「谷間の百合」は挫折したけれど
その本の主人公の恋人のモデルは
ベルニー夫人だったとわかった。
摩訶不思議な
バルザックの恋愛遍歴も
いろいろ出てくる
全く
バルザックって
恐ろしく極端な
変な人だったのです
太ってて 歯が欠けてて 短足で 格好が悪くて
それがキラキラ輝くひとみでしゃべりだすと
数多の女は魅了されてしまう
手当たり次第 の 女好きみたいだけれど
身分が高くて お金持ち出なきゃだめなのね
ものすごい浪費家で 借金まみれ
なんとか 女の人の財産でうまいことやりたい・・・
なんちゅう奴だ
王党派だと自称していたらしいが
ともかく人間を観察しつくして小説の構想は頭の中から
奔流となって渦巻いていったようで
エネルギッシュであきれてしまう。ともかく桁外れな人だったんだろう。
ズュルマ・カローという女友達がいるんだけれど
この人は共和派の思想の持ち主で
バルザックとはお互い相容れないけれど
丁々発止とやりあう仲
これが面白い 痛快だけれど
この人との関係がモデルとなってる話はないのかなあ
ともかく女好きの○○べえ人間のバルザック
ベッドを共にするということがかなり遠ざかっていたとき
欲情のとりこになって
あろうことかカローにも迫ってみた
(OKがもらえれば 儲け!みたいな乗りで!)
馬鹿だねえ。こっぴどくぴしゃんとやられてしまう。
全くなあ
お金についても 文学についても
へこたれることなく
ハイテンションで 追いかけまくる
そういう風に生み出されたのか バルザックの文学って
と思ったが
この伝記の作者は ボードレール伝も書いている
どんな本か少し調べたけれど
ボードレールのマザコンぶりをかなり書いている
バルザックも お母さんとの関係 お父さんという人間が
形を変えてバルザックの小説には出てくるらしい
アンリ・トロワイヤの人間観が反映された小説と読む必要もありそうだ。
ともかく当時の人のことが いくらかイメージできるようになった気がする