとフト思い立ち、ここ一月ほどBGM無しで車に乗っています。車の中を静かにすると研究に関するいいアイディアが浮かんだりしないかなぁ、という発想です。

 しかし、今の所なんの効果も無く。

 意外と音楽無しでも退屈しないものだ、という事は一つわかりましたが。ほとんどの時間、自分が弾く曲を脳内再生して鼻歌を歌っています。音を消している意味が無い。 
 室蘭-札幌を往復するだけで約5時間。この時間はかなり大きく、そして貴重です。英会話CDというのも試したことありますが、飽きてしまいます。

運転に集中しろ!

と、ツッコまれそうですが、どうにか有効活用できないものか。
 いっそ移動を公共機関に頼れば本を読んだりできるのですが。ここぞとばかりに酒に溺れそうで怖い。
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【本】図像探偵 眼で解く推理博覧会

2007年10月28日 17時39分57秒 | 読書記録2007
図像探偵 眼で解く推理博覧会, 荒俣宏, 光文社文庫 NFあ18-1, 1992年
・著者が所有するアンティーク本の中からお気に入りの図像を取り上げ、それにまつわるエピソードを紹介し、またそこに含まれる意味を読み解く。西洋から想像した、当時は未知だった日本の風景やアフリカの動物の図、飛行機の無い時代に描かれた富士山を眺め下ろす地図、当時の思想を反映した風刺絵など。
・著者はそれぞれの図についてとても楽しそうに語っているのですが、その歴史や美術に関する知識が細かすぎて、私にはついていけないところが多々ありました。著者と一緒に楽しい気分を味わうためには、それなりの教養が必要。
・図画を楽しむためには、やはり文庫本のサイズではきびしい。左右ページにまたがった図では、その中央がページの谷間に吸い込まれてしまい、せっかくの図が台無しに。
・「なんのことはない。コンピュータもまた、美術史をなぞって進化しているだけなのだ。言い換えれば、私たちが哲学だ趣味だ思潮だといって極力神秘めかしてきた美術史上の様式区分は、すべて、形に対して加える "彫刻" すなわち操作のパターン集として解析できるのである。」p.7
・「奇妙なことに、イギリスではシェークスピアの昔からヘビを虫の仲間と考えたし、中国や日本でも、「虫」の字は元来ヘビのとぐろを巻く姿を形象したものであった。つまり、多くの土地ではヘビは「虫」だったのである。」p.33
・「和犬と呼ばれる種類では、たいていの場合、耳がピンと立っている。逆に、耳の垂れた犬は洋犬と考えてほぼ間違いではない。」p.37
・「最近の大脳生理学によれば、人間の脳の一部にはゴチャゴチャとした図の群れから「顔面」あるいは「目鼻立ち」を識別する中枢がある。つまり、顔を見分ける働きが、生理レベルで大脳に存在するというわけだが、描く側も、初めて出くわした対象に対しては、どこかに「顔面」のイメージをまぎれこませて、図像の安定をはかる傾向があるようなのだ。」p.136

《チェック本》
エドガー・アラン・ポオ 『群集の人』
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祝☆愛車(インテグラ)走行距離10万km達成!

