北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2016.4.24 『知来岳』(988m)
昨日の終業後、Hiromiを拾って浜益へ向かった。
土曜休日のない一週間は実に長い。
そんな長い週が6週目だ。
車中泊での酒も進み、今朝は少々二日酔いだった。
今朝浜益の御料地車中泊場所でToshiと合流し、一緒に登ることになっていた。
今朝の『知来岳』スタート時刻は7時と連絡してある。
Toshiはいつもスタート時刻よりずいぶん早くにやって来る。
それで今朝は5時半に起床し、準備を整えて待っていた。
ところが7時を過ぎても現れない。
7時5分まで待っても来ないのでスタートした。
すると電話が入り、道々滝川~浜益線から合流地点に向かう農道入口が見つからないという。
そんなわけねえべぇ~っ!
Toshiとは以前にも二度同じところで待ち合わせている。
それにカーナビだって付いているだろうに。
待っていられないので、そのまま歩を進めていると再び電話。
「どうしてもわからないので、他の山に変更します」。
首をかしげてしまう。
‘忘れ物、落とし物キング’は、とうとう山への出発点まで忘れてしまった。
『知来岳』には20年ほど前の初登以来、ずいぶん回を重ねて登ってきた。
そんな気に入った山の中の一座には、これまでに4本のルートを開拓した。
今日はその中で最短のルートを登る予定でスタートしたのだが、すぐに変更した。
樹木の奥に山肌が見えた途端、雪渓が切れている部分が有り、こりゃダメだと判断した。
藪こぎはしたくない。
それで長いが最も安全なルートから登ることにした。
御料地のカバの沢川より1本南側を流れる沢に沿うように進む林道がある。
その林道を伝って尾根に取り付く。
このルートは遅くまで登ることができ、最も遅くに登ったのが5月下旬。
林道をMTBで走った。
7時35分、御料地の駐車地をスタート。
しばらく舗装された農道を歩く。
やがて砂利道の曲がりくねった林道となり、ショートカットしながら尾根への取り付き点へ向かう。
スタートして約3kmほどで、林道の分岐点に至る。
それを左に進むとすぐ沢にかかる橋がある。
そこが尾根の取り付き点で、目の前に現れた尾根を駆け上がる。
8時25分、尾根取り付き点。
この尾根は『知来岳』から南東に伸びる長い稜線に、直接上がることができる。
下部では樹林に阻まれ、遠くの景色を望めないが、高度を上げて稜線上に出る頃には南に広がる素晴らしい風景を目にすることになる。
9時30分、稜線上。
ここからはもう遮るもののない世界が広がり、まだ遠い『知来岳』頂上まで、美しく雄大な風景を堪能しながらの山旅を楽しめる。
『知来岳』に向かう稜線の右手には『大滝山』から『南暑寒岳』への山並みに加え、その奥に増毛山地の核心部が望まれる。
また稜線左手には浜益の山並みが美しい。
その中でも、すぐそばの『黄金山』は存在感が著しい。
そんな風景を楽しみながらアップダウンを繰り返し、
10時50分、『知来岳』頂上。
そこで北西に目をやると、鋭角にそびえる『奥徳富岳』(尾白利加岳)の姿がガスの中だ。
今日の山選びは我ながら絶妙なサジ加減であったと自負する。
増毛山地において標高1,000mを超える山々は、全てガスの中なのだ。
頂上で昼食にはちょっと早かったので、稜線から下降尾根に入った地点でラーメンタイムとした。
13時30分、駐車地着。
もうツボ足で十分となったこの山域も、他の地域同様融雪が加速し、春山を楽しめる期間もあとわずかのようだ。
寂しい限りではあるが、とりあえず今日はHiromi共々心から満足のゆく山旅を満喫し、豊かな気持ちで帰途に着いた。
2016.4.3 『察来山』(590m)
週に一日しかない休日だけが「雨」予報。
こんな意地の悪いことがあろうか?
しかし私の山登り、雨程度では休まない。
昨日の終業後、Hiromiを拾って先週末と同じ当別町の青山ダムに移動した。
そこでゆっくり酒を飲み、目覚ましをセットせずに就寝。
翌日登る山は朝の状況を見て決めることとした。
翌日の予報は雨の確率(午前中)90%!
今朝6時に起きた時には夜半から降り出した雨が上がっていた。
そしてまた眠り、次に目が覚めたのが8時だった。
不思議なのだが、家では早くに(4時頃)目が覚めて眠れなくなるのに、車中泊だと何故いつまでも眠っていられるのか?
