北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2024.11.23 『熊ノ頭』(クマノアタマ・162m) 小春日和ののどかな午後
先月の「勤労感謝の日」の朝、
厚真町で「仁達幌」を下山後、
あまりにも天気がいいので、
小春日和の中、
のんびりとそれを楽しみながら歩きたくて、
JR「安平駅」の裏手より、
「熊ノ頭」の取り付き点へと向かった。
地理院地図を見ると、
安平駅の南西側に「熊ノ頭山」(155m)というのがある。
こちらは「くまのかしらやま」で四等三角点を有し、
点名は「弾庫」(たまこ)。
近くに陸上自衛隊の弾薬庫があるからだろう。
そしてその「熊ノ頭山」の西側、
直線距離にして約2kmの位置に、
今回の「熊ノ頭」があり、
二等三角点を有する。
そして読み方は「くまのあたま」。
ただ、この三角点ピークに至るには、
ちょっと面倒なことがある。
と言うのも、
自衛隊の敷地内を通らなければいけないからだ。
このピークには数度立っているが、
私にもどこからどこまでが自衛隊の敷地なのか、
よくわからないで歩いて来た。
安平駅の西側で、
「安平川」に架かる「安平橋」を渡って林道に入った。
この砂利道が町道なのか林道なのか、
あるいは別の管理者の道路なのか、
全く分からない。
砂利道を走って行くと、
JRの「西早来信号場」を過ぎて更に進み、
同じくJR「第一追分トンネル」に行き当たる手前を駐車地とした。
この狭い道路のすぐ西側に、
自衛隊の検問所がある。
駐車地から少し歩き、
「第一追分トンネル」横で藪に入った。
しばらく笹の中を進む。
そして笹をかき分けて行くと、
突然登山道の様な刈りわけ道に出る。
これは送電線の作業道で、
前方の高みに見える、
送電線の鉄塔まではこの作業道を利用した。
鉄塔まで上がると、
林道が現れるので、
今度は林道を利用して進む。
また、この林道脇には2年前に伐採地が出現したので、
その中の作業道も歩いてみる。
小春日和の中で、
伐採地の風景を眺めながら歩くのはいい。
伐採地から林道に戻って歩を進めると、
これも突然だが、
広い車道に出る。
これはこのピークを始めて目指して後、
しばらくしてわかったことだが、
どうも自衛隊の道路らしい。
ただ、行きつく先には巨大アンテナが建ち、
そのアンテナ設備の保守点検用車両が、
利用することにもなっていると思われる。
広い車道歩きでは特に見るものもなく、
ただ淡々と歩を進める。
そして前方に巨大アンテナが見えるようになり、
それがだんだん近付いて、
最後は目の前にそそり立つ。
アンテナに向かって左手の、
一段高いところに三角点がある。
二等三角点「熊ノ頭」。
そこには有刺鉄線が張り巡らされているが、
この度はそれが下に落ちていた。
そして三角点標石の上を這っていた。
この有刺鉄線のこちら側が自衛隊の敷地なのか、
あるいは向こう側がそれなのか、
皆目見当がつかない。
下山はまた広い車道を淡々と歩く。
もう何度も歩いて来た道だが、
ここを車が走行するのを目にしたことがない。
広い車道から林道へ。
そして送電線の作業道を下り、
最後は小沢から薄い藪を抜けて、
駐車地へと続く林道に出た。
久しぶりのこの山もなかなか楽しかった。
それも天候が上々だったからに他ならない。
2024.11.23 『仁達幌』(ニタッポロ・242m) 落ち着かない山行
11月も後半に入って「勤労感謝の日」である土曜日は、
この週末もHiromiとは別行動だったので、
「仁達幌」(二等三角点)の新ルート開拓を目的に、
厚真町へと向かった。
朝から素晴らしい天気だ。
安平町早来守田を過ぎて、
「知決辺川」に沿って伸びる林道に入った。
この林道の奥では、
胆振東部地震で壊滅的被害を受けて崩壊した林道の、
新たな開削工事が進められている。
従ってウィークデーは、
車同士が交差のできない狭い林道を、
工事車両が行き交うのでちょっと入りにくい。
ただこの日は「勤労感謝の日」という、
祝日と土曜日が重なっていたので、
工事は休みだろうと考えた。
ところが林道入口より、
4kmほど入った地点で準備を始めると、
エンジン音が聞こえてきた。
驚いてそちらに目をやると、
工事車両が入ってきて、
駐車地の少し手前の分岐から、
「チケッペ幌里林道」の奥へと入って行った。
そしてその後も工事車両が次々とやってきた。
更にそれだけではなく、
大型ダンプまで出入りしだした。
新しい林道の路面に敷き詰める、
砂利を運んでいるのだろう。
いやはや、とんでもなく落ち着かないことになってしまった!
