NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

えっ、彼女が博士に!

2010年05月09日 | NPO
数日前に、びっくりするような手紙がとどきました。

「謹啓
薫風の候、ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。
○○大学大学院△△科博士後期課程在籍中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。5年間にわたり進めてまいりました研究成果を、博士論文にまとめ提出し、このたび○○大学より博士の学位を授与されることができました、ここにご報告し、ご協力・ご支援に厚く感謝を申し上げます。・・・」

彼女と始めて会ったのは、十数年前でしょうか。地域で子どもを支援する活動などしていた専業主婦でした。行政の市民活動支援センターの運営に関わるうちに、NPO研究に目覚めて大学院に入ったのですが、まさか博士号を取得するまでになるとは正直考えてもいませんでした。

がんばりましたね。本当に嬉しいです。

彼女の研究対象は、日本の地域エリアで長期的に活動してきた自然環境保全分野の市民活動団体です。アンケート調査で全国的傾向を把握し、5地域の事例研究をもとに、地域に根差した活動の歴史をたどり、その社会的意義と長期継続要因を考察したものです。

私の知人で、NPO関連の研究で博士号を取得したのは、これで3人目です。皆さん、NPOの運営に関わることはもとより、行政や企業についても精通している方ばかりです。

政府では「新しい公共円卓会議」を主催し、これからの日本社会の目指すべき方向性やそれを実現させる制度・政策の在り方などについて議論を行っていますが、政策を具体化する段階では、彼等のように複数のセクターを知るNPO研究者が重要な役割を担うものと考えています。

更なる活躍を心から期待しています。
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