起きて周辺の山々に目をやると、どこも低いガスに覆われて何も見えない。
これではどこに登っても同じなので、少しでも頂上からの展望に期待がもてる『察来山』に登ることにした。
この辺りでは標高が低い山なので。
しかし『察来山』への林道入口に向かう途中で再び雨が降り出し、駐車地に到着すると降り方が強くなった。
とてもすぐ外に出る気にはなれず、車中でうだうだしていた。
雨は一向に止む気配がなく、雨足も弱まることがない。
遂に意を決してスタートすることに。
10時ちょうど、駐車地をスタートした。
ところがスタートした直後、急に雨足が弱まり、間もなく完全に上がってしまった。
Hiromiは「日頃の行いのせいですかねえ?」と言うが、
そう言ったHiromiはともかく、私には「良い行い」の記憶がない。
とにもかくにも雨は上がった。
そうなると悔やまれるのがカメラだ。
私は雨の日の山行に古いデジカメを持参する。
これは写真の角がボケるようになってしまったので、修理することなく新しいものに買い換えた。
それで雨の日専用にしているものだ。
林道を30分ちょっと歩いて尾根に取り付く。
融けて消えそうなスキーのトレースはそのまま林道を進んでいる。
それだと遠回りになってしまう。
せっかく積雪期であるのだから、トレースは最短距離を目指して直線的に刻みたい。
この尾根はグイグイ高度を稼ぎ、遠くから見て目立つ平坦な尾根の上に出る。
そして展望が一気に開け、樺戸山地が一望できる。
この辺りは毎年深いクレバスが口を開ける。
落ちると大変な深さだ。
そんなクレバスを覗いたあと、少々の笹をかき分けて尾根上部へ。
その後は高低差がほとんどない尾根を歩いて頂上部の基部に至る。
そしてひと登りで頂上の人となる。
12時ちょうど、『察来山』頂上。
頂上に二シーズンほど存在した頂上標識がなくなっていた。
増毛山地はまだ濃いガスの中にあったが、樺戸山地から浜益の山にかけてはすっきりとガスが晴れ、素晴らしい!
雄大な風景を楽しんだあとは、登ってきたルートをそのまま下山。
13時ちょうど、駐車地着。
振り返ってみると、たった3時間の山行であるのに、得るものは3時間の行程の山とは思えない。
良い山行に二人して満足ぅ・・・
2016.3.6 『鷲峻山』(505m)~『小鷲峻山』(387m)
6日(日)の明け方、車の屋根をたたく雨音で目が覚めた。
新十津川町南幌加の車中泊地は誰も来ないので、そのままうだうだと眠り続けた。
雨の朝は起きるのが特におっくうだ。
例によってHiromiは絶対に起きない。
7時半起床。
外は変わらず雨。
こんな日は短時間で登れる山がいい。
道路地図を見て、直近の『留久山』なるものに目を付け、駐車地を探すも見つからず、新十津川町吉野まで走って『鷲峻山』直下の駐車地に入った。
この山は昨冬初めて登ったもので、駐車スペースも昨冬同様に確保されていた。
しかしながら雨は変わることなく降り続け、外に出るのがだるくてたまらない。
そこでHiromiがひと言、「昼寝するかぁ・・・」。
だって起きたばかりだべよ!
あぶなく「眠れる森のHiromi」のペースに巻き込まれるところだった。
そして意を決して外に出た。
9時35分、田園地帯の駐車地をスタート。
田んぼの中から沢沿いにルートを取り、入山する。
昨冬下山に使ったルートを登ることにした。
沢の渡渉やアップダウンの繰り返しで少々時間を要したものの、予定の林道に出てこれを利用する。
林道上部で北に向かう我々の前に、突然西側からスノーシューのトレースが現れた。
総勢5名のトレースは前日のものだった。
それからはその固いトレースの上を淡々と歩き頂上へ。
11時15分、『鷲峻山』(しすんやま)頂上着。
この日は雨の中の山行なので、ここを折り返すことにしていた。
ところが前述のトレースが『小鷲峻山』に向かっているではないか。
まだ未踏の『小鷲峻山』。
これを見逃す手はない。
早速トレースに従って歩を進めた。
すると上からは見て取れなかった尾根が、きっちり『小鷲峻山』まで続いており、複雑そうに見えた地形がことのほかすっきりしていたことに感心。
12時15分、『小鷲峻山』(こしすんやま)着。
大木に覆われた『小鷲峻山』頂上であった。
その後は道々滝川・浜益線に向かうと思われるトレースをそのまま辿る。