帰りの林道走行4kmの間に、
大型ダンプと鉢合わせをしたら大変だ!
とりあえず準備をしてスタートとたものの、
気持ちは落ち着かないままだ。
予定した周遊ルートを中止して登下降を同ルートとした。
知決辺川河岸より、
駐車地から最も近い崩壊斜面に取り付いた。
これを登りきると、
足もとにドングリがたくさん落ちていた。
この秋はやはりドングリが豊作だったようだ。
近年毎年秋になると、
札幌市内の住宅地にエサを求めて出没するヒグマのニュースが、
テレビから流れてくる。
しかし今年はそんなニュースに接していない。
崩壊斜面を登りきって、
笹の尾根筋に上がった。
すると林道の奥に工事車両が見えた。
この日は国民の祝日、
「勤労感謝の日」だ。
しかしここで働き続ける人たちには、
「勤労感謝」なぞ名ばかりで、
何の恩恵も受けることがない。
笹一面の尾根が続いて行く。
この山には別の尾根を利用して、
過去に二度登っている。
晩秋になると、
木々の葉がすっかり落ちて、
ある程度見通しが効くようになる。
笹は薄かったり濃かったり、
或いは丈が低かったり高かったりを繰り返す。
そして目指すピークに到着も、
その周辺は特に笹が濃く、
三角点標石を見つけられない。
いや、じっくり探せば見つかるだろうが、
帰路の林道走行のことが頭から離れず、
ひじょうに落ち着かない。
適当にあきらめて下山を開始。
下山は時間短縮のため、
ピークの直下で崩壊斜面を下った。
それを沢筋まで下りて、
地震による倒木越えに難儀しながら、
小沢に沿って知決辺川河岸に出た。
ルートとしては面白かったが、
やはり気持ちは落ち着かず、
駐車地に戻って後片付けもそこそこに、
すぐ車に乗って走った。
しかし、林道の中盤を過ぎた頃、
前から大型ダンプがやってきた!
車幅が林道の幅ギリギリだ。
「ヤバい!」、と思った瞬間、
すぐ脇に車1台が入れるスペースを発見!
バックで入って難を逃れた。
向こうは仕事でこちらはただの遊びだ、
気が引ける。
その後林道を抜けて、
落ち着けるところで片付けと着替えをした。
2024.11.9 『虚無僧山』(コムスヤマ・198m) 青空と黄金のコントラスト!
11月の第二週土曜日にむかわ町と厚真町で、
黄金色に染まるカラマツの風景を楽しんだ後、
厚真町富里と幌内の間に位置する、
「虚無僧山」へと向かった。
この山には今年二度登っており、
周辺にカラマツの林が多いことを認識していた。
おまけに「虚無僧山」の麓に着くころには、
上空を覆っていた雲がどこかへ去ってしまっていた。
道々からエゾシカの防護柵ゲートを開けて、
伐採地の作業道に入った。
そしてすぐ駐車。
するとそこから既にカラマツが、
青空と黄金色のコントラストを創り出していた。
歩き始めると、
前回訪れた時に刻まれていた、
深い雨裂が作業道にそのまま残っていた。
しかし、左前方を見ると、
伐採地の様子が違う。
なんだかきれいになっていた。
更に進んで行くと、
その様子がはっきりした。
伐採地に草刈りが入り、
無駄な伐木がきれいに片付けられていた。
そう言えば、
作業道に入った際、
大量のゴミが山積みされていた。
広い伐採地は実に気持ちがいい!
そこにこの数日前に降った雪が残っている。
そして黄金色に輝くカラマツ!
いやあ、ここに寄って良かった!
美しい風景を眺めながら、
ゆっくり登って行きたいのだが、
前を行くHiromiにそんな優雅な心はなく、
ただマイペースで登って行く。
Hiromiがマイペース、
と言うことはつまり、
後ろを行く私との差がどんどん広がって行く、
ということだ。
最初の伐採地から、
一旦短い樹林の中に入り、
昨年伐採された二つ目の伐採地に入ると、
周囲のカラマツ林が更に美しさを増した!