2007年10月27日 22時49分03秒 | 日記2005-10
 本日昼頃、室蘭から札幌へ向かう途中、苫小牧で樽前錦岡線に入ったあたりで愛車(インテグラ『赤い彗星号』)の走行距離が10万キロを超えました。平成15年の6月納車だったので、4年と約5ヶ月での達成です。学生の頃だと4年で10万ペースだったので、それから考えるとペースが多少落ちました。平日の通勤に使っているわけではないので、ほとんど土日で稼いだ距離というのが我ながらちょっと怖い。
 ここまで無事故。無事で何より。次は20万キロですね。
 そろそろ冬タイヤに変えなければなりませんが、その暇が…… 夏タイヤも溝が無くなりツルっツル。それにたまには洗車もしてやらないと。ずぼらな主人でゴメンよう~~
 いつも感謝しております♪
 これからもどうぞよろしく。
~~~~~~~
 その直後の山道で、赤いフェラーリと赤いランボルギーニが続けて走っているのとすれ違い、びっくり。赤いねぇ。
 支笏湖周辺の紅葉がとてもきれいでした。今が一番キレイなときでしょうか。紅葉といいつつほとんど黄色でしたが。山の風景がまるでウニを敷き詰めた図であるかのように錯覚。

《関連記事》
2006.11.18 本日の練習 ~役得♪(77777km達成)
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祝☆ブログ開設二周年!

2007年10月26日 22時44分01秒 | 日記2005-10
 当ブログを開設してから二年が経ちました。早いものです。一年ほど前の記事を読み返しても、ついこの間の出来事のようです。
 特に記念イベントは考えていませんが、昔のホームページの内容をボチボチこちらへ移そうかな、と計画中です。もう知る人も少なくなっているでしょうが、実はこのブログの前身となる伝説(?)のホームページが存在するのです。現在もひっそりそのまま残っています。しかし、サーバ移行に伴いアドレスが変わってしまったので、誰も見れないだろうなぁ~…… なにしろ1999年からなので、そのテキスト量は膨大です。気が向いたらちょっとづつ移すつもりですが、気長にお待ちください。
 では三周年目指してがんばろう。

ヽ(*´∀`*)ノ イエーイ

《関連記事》
2006.10.26 祝☆ブログ開設一周年!
2005.10.26 開設
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はじめて本作りに携わる

2007年10月26日 19時26分08秒 | 日記2005-10
 研究室に行くと、テーブルの上にボスの名が入った真新しい本が置いてありました。

「おお~ これか!」

やっと出来たのかと、さっそくパラパラ中を見ると自分の撮った写真もちゃんと載っています[写真]。なんだかとっても暗い。背景はもっと明るい場所の方が良かったなぁ。
 また、昔訳した論文は、関連研究の文献紹介という形で載っていました。パッと見、ひどい日本語のような。。。怖くてじっくり読めません。ま、まさか、専門家のチェックなくそのまま載せたなんてことは。。。
 ともかく、自分が作成に関わった本が出版されるというのは、感慨深いものがあります。
 本書の内容は室蘭工業大学SVBLの研究成果をまとめたものです。あまり難しくはありませんが、読むにはある程度工学の知識が必要かも。『読書記録』はまた後日。

感性と情報 - 新しいモノづくりのために
長島知正/久保洋/魚住超/金木則明 (著, 編集), 森北出版 (2007/8/6)

《関連記事》
2007.7.12 カメラマン ~お次は本の原稿
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【本】理工教育を問う -テクノ立国が危うい-

2007年10月25日 22時07分23秒 | 読書記録2007
理工教育を問う -テクノ立国が危うい-, (編)産経新聞社会部, 新潮文庫(6052)さ-33-2, 1998年
・日本における "理工離れ" についてのレポート。「若者の理工離れの暗雲」、「大学院博士課程の貧困」、「理工教育再生への試み」と題した三部からなり、関係各所への豊富なインタビューで構成される。
・今のところまだ "理工離れ" からくる弊害を、肌で感じた事はありません。本書は10年以上前の内容ですが、これからジワジワと影響が出てくるのでしょうか。これに加えて、単純に数(人口)の上で日本人の比率はどんどん減るし、最近まで "発展途上" と呼ばれていた国々の人は力をつけてくるしで、この先の技術競争はずっと厳しくなるのでしょうね。問題の底には「他の国には負けられねぇ」という考えがあるようですが、「国の隔たりを無くした技術・人材・知識の共有」のような方向には流れないものでしょうか。…なんて無理な話か。"技術戦争" に終わりは無い?
・表紙[写真]の豆電球は、うっかりすると見過ごしそうですが、この配線では点きません。本書中で紹介されている、豆電球と乾電池の接続法についての設問で某大学の学生では正解者が35%しかいなかった現状を揶揄したものか、それとも素で間違っているのか。
・「「医学が人の命を救うなら、国の命を救う意味で理工系の人材の育成は重要だ」」p.32
・「「入試科目を減らした年には一時的に志願者が増えるが、翌年は高倍率が敬遠され、大きく志願者を減らすケースが多い。結局、入試科目の減少は志願者増にはつながらず、あとが怖いんです」」p.35
・「研究開発担当役員の一人は、最近の新入社員を「しんにゅう社員」と揶揄する。「難しい仕事は『避』け、普通の仕事も『遅』い。自分では判断できず、『迷』う。そのくせ、『遊』びはうまい」というわけだ。」p.46
・「「理科嫌いが増えている原因は教師にあります。いまの先生はどうしても、結果の出る入試や運動部のほうに目が向いてしまい、"将来の科学者を育てたい" などと考えている先生はほとんどいません」」p.74
・「一連の調査結果は、現代の若者が科学技術の成果に対しては強い関心(受容的関心)を示すものの、科学技術の成果が得られるまでのプロセスに対してはあまり関心(能動的関心)を示さない傾向を示している。こうした若者を小林助教授は「文明社会の野蛮人」と呼ぶ。  なぜ「野蛮人」なのかというと、「高度に文明が発達した社会に生まれた人間は、小さいころから便利な製品が身のまわりにあふれ、科学技術の恩恵に浴しているため、それらが先人たちの努力の結晶であるというプロセスを見失い、自然物と人工物との区別がつかなくなる」からだそうだ。」p.84
・「「私は恵まれています。友人の中には、親から『学費はもう出せない』と言われ、泣く泣く大学院進学を断念した優秀な学生が何人もいます。親のサポートがないと大学院、特に学費の高い私学の大学院には進めないのが現状です」」p.130
・「最近、豆電球のエナメル線のカバーをむかずに実験を始め、「電球がつかない。この豆電球は壊れている」と生徒に話した小学校の女性教員の実例が日本物理教育学会で報告されたが、」p.146