そして一旦沢床まで下った後、私の思惑通りのルートを開いて駐車地に戻った。
13時15分、駐車地着。
思いがけなく期待をはるかに超える山行ができたことに感謝!
いやあ、Hiromiに言われるまま昼寝なんかしなくてよかったなあ・・・
この後、決して止むことのない雨の中を、富良野に向かって車を走らせた。
2016.3.5 『幌天狗』(1,222m)
4日(金)の夜、Hiromiを拾って浜益に向かった。
この週末は、Hiromiが代休で月曜日が休日となることから、3日間の山旅となる。
途中の青山ダムで車中泊。
それで飲む時間をきっちり確保。
5日早朝、再び浜益へ進路を取る。
幌の果樹園除雪終点に駐車。
7時20分、駐車地をスタート。
ここから『幌天狗』に向かうのは、もう何度目だろう?
スタートと同時に、前日のものと思われるスノーモービルのキャタピラ痕。
それが幌川に沿う林道を進むのかと思ったら、『幌天狗』方面へ方向を変えた。
従ってそれを利用させてもらったが、そこは国定公園の増毛山地であり、林道入り口ゲートにも「スノーモービル禁止」の立て札が立てられていた。
スノーモービルのキャタピラ痕は間もなく南方向に去っていった。
するとその下からスキーのトレースが現れた。
「ラッキーっ!」とばかりにそれにのる。
しばらく急登が続き、標高550mピークまで登りきると、あとはゆるい傾斜の広い尾根を淡々と進んで行く。
そんな単調な登行を続けていると、雪が降り出してきた。
それが登るにつれて強くなる。
鬱陶しくてたまらない。
やがて森林限界を過ぎ、頂上の1kmほど手前にかなり傾斜のきつい斜面が現れる。
雪面はガリガリでスキーのエッジを滑らせる。
辺りは濃いガスに覆われ、Hiromiの身に危険を感じ、スキーを外し担ぐよう指示した。
ところがそんなこともできずに、更に危険な状態。
するとHiromi、「もうやめよ~」。
しかし、天気予報では晴れると言っている。
そこで、スキーをデポしてツボ足で登ることにした。
考えてみると、その斜面でなんとかスキーを担ぎ上げたとしても、上部のシュカブラ世界をHiromiに滑られるはずがない。
ガスはとにかく濃く、純白の世界の中では焦点が定まらず、時折具合いが悪くなる。
ただ、何度も登っているルートなので、方向失うことはない。
そんな闇の世界を歩いていると、薄日が射し出し、目指す頂上がチラチラ見え出したではないか!
「Hiromi、見てみろ頂上だ!」、
「うわぁ~っ きれい~っ! やめなくてよかった~っ!」
それからの登行は、ただただ美の世界を楽しむ幸福感に満たされたもの。
11時45分、頂上着。
東の『群別岳』や北隣りの『浜益岳』が美しい。
浜益の海岸線も、徐々に見渡せるようになってきた。
しかし頂上には長居せず、下降を開始した。
まだ次なる難関が待っていたからだ。
それはHiromiのスキーだ。
Hiromiはスキーが苦手で、急斜面の下降ならスノーシューの方が速い。
スキーのデポ地点近くで昼食を摂り、スキーの下降開始だ。
緩斜面はハの字でまあまあ。
本人もそれは楽しそうに滑る。
ところが急斜面となると、突然固まる。
「Hiromi、滑れーっ!」
「むり~っ!」
そしてどうするかと思ったら、なんと横を向いたまま階段下りを始めた。
スキーは育った環境が大きく影響する。
Hiromiが育った環境を聞くと、スキーとは無縁の世界。
だから仕方ないのよねえ・・・
下りにもたっぷり時間をかけて、14時25分、駐車地着。
いやあ、長い下りだったなあ・・・
下山後浜益温泉で汗を流し、新十津川町に移動して、
「かんぱ~いっ!!」
2014.5.10 『奥徳富岳』(1,346m)~『群別岳』(1,376m)~『幌天狗』(1,220m) 《回顧録より》
回顧録からアップし、文章は当時『ミニ山の会』メンバーに送った「山行報告」をそのまま掲載する。
いやあ、Hiromiの体力、筋力はたいしたもんだあ・・・
金曜の夜出発で浜益へ向かった。
群別川に沿う林道をゲート近くまで入って乾杯!
翌朝の早出を控え、酒は程々にして就寝。
土曜の朝4時45分スタートで、増毛山地の核心部を目指した。
行程は『奥徳富岳』(別名「尾白利加岳」、1,346m)~『群別岳』(1,376m)~『幌天狗』(1,220m)の縦走。
この三座は登った人間ならわかるが、どれも仰ぎ見るほどの山であり、そこへ足を踏み入れた登山者の99%が秀峰『群別岳』だけを目指す。
この山域、つい15年ほど前までは誰もおらず、人に出会ったりその痕跡なぞほとんど見たことがなかった。
それがインターネットとGPSの普及で、たいした経験のない登山者がどんどん入り込んでくる。
そして『群別岳』に登ったという実績を人にひけらかしたくなるのだろう。
今回も金曜の夜林道に入ると、既に3台の車が前泊をしていた。
これは夜が明けると日帰りの人間が押し寄せるのだろうと、重苦しい気持ちで就寝した。
ところが意外にも、土曜日入山したのはその3台に乗ってやって来た人間だけで、当日新たに入山する登山者はなかった。
これにはホッとした次第だ。
ゲートから約4kmほどの林道を歩いてアプローチが終了する。
そして直ちに渡渉だ。
もう沢も開け、ほとんど流れが露出している。
しかも雪解けで増水しているため、それを越えるのは難しい。
最も沢幅の狭い部分を私は跳んで渡った。
ところがHiromiはどうにも跳べそうにない。
そこで「走れ!」と号令をかけた。
水量の多い沢でも幅が狭ければ走って靴中を濡らさずに突破できる。
しかしこのHIromiはそれができない。
沢底の不安定な石を踏んで転倒することを恐れているのだ。
結果、膝近くまである水の中に左足をどっぷりと浸したまま突っ立っている。
これじゃあ靴の中は当然濡れてしまう。
はっきり言ってHiromiは運動神経が鈍い。
普通足がどっぷりと水没したなら、慌てて引き抜くはずだ。
だが、Hiromiは履き替えようのソックスを持参しており、すぐに取り替えて事なきを得た。
『奥徳富岳』への登りはきつい。
水量の多い群別川上流部に架かるスノーブリッジを利用して渡渉した後は、長く急な尾根に取り付く。
それを頂上に続く尾根まで詰め、ようやく東に『奥徳富岳』の端正な姿を捉えることができる。
この頃になって雲が多かった天候は回復し、青空の面積がどんどん広がって行った。
『奥徳富岳』の頂上部はハイマツが露出していたものの、東に残る雪庇を利用してその頂点に立つことができた。
記念撮影をした後は『群別岳』を目指す。
アップダウンの激しい稜線を行くのだが、これがまた大変だ。
雪が消えてしまっている部分が多いため、ハイマツやブッシュ漕ぎを強いられる。
そんな悪戦苦闘もHIromiは苦にせず着いてくる。遅いけどね~
一旦『奥徳富岳』と『群別岳』のコルに下ってからはきつい急登の連続だ。
稜線はナイフリッジとなり、どちらに滑落しても大変という緊張感いっぱいの登りだ。
昨年敏とここを登ったときは何も感じなかったが、Hiromiを連れてとなるとやはり緊張する。
ナイフリッジを過ぎ、頂上真下の急斜面をなんとかクリアして『群別岳』の頂上に立った。
『群別岳』からはまたまた急斜面をトラバースして『幌天狗』との稜線に上がる。
このトラバースはクラストしていたならピッケル、アイゼンを持参しても怖いところだ。
『幌天狗』までの稜線は見た目より長い。
ハイマツが露出した部分を右に左にと巻いて進む。
そして『幌天狗』の「天狗」とは思えない穏やかな頂上に立ち、下山だ。
下山は以前にも下った下降尾根を利用するつもりだった。
ところが行ってみると思いのほか雪解けが進んでおり、沢筋に向かいかけた。
しかし、傾斜は急で、Hiromiも何度となく小滑落を繰り返している。
長い歩行で脚の疲労が激しいのだ。
私一人なら強引に下山してしまうのだが、そんな状態で危ないことはさせられず、登り返して別ルートを探った。
幸いにも長く雪が残っている尾根があり、そこまで歩き下降した。
下部で少々の藪漕ぎにはなったものの、安全に下山。
何事もなくてよかった。
林道に降りてからは、またてくてくと駐車地まで歩き、ごっくろーさーん!!
Hiromiに感想を聞くと、「これまでの山行で一番過酷でした」。
そう、これまでは全行程7時間半というのが最も長かったが、今回は11時間半というロングランになった。
そんな過酷な山行にも最後まで笑顔を絶やさないHiromi。
体力が限界を超えたなら、笑いも出ない。
裕美の体力はたいしたものだ。人間鍛えればこのようになれるという見本だな。
いやあ、ご苦労さん!
下山後浜益温泉で汗を流し、道民の森『神居尻山』の麓へ。
すこぶる美味く冷たい「のどごし生」を流し込んだ。
2015.6.28 『暑寒別岳』(箸別・1,491m)

この週末は久しぶりに土日を自由に登れるはずであった。
ところが急に野暮用ができ、土曜日の午前中はそれに時間を費やされた。
一泊で同行予定のToshiとHiromiには再三の変更を強いることとなり、大変申し訳なかった。
専務、先生、この場を借りてお詫び申し上げます

そんなことで、昨日の昼近くに江別をスタートした。
この日はもう移動日と割り切り、まず私が以前住んでいた滝川市に向かった。
そして高校時代の旧友を訪ね、しばらく話し込んだ。

その旧友Toちゃんの女房Kaーちゃんがおかしくて、みんなを笑わせてくれる。
頭のネジが何本かはずれていて、口をついて出る言葉がおかしくておかしくて・・・
このKaーちゃんとの対面は、Toshi、Hiromiとも楽しんでいた。

そんな旧友のお宅をいとまして、滝川市内にある私の家の墓へ。
宗教が大嫌いで、信心のかけらも持ち合わせぬこの私は、山登りばかりしていて墓参りをすることがない。
そこで二人に良い機会をもらい、墓参りをしてきた。
しかし、我が両親が眠る墓の前で両手を合わせたのはToshiだけであった。
Toshiさんありがとねーっ!

なんだか山の話しがさっぱりで申し訳ないが、このあと「滝川ふれあいの里」で入浴して、ようやく『暑寒別岳』箸別登山口へ向かうこととなった。
登山口に着いたのが4時半。

この日の長い貴重な時期を楽しむべく、外で宴会をすることにした。
今年初の野外宴会だ。
登山口近くに良い車中泊場所を見つけ、遠く『暑寒別岳』を眺めながらの宴会は格別だ。
しかし風が冷たく、あま長居はせずに車中宴会に切り替えた。

今朝は4時に起床。
夜半頃よりポツリポツリと雨が降りだし、どうなるかと案じたが、起床時には止んでいた。

『暑寒別岳』箸別登山口を、5時5分にスタートした。
先行者の車が4台。
一人を1合目までに抜き、2人組のタケノコ採りを4合目で抜く。

更に4名パーティーを8合目で抜いたので、残るはひと組だけ。
しかしこれは単独行者で、我々が頂上に到着すると同時に下山を開始した。

スタートしとて2合目までは美しい緑、緑、緑の中を行く。
傾斜がゆるいのでベースを上げやすい。
そして2合目を過ぎると傾斜角度が増してくる。

そうなるとHiromiのペースが落ちるので、スピードを抑えて登行する。
3合目を超えると登山道の両側に続く笹薮に、タケノコが目立ってくる。

いくらでも生えている。
登山を中止してそちらに没頭したい気分になる私。

昨夕きっちりその姿を見せていた『暑寒別岳』は、気温の上昇とともに、にわかに湧き出したガスが全てを覆い隠す。
しかし幸いなことに、そのガスは8合目で下界に広がる雲海となってくれた。
それでも長くは続かず、ガスが覆ったり晴れたりを繰り返す。