青空の下に続く黄金色のカラマツ林!
これよ、これ!
これを見たかったのよ!
本当にここに寄って良かった!
最後は伐採地の急斜面を登ってそのピークへ。
ここもその奥にある三角点は省略だ。
小春日和の本当に穏やかな中で、
美しい風景を眺めながら、
いつもの簡単な昼食とした。
昼食後は、
美しい風景の中に、
吸い込まれるように下って行った。
そして駐車地へ。
この日はカラマツ狙いで動いたが、
狙いを外すことなく、
きっちり射止められたことに満足し、
誠に満ち溢れる豊かな気持ちで帰途に着いた。
いやあ、いい日だったねえ・・・
2024.11.9 『鬼子』(オニコ・245m) 黄金に染まる広大なカラマツ地帯!
11月の第二週土曜日の朝、
むかわ町で「至仁湾沢」に登った後、
道々「平取~厚真線」を厚真方向に戻った。
そして厚真町宇隆地区の手前で、
「石油の沢川」に沿って伸びる、
「幌内宇隆林道」に入った。
この林道は「姨失山」に登る際に利用する林道だ。
林道にはゲートがなく、
車を乗り入れられる。
しかしそれでは周辺の風景を楽しむことができないので、
2km弱入った地点を駐車地として、
徒歩でスタートした。
この林道は今夏も歩いており、
見晴らしの良い林道から、
広大なカラマツ林を目にしていた。
それでその時から、
晩秋にこの林道を歩き、
カラマツの紅葉(黄葉)を、
歩きながら楽しもうと決めていた。
林道脇の駐車地をスタートして間もなく、
重機が停まっていた。
どうやら周辺で伐採作業が行われているようだ。
ただこの日は作業を休んでいた。
林業もようやく土曜日も休日となったか。
そうしなければ、
新しい働き手が得られない現状がある。
今は若い働き手の意欲を高めるのに、
週休二日は必須条件だ!
林道周辺は広葉樹の紅葉の名残が見られ、
なかなか雰囲気がいい。
時折伐採用の重機や、
伐採現場が現れた。
そして「立入禁止」のロープが!
何の意味でそこにロープが張られるのかわからないが、
伐採作業に関係があるとしたら、
この日は作業を休んでいたため、
ロープが外されていたのか?
立入禁止の最中でなくてよかった。
そしてこのロープを越えると、
黄色く色付いたカラマツが姿を現し始めた。
色もよくちょうど見ごろの時期に、
ピタリと当てることができた。
その後は樹林帯を抜けた林道から、
広大なカラマツの美しい林を見たい放題だ!
とにかく見渡す限り、
カラマツしか生えていない。
昔は様々な木々が自生していたのだろうが、
厚真町が林業に力を注ぎ、
伐採して次々とカラマツを植林して行った。
この風景を眺めると、
厚真町の林業に対する意気込みが伝わってくる。
林道がそろそろ最高標高を迎え、
前方で厚真町幌内地区に向かって下降しだすころ、
目の前の高みに四等三角点「鬼子」のピークが見える。
しかしこの日はそこに立つのを省略。
過去に二度標石を確認している。
すぐ復路に入った。
するとHiromiが道端に紫色の実を発見!
これはいったい何だい?
その周囲を見回しても、
他にはなくこれ一本だけだった。
こんな実を見たのは初めてだった。
復路では下降しながら、
再びカラマツの輝く風景を楽しんだ。
ただ、この行程では、
結局青空が広がることはなく、
青空と黄金色のカラマツが織りなすコントラストを、
十分楽しむことができなかった。
青空と陽の光というのは、
本当に大切なものだ。
カラマツは期待通りだったが、
短いシーズンの中で、
ちょっと不完全燃焼的な感覚が残ってしまったので、
もう一座に登って帰ることとし、
駐車地に戻ってすぐに移動を開始した。
2024.11.4 『道有林』(163m) 胆振東部地震の爪跡がそのままに!