・「小委員会のテーマは「"理科" が消える危機感への対応策」だった。  議論の末、最終的に緊急に解決しなければならない課題が三つに絞られた。一つは大学入試の問題。二つ目は「国民的素養としての理科」と「専門家養成のための理科」の考え方とその在り方の問題。そして最後が、教員養成に関する問題だった。」p.148
・「理工教育再生の大きなカギの一つは、間違いなく大学が握っているのである。」p.178
・「アメリカをすべて見習う必要はないが、日本の大学は競争的環境があまりにも少なすぎる。  今後、日本の大学が外国人にも教員採用への門戸を拡大し、世界に伍した教育・研究成果をあげていくためには、若手研究者の競争的環境をつくりだすための「任期制」の問題は避けて通れないだろう。」p.188
・「「現在の日本の教育が抱える最大の問題は、教育の流れがあまりに体系化され過ぎた点だと考えます。小学校から東京大学に進学するまでに非常に体系化されたルートがあるわけです。これは子供の創造性を養う上で困ったことです」」p.208
・「「最大のソフトは人材であり、資源小国の最大の資源である」  大学キャンペーンを始めてから三年経って、私たちが行き着いた結論のひとつがこれである。」p.218
・「その有馬氏は、理工教育再生のポイントについて「まず、お父さん、お母さんたちが理科に興味を持つことだ」と強調している。」p.220
・「わが国の家庭においては、親子の対話、特に父親との対話が極めて少ない。人間の才能は、優れた他の人間との個人的な接触によって育まれると言われる。その意味で、多様な社会経験を持つ父親との、ゆったりとした対話こそが、「考える力」を子供達に備えさせる原点であると言っても過言ではない。」p.227
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携帯ホルダーその後

2007年10月24日 22時14分42秒 | 日記2005-10
 先日話題にした携帯ホルダー。結局2つ買いました。毎日使うものだし、複数あってもいいだろうということで。
 使ってみて数日経ったので使用感などをレポート。

◆待望のNEWモデル!!携帯プロテクター[写真:上]
http://www.strapya.com/categories/12_34_3169.html
・「結局こっちにしたんだ(笑)」 着用しているのを目にした、ブログ読者何名かの反応です。やはり目立ちます。ベルトからぶら下がる形なので、短い上着のときは携帯がむき出しになります。
・携帯の抜き差しは、シャキーン! と取って スパッ! と戻すというわけにはまだいきません。多少手間取ります。仕舞うときは、一々目を向けないとなかなかうまく行きません。座っている状態のときは更に難しいです。修行が必要でしょうか。時間が経てば多少パーツがこなれて、もう少しマシになるかもしれません。走ったりしても抜け落ちたりする心配はなさそうです。ブラブラではなくしっかりベルトに固定される形の方が安定していい気がします。ちょっと工夫すれば、くくりつけられるかも。
・マナーモード着信時の振動は思ったより伝わる。しかし、じっとしているときは気づくが、歩いたりしていると気づかない事が多い。
・引き抜くときに、たまに電池カバーが外れる事あり。注意が必要。
・大体、予想通りの代物です。特に大きな不満も無く「買って良かった」と思える商品。

◆日本製手作り グローブ革携帯ホルダー≪横型≫[写真:下]
http://www.rakuten.co.jp/homedecor/453802/500301/
・こちらは見てのとおり無難な出来。目立たない。
・これまでずっと縦型を使っていて、座ったときなど多少邪魔に感じることがあったので横型にしてみました。今度はズボンのポケットを使うときに邪魔。どっちにしても邪魔ですね。
・携帯の脱着は上よりも更にしづらいです。携帯全体を覆う形状のせいでしょう。
・マジックテープは長く使っていると、効かなくなりそうで心配。

 肝心の携帯本体の更新は滞っています。その後、新機種(W53CA)は写真(QVGA)の画質がイマイチだと聞き、二の足を踏んでいます。W52CAもなんだかパッとしないし…… 正月あたりにはカシオの新機種が出るでしょうか。先日、機種変に行きながら『品切れ』であきらめたのは不幸中の幸い?

 さて、三つ目いってみますか。
◆本革フラットマグネット式MOBILE CASE(ブラック/タテ型)
http://www.strapya.com/products/15841.html


《関連記事》
2007.10.5 携帯ホルダー物色中
2007.8.26 携帯機種変候補機 ~W53CA
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【論】The Gene Ontology Consortium,2007,Creating the~

2007年10月24日 20時13分05秒 | 論文記録
The Gene Ontology Consortium
Creating the Gene Ontology Resource: Design and Implementation
GENOME RESEARCH Vol.11, Issue 8, 1425-1433, August 2001
[PDF][Web Site]

・GO(Gene Ontology)の概要について。

・GOとは「GO endeavors to develop cross-species biological vocabularies that are used by multiple databases to annotate genes and gene products in a consistent way. Three extensive ontologies are under development, for (1) molecular function, (2) biological process, and (3) cellular component.
・「Briefly, molecular function describes what a gene product does at the biochemical level. Biological process describes a broad biological objective. Cellular component describes the location of a gene product, within cellular structures and within macromolecular complexes.

・あちこちの機関のデータベースの情報を統合して、系統立った大きな遺伝子のデータベースを作る、ところまではよいが、肝心な、その用語間の関係(Ontology)についてはやはりよく分からず。具体的なイメージは実際使ってみないとチンプンカンプン。
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