青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

文月 内灘/野町

2022年12月22日 17時00分00秒 | カレンダー

(ああ追憶のコルゲート@北鉄浅野川線・内灘駅)

7月。地鉄・・・に行ったはずだったのだけど、何故か富山駅前にクルマを止めてあい鉄で金沢に行ってしまったの巻。未踏であった北陸鉄道を乗り潰す事に。浅野川線では、北鉄金沢駅地下化に伴って北鉄プロパーの旧型車を一掃した旧井の頭線の3000系が、デビュー60年となってそろそろ後進の日比谷線03系にそのバトンを譲る事となりました。昭和時代の東急車輛っぽい細かなコルゲート。パイオニアサードこそ履いてはおりませんが、京王帝都時代の初期ロットである裾絞りナシの片扉車なんかが残っていたりしてねえ。目を閉じれば、「急」の丸看を付けて渋谷と吉祥寺を闊歩していたあの時代に思いを馳せる事が出来ます。

かたや北鉄石川線、これも浅野川線同様に渋谷にゆかりの深い東急7000系が主力。んー、まあどっちも「東急車輛のステンレス車両で体質改善を図った」というのが北鉄の現状ですんで、自社発注車が残ってたりバリエーションの豊かなお隣の地鉄や、福鉄えち鉄なんかに比べると鉄道単独の魅力は弱いかもなあって気はするんよね。北鉄。だから長い事行かないで未乗のまんま残してたんだけど(路線もだいぶ短縮されてしまっているしね)。それでも、野町の駅周りの雰囲気は特筆すべきものがあって、何の路線にも接続していないが故の絶妙な取り残され感と、周辺の旧市街地然とした佇まいに、思わず「北鉄の中央弘前や!」と心の中で叫んでしまった事をご報告申し上げます(笑)。

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水無月 南桜井/湘南海岸公園

2022年12月20日 17時00分00秒 | カレンダー

(梅雨晴れの江戸川@東武野田線 南桜井~川間間)

6月。何となく空梅雨っぽい暑さの続いた時期、これまた何となく思い立って東武野田線へ。アーバンパークラインなんて誰が言ったか。大宮口や柏口、そして船橋界隈は通勤路線といった趣の野田線も、野田市から春日部の辺りまでは単線区間が残っていたりして存外とローカルな雰囲気が残っていたりする。埼玉県と千葉県を分かつ江戸川の流れは、低湿地帯らしく葦と灌木の生い茂る土手に包まれながら緩やかに。いつでも撮れたはずの8000系がだいぶ少なくなってるんだなあという事を実感。

紫陽花と言えば、神奈川県民の場合は箱根に行くか鎌倉に行くか。湘南海岸公園の駅先にある板塀の古民家、今は古民家カフェみたいなスタイルで一般にも開放されている様子。松林が居並ぶ鵠沼の瀟洒な屋敷街の中で、江ノ電との組み合わせは定番とも言える構図。折しも20形が就役20周年のHMをつけて、紫陽花の垣根の横を通過して行きました。

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皐月 加太/上総鶴舞

2022年12月18日 17時00分00秒 | カレンダー

(紀州の港町へ@南海加太線・加太駅)

5月。毎年恒例GWの遠征は、和歌山と泉州の私鉄巡り。南海加太線・和歌山港線、和歌山電鐵、そして水間鉄道と阪堺電車を回って来ました。1泊2日の午前と午後でそれぞれ各路線を回るという結構タイトなスケジュールだったので、ちょっと駆け足過ぎたきらいはあったかもしれませんな。和歌山に行くのなんていつ以来か忘れてしまいましたが、まずは南海加太線。大手私鉄の末端ローカル線の雰囲気と、かつては良港として栄えた加太の歴史ある街並みをぶらり散策。街歩きの観光客でにぎわう加太の駅、折り返しの「めでたいでんしゃ さかな」が、鯉のぼりで飾られた駅を出て行きます。

5月の後半は、風そよぐ小湊へ。小湊に行くのって、案外久し振り。別に小湊に興味がなくなった訳じゃないんだが、小湊って行くのはいいんだけど帰りのアクアラインの渋滞が死ぬほどイヤ(笑)。という訳で、この日も確か渋滞が始まる前に早めに撤収したんじゃなかったかな。長年キハ200の天下だった小湊鐡道、昨年からもキハ40が導入され、新しい風が吹き始めてはいるんですよね。会社の方も、割と新しく導入したキハ40ばかりフィーチャーしている感じはいたします。天邪鬼な私は、「東北色もタラコ色も男鹿線カラーもいいけど、小湊って言えばやっぱキハ200のこのカラーリングなんじゃないっすかねえ?」と鶴舞のカーブにある榎の木の下で思うのでありました。

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卯月 川根両国/勝沼ぶどう郷

2022年12月16日 17時00分00秒 | カレンダー

(DB、花冷え@大井川鐡道井川線・川根両国駅)

4月。4月は桜の季節。何年か前に訪れた大井川鐡道の桜、趣味人的にはSLと家山の桜並木なんてところが有名ですが、私は井川線の桜を愛でに静岡市から峠道を越え川根路へ。前の日の雨に打たれた桜、花持ちはどんだけのもんかと気を揉みましたが、花冷えの川根の空気の中で、充分な量の花を咲かせてくれていました。両国橋の吊橋を渡って訪れた両国検車区、何故かいつもはクラにしまってあるDBが外に。林鉄の名残りを今に伝える加藤製作所のチビロコが、静かに桜を眺めていました。

桜と言えば勝沼の甚六桜。これはもう毎年のライフワークに近いものになっているんですけど、今年も見事な咲きっぷりでしたね。引き上げ線の桜は何度も何度もモチーフにしているので今さら何を言う事もないのだけど、E353のパープルに桜の色は良く似合う。また来年の春も、満開の桜の下でここに立てると良いのですが。

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弥生 板倉東洋大前/東田坂上

2022年12月14日 17時00分00秒 | カレンダー

(日光路の名脇役、去る@東武日光線・柳生~板倉東洋大前間)

3月。1月に引き続き、3月改正で大半の編成が運用を外れてしまう東武6050系を見送りに、朝もはよから北関東へ。最後まで運用に入っていたのは6050系のタネ車でもあった6000系のリバイバル塗装。本当であれば、最後はコーラルオレンジとマルーンの標準塗装が良かったんだけど贅沢は言えまいか。日光鬼怒川、川治湯西川、そして南会津まで。1都4県3会社を股にかけて走り続けた6050系。平成東武の日光路において、エースであるスペーシアを支えた名バイプレーヤー。澄んだ青空と、枯れた灌木の生い茂るクリークという北関東らしい風景で見送りました。

春休み、子供と一日気まぐれで東海地方乗り鉄旅。JR東海の「休日乗り放題切符」を使って、中京圏まで行ってしまった。松田の駅からひたすら313系と211系を乗り継ぎ、豊橋からは名鉄で岡崎まで。岡崎城の天守閣に登ってから、帰りは名鉄特急で豊橋に戻り、ちょっと時間もありそうだったので豊橋市内線へ。多米街道、東田坂上電停。東西に走る多米街道の中でも、ここは特に夕陽のきれいな電停のイメージがある。石畳の軌道敷を夕陽を浴びながらゆっくりと路面電車が登って来るシーンがお気に入りです。

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