11月の三連休最終日は、
昼前から雨が降り出す予報だった。
また、この前日厚真町で「姨失山」に登り、
無数の地震崩壊地を目にしたことで、
更にそんな崩壊地を巡りたくなり、
安平町に向かった。
そして「瑞穂ダム」に行き、
湖岸林道を走って進み、
ダム横のゲートから2km弱の地点で、
右手の作業道に入った。
作業道に入るとすぐに駐車スペースがあったので、
これを起点に歩き出した。
この日はここからすぐそばの四等三角点に登った後、
下って地震崩壊地を巡ることにした。
歩き出すとすぐ、
作業道が決壊していた。
この作業道は6年前の「胆振東部地震」の後、
一帯の災害復旧工事と、
地震崩壊で発生した大量の倒木を処理するべく、
付けられたものだが、
既にまた決壊とはキリがない。
ただ、この奥の谷間は、
地震で流出した大量の流倒木群が、
きれいに片付けられていた。
作業道が決壊した地点から斜面に取り付いた。
地震による崩壊で地肌が露出した斜面には、
雑草が生え植樹されていた。
また緑の斜面が復活することを願う。
斜面から小尾根に取り付き、
少々の登りで四等三角点「道有林」。
登ってきた方とは反対側の、
東の縁に行くと、
そちらも崩壊斜面が広がっていた。
その後西側の斜面を下って、
一旦作業道に下りた。
そして今度は対岸の崩壊地へ足を踏み入れた。
沢地形の斜面は両側が崩れ落ち、
6年を経過した今も、
地肌がそのままで、
地震がもつパワーが感じられる。
この広大な斜面が、
一瞬にして崩れ去ったのだ。
沢地形の最上部まで登り、
この地形を対岸に渡って、
ほぼ一周する形で下った。
沢地形の上部からは、
作業道を挟んで向かい側に、
直前に登った「道有林」が見えていた。
また、崩壊斜面をトラバースしながら下降していると、
登り行くヒグマの足跡と交差した。
身の隠しようのない広い斜面を、
ヒグマが歩くこともあるんだなあ。
再び作業道に戻り、
今度は作業道を歩いて奥へと進んでみた。
するとそこには地震の崩壊斜面が次々に現れる。
沢筋の平たんな部分は、
大量に堆積したであろう、
流倒木がすっかり片付けられていたが、
沢地形の奥を覗き込むと、
樹木が根元の土砂ごとずり落ちた姿が、
今も尚そのまま残っていた。
ここでは6年前の地震で崩壊した風景がそのまま見られる。
貴重な光景をカメラに収めながら見て歩く。
作業道は途中で消失したので、
広い河原を歩いて奥へと進んだ。
そして最奥に至るころ雨が落ちてきた。
そこで本降りになる前に駐車地に戻ろうと、
引き返すことにした。
しかし雨は次第に強くなり、
駐車地に着くころにはほぼずぶ濡れ。
予報より少し早い雨だった。
狭い車内でなんとか着替えを済ませて帰途に着いた。
途中の田園地帯では、
南へ飛んで行く渡り鳥が、
しばし羽を休めている姿を目にした。
そしてこの日目にした地震崩壊地の姿は、
決して忘れることがない。
2024.11.4 『道有林』(163m) 今も尚姿をとどめる地震崩壊地!
