写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

紅梅の咲く

2021年02月19日 | 写真日記
    [梅咲いて]
  梅咲いて帯買ふ室の遊女かな 蕪村
前回の訪問から一週間、吹雪く春の嵐が過ぎて再び訪れた卯辰山の梅林は見頃を迎えていました。
梅林の下にはかつての郭、現在は茶屋街として賑わう街並みがあります。
この景色から蕪村のこの句を連想しました。

    [梅咲や]

  梅咲や水さへ水にならぬ折 千代尼
朝顔の句でよく知られた加賀千代女の句です。
ちょうど「雨水」と呼ばれる春を迎えるころは北陸はまだ雪の季節。
そのことを詠ったのでしょうか、私の好きな句の一つです。

    [梅林を]

  梅林を尋常卒の父母歩む 坪内稔典 
私の好きな稔典(ねんてん)さんの句です。
「尋常卒」というのは尋常小学校卒業のことでしょうか。
私の両親はこの言い方で言えば尋常中退、小学校にも満足に行けなかったのですが・・・。
私達の親の時代では当たり前だった小学校の教育だけしか受けなかったご両親がいまは静かに梅林を散歩している姿をみて作者の中に浮かんだ感慨を詠った句のような気がしています。
写真は梅林の周りに咲いている山茶花の蕾とその葉に落ちた梅の花びらを撮ったものです。

卯辰山梅林で寒紅梅が見頃を迎えていました。
大雪をもたらした春の嵐が去った林で撮った花写真三枚をアップしてブログ「写真師の新カメラ日記」更新です。

ブログで公開した写真はフォトチャンネルでアルバムになっています。
どうか時間があればそちらもご覧ください。
ぎゃらりーたちばなー新カメラ日記ー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする