写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

ー合掌ー 居候猫の「ネコ」が天寿を全うしました

2010年07月19日 | 写真
20年ほど前の初夏、我が家の車の下まで野良の母ネコに連れられて来た「ネコ」という名の猫が今朝天寿を全うして旅立っていった。
初めて子猫の鳴き声で気づいたときは前足を傷めていながらも、車のタイヤと車体の間に陣取り近づくものを威嚇するという野良としての気位の高さをみせた子猫だった。
そのとき最初に私の連れ合いからもらって口をつけたのが牛乳、その後徐々に連れ合いには警戒心を解き数日後には昼は我が家の中にも入り込み、夜はタイヤの上で就寝という暮らしをはじめた。
母猫もときどき様子を見に来ていたがそのうちに姿を現さないようになり(その後交通事故で死んだとも聞くが・・・)、子猫は我が家では「ネコ」という名で呼ばれる居候猫として食事と水、猫用トイレが与えられ家族としての市民権を確立。その後我が家に入り込んでくる捨てられたり怪我したりして自立が困難な子猫たちの親代わりを担当するようになりました。
また当時の地域のボスだった「茶色ネコ」の引退を機に、去勢猫ながらも地域いったいのボス猫として君臨し、傷の絶え間の無い日々が続いた時代もありました。
私もこの猫との関係ではさまざまな思いを持っています。「ネコ」自身は自由猫として私に接していたのでしょうが、子育てや仕事関係で複雑で辛い時間と暮らしをを共有し時には愚痴を聞いてもらうなど精神的にとても助けられました。
ここ一年ばかりはさすがに人間で言えば90歳ほどとなり衰えが見られ、あれほど屋外に出ていたのがすっかり我が家の中での生活が定着し、日課の見回りも我が家を一周するともう満足して帰ってくるという落ち着いた日々となり、ここ数ヶ月は食事が取れないときと普通に食べられるときが繰り返され、その周期が短くなり体力の衰えが目立つようになりました。
なんとか食べられるものをと、猫の缶詰や魚などその時々で食欲の持てるものを与えはしていたのですが、ここ数日はほとんど固形物は口にしなくなり二日前からはあれだけ大好物だった牛乳もほんのちょっと口をつけるだけ、そして昨日はよれよれの体で真夏日の屋外へ出かけ半日ほど姿が見えなくなりました。
ボスとして最後の見回りに行ってきたのでしょうか?、帰宅したときは歩行もままならないほどに衰弱し水と牛乳を少し口にするとタイルの床が冷たいのでお気に入りの風呂場に横たわり休息、その後は夜にかけてすこし屋内を移動しはしましたが、急遽スーパーで買ってきて煮た白身魚にも関心を示さず横になりそのまま今朝は呼吸を止めていました。
最後の夜は「ネコ」が親代わりとして育て、そのあとも長い間兄弟のように暮らしてきた、「モー太」というもう一匹の居候猫が一晩中ついていたようです。
私も辛くはありますが、猫として十分に生き、天寿を全うしたとほめてやりたいと思っています。合掌!
写真は今年5月、我が家の周りを見回り中の「ネコ」です。
コメント (2)
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