11月の三連休最終日は、
昼前から雨が降り出す予報だった。
また、この前日厚真町で「姨失山」に登り、
無数の地震崩壊地を目にしたことで、
更にそんな崩壊地を巡りたくなり、
安平町に向かった。
そして「瑞穂ダム」に行き、
湖岸林道を走って進み、
ダム横のゲートから2km弱の地点で、
右手の作業道に入った。
作業道に入るとすぐに駐車スペースがあったので、
これを起点に歩き出した。
この日はここからすぐそばの四等三角点に登った後、
下って地震崩壊地を巡ることにした。
歩き出すとすぐ、
作業道が決壊していた。
この作業道は6年前の「胆振東部地震」の後、
一帯の災害復旧工事と、
地震崩壊で発生した大量の倒木を処理するべく、
付けられたものだが、
既にまた決壊とはキリがない。
ただ、この奥の谷間は、
地震で流出した大量の流倒木群が、
きれいに片付けられていた。
作業道が決壊した地点から斜面に取り付いた。
地震による崩壊で地肌が露出した斜面には、
雑草が生え植樹されていた。
また緑の斜面が復活することを願う。
斜面から小尾根に取り付き、
少々の登りで四等三角点「道有林」。
登ってきた方とは反対側の、
東の縁に行くと、
そちらも崩壊斜面が広がっていた。
その後西側の斜面を下って、
一旦作業道に下りた。
そして今度は対岸の崩壊地へ足を踏み入れた。
沢地形の斜面は両側が崩れ落ち、
6年を経過した今も、
地肌がそのままで、
地震がもつパワーが感じられる。
この広大な斜面が、
一瞬にして崩れ去ったのだ。
沢地形の最上部まで登り、
この地形を対岸に渡って、
ほぼ一周する形で下った。
沢地形の上部からは、
作業道を挟んで向かい側に、
直前に登った「道有林」が見えていた。
また、崩壊斜面をトラバースしながら下降していると、
登り行くヒグマの足跡と交差した。
身の隠しようのない広い斜面を、
ヒグマが歩くこともあるんだなあ。
再び作業道に戻り、
今度は作業道を歩いて奥へと進んでみた。
するとそこには地震の崩壊斜面が次々に現れる。
沢筋の平たんな部分は、
大量に堆積したであろう、
流倒木がすっかり片付けられていたが、
沢地形の奥を覗き込むと、
樹木が根元の土砂ごとずり落ちた姿が、
今も尚そのまま残っていた。
ここでは6年前の地震で崩壊した風景がそのまま見られる。
貴重な光景をカメラに収めながら見て歩く。
作業道は途中で消失したので、
広い河原を歩いて奥へと進んだ。
そして最奥に至るころ雨が落ちてきた。
そこで本降りになる前に駐車地に戻ろうと、
引き返すことにした。
しかし雨は次第に強くなり、
駐車地に着くころにはほぼずぶ濡れ。
予報より少し早い雨だった。
狭い車内でなんとか着替えを済ませて帰途に着いた。
途中の田園地帯では、
南へ飛んで行く渡り鳥が、
しばし羽を休めている姿を目にした。
そしてこの日目にした地震崩壊地の姿は、
決して忘れることがない。
2024.11.3 『姨失山』(ウバウシヤマ・252m) カラマツが色付き始めた!
11月の三連休中日の日曜日、
朝むかわ町で「有明」に登り、
周辺の美しい風景を楽しんだ後、
道々「平取~厚真線」を厚真町方向に戻った。
そして宇隆地区の手前で、
「石油沢川」に沿って伸びる、
「幌内宇隆林道」に入った。
これを車で入って行くと、
1kmほどで広いところに出る。
そこを駐車地とした。
駐車地から上部へと伸びる作業道があるので、
この作業道を利用して、
「姨失山」へと向かう。
駐車地の周辺は、
期待通りカラマツが黄色く色付いて美しい。
そして天気が良く、
青空と黄色いカラマツのコントラストが素晴らしい!
全体的にまだ色付きが浅いものの、
その美しさを十分楽しみながら登って行く。
そして広い風景を眺められるところでは、
まだ未踏の三角点ピークを眺め、
次回のルートを遠目で探った。
作業道は地形に沿って、
弧を描くように伸びて行く。
従って自分が歩いて来た作業道を、
対岸の地形から見下ろすことになる。
それもまた楽しく、
思えばなかなかいいルートだ。
この作業道も、
自らこの山に足を踏み入れて見つけたもの。
190まで高度を上げると、
広い伐採地形が現れ、
遠く厚真の市街地を望むことができる。
こういった見晴らしもよく、
改めていいルートだわぁ・・・
広い風景を眺めた後は、
更に登って行く。
すると前方に目指す一等三角点である、
「姨失山」のピークが見えてくる。
作業道は一旦下って登り返すことになる。
そして少し登り返したところで、
古い作業道に入る。
しかし笹が濃くなったうえに、
倒木で行く手をふさがれた。
そうなるとすぐその先のピークでも、
意欲をなくしてあっさりリタイア。
これが初めてのピークなら、
強引に登ってしまうところだが、
何度も回を重ねて登ってきた。
おまけに一等三角点と言うと、
必ず訪れる人がおり、
標石周りがきれいに草刈りされている。
その点も私としては、
魅力半減だ。
誰も訪れた形跡のない、
四等三角点の方が魅力的かも・・・
一旦作業道まで戻り、
古い作業道を利用して北側に廻ってみた。
6年前の「胆振東部地震」で、
この作業道は崩壊していたが、
そこから眺める風景が素晴らしい!
