心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

楽しや「談・・談・・」

2008-05-29 | 前衛・抽象
                   「談」 45cm×90cm




「談」のつくことば・・談笑・会談・対談・相談・懇談・面談・密談・・・
筆談・縁談・怪談・講談・破談・美談・漫談・余談・談合・談判・談話・・・。

子供の頃の記憶を辿ると、夕飯は家族以外の誰かも一緒のことが多かった。
当時、家の前に住んでいた大学生のJさん、Mさん、Mさんの友人の井筒さん、
近所に住んでいた当時大学助手だった徳さん、知り合いのN医師・・

狭い家で粗食を囲み、父母や大人たちは深夜、時には朝まで語り合っていた。
中でも徳さんにいたっては、数々の逸話があり。

とにかく話好きだった徳さん、かなり時間を持て余す生活だったようで、
しょっちゅう家に遊びに来ては、朝までクダを巻いていた。

ある夜、父が慌てて「電気を消して!」と、続けて「静かに!」と。
いつも下駄を鳴らして訪ねて来る徳さんを、かわす為だったのだけど、
窓に顔を押し付け「○○さ~ん、今電気消しましたね~  」
(今だとストーカーって言われそうだけど?)

結局、渋々玄関を開け、談笑、漫談、余談、講談につきあい。。。

今もおつきあい頂いている 桜の雑学事典 の作者でもある井筒さん曰く

「昔は、議論が楽しかったものだけど、今は議論にもならなくてつまらないね」
「議論で意見が違って言い合いになっても、次の日にはまた一緒に笑い合える、
そんな関係っていいもんだよ」と。

今は意見が違うと割とすぐにキライとか、敬遠してしまう関係が多い気がするけど、
それはもったいないもったいないって思っちゃう。

自分と違うからこそ面白いし、相手をもっと知りたくなるし、
知らなかった自分が見えてくることもあったり。。

あの頃は、徳さんにしても大学生諸君も、面倒臭いなぁって思ったこともあったけど、
今では楽しくていい思い出だね  と父も母も懐かしそうに笑ってます。






コメント (6)
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