北側に遮るものが一切なく、
広々とした風景を堪能できる。
そしてその中には、
地震で崩壊した斜面が点在している。
地震から6年を経過しても尚、
変わらない厚真の風景だ。
そんな風景を眺めながら昼食とした。
下山は同ルートを引き返し、
また美しいカラマツ林を眺めながら下った。
黄色いカラマツの中に、
ポツポツと赤いモミジが見られる。
紅葉のシーズンはほんの一瞬だが、
まあ今年もそれなりに楽しんだなあ。
ただカラマツの紅葉は、
まだしばらく楽しめるので、
この後はそれを中心に行動しよう!
しっかりと目の保養をしながら駐車地へ。
この日の二座では、
ずいぶんいい思いをしたようで、
誠に豊かな気持ちで帰途に着いた。
2024.10.20 『クオベツ山』(506m) 紅葉と初雪が同時にやってきた!
先週の日曜日は、
夕張の藪山で紅葉を楽しむことにして、
早朝Hiromiを迎えに行った。
そして夕張に向かって車を走らせていると、
突然Hiromiが叫ぶように言った。
「あっ、カッパ忘れた!」。
この時期の藪山では雨具が必需品だ。
ハイ、これで予定はドボン!
「このヤロウ!」、
とは言わなかったボク。
すぐに予定を変更。
同じく夕張市から、
「クオベツ山」に登ることにした。
今年は8月の盆休みの時にも登っている。
夕張市全体が紅葉の名所のようなところだが、
この「クオベツ山」もまた、
長い林道を歩きながら、
美しい紅葉を楽しむことができる。
夕張市滝の上地区で、
道々「夕張~厚真線」に入った。
これを1km弱走ると、
夕張川に架かる「滝の上橋」を渡る。
そしてこの橋から4.5km先で道々が終点を迎え、
そこから自動的に「厚真川林道」となって続いて行く。
「厚真川林道」入口には、
広い土場があるので、
それを駐車地とした。
車外に出て準備を始めると、
それまで降っていた小雨が、
みぞれに変わった。
まだ10月20日、
あまりにも早すぎる!
7時35分、周囲に美しい紅葉が見られる中、
厚真川林道に入った。
林道の入口にはチェーンゲートがあり、
常に施錠されているのだが、
この日はチェーンが外されていた。
おそらく狩猟期に入ったため、
ハンターを優遇しての措置だろう。
しかし我々は徒歩で林道に入った。
林道は紅葉ロードで、
次々と美しいものが見られる。
そしてそこに前方から車が1台やってきた。
すれ違いざまに運転席を見ると、
オレンジのアウターを着た、
あきらかにハンターだった。
すれ違って少々間を置き、
振り返ると車の後部に、
エゾシカと思われる獲物が積まれていた。
スタートして長い直線だった林道が、
弧を描いて蛇行を始めると、
斜度を増して高度を稼ぐようになる。
と、同時にみぞれが雪に変わった。
8時20分、400で林道分岐を迎え、
由仁町と厚真町の境界線上に続く林道に入ると、
はっきりとした積雪が見られるようになった。
10月20日に初雪だ!
その後は紅葉より雪が目立ち、
周囲はガスでよく見えない。
雪で足が冷たくなる中、
淡々と歩き9時ちょうど、
『クオベツ山』(二等三角点:久尾別山=クオベツヤマ)。
湿った雪が降り続き、
落ち着かないのですぐ下山を開始。
片道6.8kmある林道の復路に入った。
すると雪は止み、
ガスも次第に晴れて、
周囲の風景が見えるようになってきた。
林道から目にする山々の紅葉が美しい。
そんな紅葉を楽しみながら淡々と下っていると、
Hiromiがふと口にした。
「カッパ忘れてよかった!
こんな紅葉見れたもの!」。
それはオラの機転が利いたからだべ!
まあ、別にいいんだけど・・・
10時40分、駐車地。
ゆっくり片付けをして帰途に着いた。
そして夕方三週間ぶりの「反省会」とした。
2024.10.6 『安平道』(266m) 地震崩壊の知決辺川最深部へ
先月厚真町で「知決辺川」流域から、
「知決辺」(四等三角点)に登った際、
その辺り一帯の風景を目にし、
次回は「知決辺川」を詰め、
最奥の「安平道」(三等三角点)に登ろうと決めた。
そしてこの日は早速それを実行することにした。
ただ「安平道」には、
「瑞穂ダム」側の崩壊地や林道、
或いは厚真町高丘地区からの林道などを利用し、
随分回を重ねて登ってきた。
そんな「安平道」だが、
今回はピークを目指すより、
「知決辺川」の最深部に足を踏み入れて、
そこに広がるであろう、
「胆振東部地震」で崩壊した光景を目にしたい、
という気持ちが強かった。
この日の朝厚真町に向かって車を走らせ、
安平町早来守田地区の奥で、
「知決辺川」に沿って伸びる林道に入った。
そして4kmほどで、
「幌里チケッペ林道」に乗り換え、
それを1kmほど進んだ地点を駐車地とした。
前夜かなり雨が降ったようで、
林道はドロドロだった。
駐車地一帯は伐採作業中であり、
その奥も林道開削工事中で、
ふだんは工事車両の往来が多く、
とても遊び目的で入って行けるところではない。
それで工事全般が休止する日曜日を選んだ。
駐車地をスタートして、
しばらく林道を奥へと進んだ。
そして林道の開削工事標識や、
簡易トイレがある場所から「知決辺川」に下りた。
チケッペ川は小さな流れの割に、
河原がずいぶん広い。
そんな河原には作業道の跡が続く。
6年前の「胆振東部地震」発生の後、
この河原は斜面崩壊による、
大量の倒木で埋め尽くされたはずだ。
今はそれらがきれいに片付けられている。
しかし大量の倒木は、
いったいどこから外部へと搬出された?
私がそこまで入って行った林道は、
最近開削された新しいもの。
ここの倒木群が搬出された時点では、
存在しなかった林道だ。
首をかしげながら上流に向かって歩いた。
周囲には地震による崩壊斜面が、
今尚荒々しい光景を見せている。
地形図によると、
地震発生の前は、
知決辺川に沿って林道が続いていた。
しかし地震でズタズタになってしまったので、
現在左岸側の斜面を削りながら、
新たな林道開削工事が進められている。
また、河原に続く作業道跡には、
既にカラマツの苗木が植えられているので、
そこを車で走行することはもうないということだ。
広い河原に続く地形図上の破線林道を、
2kmほど歩くと終点となった。
そしてその先には地震発生当時の光景が、
そのまま残っていた。
もちろん6年の年月を過ぎて、
雑草が生い茂り、
倒木も朽ちてその迫力は幾分柔らかくなっている。
しかし、まぎれもなく地震で崩壊した斜面から、
沢筋に向かって大量の樹木が土砂ごと流された。
その中を進んで行くが、
障害物に足を取られて転倒する場面も。
そして前方に目指す「安平道」のピークが見えてくる。
そこで崩壊斜面を登り、
上部を走る林道にのった。
安平町瑞穂地区から続くこの林道は何度か歩いている。
林道から藪に入って、
三等三角点「安平道」。
復路はルートを変えた。
直前に利用した上部林道を、
逆方向に向かって歩き、
「知決辺川」の下流で河原に下ることにした。
そしてこの林道は、
途中から未知の林道だったので、
興味津々で歩いた。
その後「安平道」から2kmほど歩いた地点で、
知決辺川方向に枝道が現れたので、
これにのって下った。
地形図上では破線林道なので、
崩壊地帯の中にあっては全く当てにしていなかったが、
砂利が敷き詰められて整備されていた。
ただ、これも途中で決壊箇所があり、
今は利用されていないようだ。
そしてこの作業道が知決辺川の河原まで続いた。
そこでようやく理解した。
河原を埋め尽くした大量の倒木群は、
この作業道を利用して搬出されたのだと。
謎は解明できた。
河原に下った地点で昼食とした。
その後また歩き出すも、
もう駐車地は近かった。
駐車地に戻る手前で、
地震崩壊で自然にせき止められた、
水のある風景を眺めた。
そして藪を漕いで「豊里チケッペ林道」に上がって駐車地へ。
いやあ、このルートは面白かった!
「知決辺川」の最深部には、
期待通りの光景が残されたままだった。
2024.9.29 『上幌内』(カミホロナイ・217m) 地震崩壊地を巡って三角点へ
先日の日曜日は前日に続いて、
朝から素晴らしい晴天だった。
この日はまたHiromiを迎えに行き、
厚真町へと車を走らせた。
そして「厚幌ダム」へ。
ダム湖の北側に、
厚真町ではもう残り少なくなった、
未踏の三角点ピークがあった。
狩猟シーズンを前にして、
それを登っておくことにした。
狩猟シーズンに入ると、
ハンターたちが林道の奥深くまで入って行く。
厚幌ダムから北側の湖岸に続く林道に入った。
この林道は地形図に記されていない。
湖岸全体が6年前の「胆振東部地震」によって崩壊したが、
ここではその復旧工事がいち早く終了した。
先月の大雨で山々から土砂が流れ込み、
いまだ濁ったままのダム湖を眺めながら、
湖岸林道をゆっくり進んで行く。
そしてダムから1.5kmのところで、
林道ゲートに突き当たる。
施錠されたゲートから先は、
「厚真川林道」となり、
山中深く刻まれた林道は、
夕張市滝ノ上へと抜ける。
また、このゲートはもう少し季節が深まると、
ハンターを優遇するためか、
開放されたままになるのを以前目にした。
ゲート前は広く空いているので、
そこを駐車地とした。
湖の対岸には目指す「上幌内」のピークが、
すぐそこに見えている。
しかし湖を泳いで渡るわけにもいかず、
遥か北側を遠回りしてピークを狙う。
また、この林道奥には、
いまだ放置されたままの崩壊風景が、
残ったままなので、
それを見て歩くのも楽しみだ。
ゲートから林道に入って歩く。
ゲートの貼り紙には、
狩猟期間が1月1日からとなっていたが、
そんなに待っていられるハンターたちではない。
必ずこのルールを無視して入ってくる輩がいる。
気を付けなければならない。
「厚真川林道」を快適に歩き、
2.5kmで「毘沙門林道」の入口に達した。
この林道も地形図には記されていない。
「胆振東部地震」の前から存在していたと思われるこの林道は、
2年ほど前ここを歩いた時に偶然発見し、
当時は林道の災害復旧工事が進められていた。
藪尾根を登り、
この林道に出た時は驚いたものだ。
まだ新しい感覚の「毘沙門林道」は傾斜があり、
どんどん高度を上げて行く。
最近車が走った痕跡は見られない。
ただ、先月の大雨で既に崩壊が始まった箇所を目にした。
林道はどこもそうだが、
災害と補修のいたちごっこが続く。
標高200mほどで、
送電線の下をくぐった。
送電線の先には先日登った、
「行千世奥」が見えている。
ほぼ平坦になった林道は、
やがて終点を迎える。
そしてその先には崩壊した作業道が続く。
作業道は大半が地震で崩れ去ってしまっている。
そこに大量の倒木が発生し、
その残骸が地震の凄まじさを留め置く。
作業道は分岐を迎えるので、
方向を変えて湖に下る枝にのった。
この作業道はどんどん下って行く。
途中には崩壊箇所が次々現れる。
そんな風景を眺めながら歩いていると、
真新しいヒグマの足跡が残されていた。
その後はこの足跡を追うように歩を進めた。
作業道は「毘沙門沢」に沿うように刻まれ、
地形図上の「290m標高点」を、
西側から巻くように、
ゆっくり下りながら伸びて行く。
そして作業道の終点の尾根上に三角点が存在した。
四等三角点「上幌内」。
ピークと言うより、
尾根上の1ポイントに過ぎない。
木の間越しに湖の湖面が、
キラキラと光っているのが見える。
ここまで歩き出してから8km。
けっこうな歩行距離だった。
そのため時間も予定よりかかってしまったので、
短縮のため下山ルートを変えることにした。
三角点のある尾根を、
そのまま湖まで下った。
そして湖岸を「ショロマ川」に向かって歩き、
湖が川となって、
水量が少なくなった地点を渡渉することにした。
「ショロマ川」の対岸には、
登路で利用した「厚真川林道」が続く。
この狙いは的中し、
そんなに苦労することなく、
「厚真川林道」に戻ることができた。
その後林道を歩いて駐車地へ。
この周遊ルートは、
なかなか盛りだくさんで楽しかった。
またいつか歩くことになるだろう。
などと考えながら帰途に着いた。
そして一旦帰宅し、
夕方あらためて「反省会」とした。
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