7時45分頂上着。登り2時間40分。
なんとか3時間以内で、と思って登ったが、Hiromiは本当に速くなった。
下山も2時間ちょうどだ。

人間努力すれば必ず向上するということの、理想的サンプルだ。
さて、これから益々その健脚を発揮する場が出てくるぞ!

最後は山の幸を少々頂いて下山。
いつもこの時期はひどいブヨに見舞われるが、今日はそれをほとんど感じなかった。
登山口に戻りついてもそれくらい涼しいということだ。
2015.6.20 『南暑寒岳』(1,296m)

この週末も「家庭の事情」で、日曜日の山行はできない。

今早朝『暑寒別岳』(箸別コース)を目指して出発した。
今回は久々(3月初旬以来)に4人揃っての山行だ。
しかし天気予報は優れなく、運転する私の気は重い。

そして車を走らせ雨竜を越えようとした時だった。
遂に霧雨が降りだした。
即、Uターン!

しかしそこでToshiが、「雨竜沼に行ってみませんか!?」と提案。
何の固い意志も持たない私は、Toshiの言われるままに「雨竜沼」登山口へと進路を変えた。
ところが、結果それが大正解であった。

『暑寒別岳』南暑寒荘を7時25分にスタート。
登山口は霧雨が降っている。
しかし、何やら催しがあるようで、若い山ガール達が大勢で歓声を上げている。
頭にあるのは、彼女たちより先に登路に入ってしまうこと。

上部を埋め尽くしたガスで辺りの視界が利かにない中、ゆっくりゆっくり「雨竜沼」へ。
「雨竜沼」はいつ見ても美しいが、私は秋の紅葉した風景が好きだ。

雨竜沼に着くと辺りのガスがどういうわけか天気予報に反してどんどん晴れ、素晴らしい青空!
その後施設された木道を黙々と歩き、『南暑寒岳』の登路に入る。

今日皆に話したが、この雨竜沼の西の端で、大学一年生の時にテントを張って一泊した。
そして翌日『南暑寒岳』~『暑寒別岳』を縦走して増毛にたどり着いた。

当時はバスと徒歩で。
もう42年前のことである。

雨竜沼を離れてからは、笹の中の登山道を黙々、そして淡々と歩く。
背の高い笹薮の中に刻まれた単調な登山道ではあるが、その幅を確保するべく笹刈りの跡が延々と続いていた。
これは登山道を維持、確保すること以外の目的は考えられず、関係所轄方面の方々には深く感謝申し上げたい。

スタートして3時間、『南暑寒岳』頂上着。
ひぇ~っ!
これは遅い!

Aota、スピードトレーニングをしなきゃだめだぁ~!!
2015.4.25 『浜益岳』(1,254m)
昨年の積雪期も土日の多くが晴れていた。しかし今年はそれ以上だろう。
大変喜ばしく、天に感謝申し上げたい。

この週末は、金曜の夜出発で浜益に向かった。
真っ暗な中ではあったが、現地で予想より早い雪解けに驚いた。
駐車地であり、起点となる幌の果樹園に、もう雪はなかった。

土曜の朝5時50分スタートで『浜益岳』を目指した。
この日のスタート地点は、『幌天狗』へのスタート地点と同じだ。
『浜益岳』へは普通幌中学校奥か、神社辺りから登る。

そしてそのルートは最近のガイドブックに載っているらしい。
そのせいなのだろう、この季節になると、『浜益御殿』への登山者がわんさと押し寄せる。
数年前の5月下旬に同ルートを登り、下山して林道に連なる車を30数台まで数えたことがある。

そしてその90%以上が『浜益御殿』までの登山者であり、ほんの一握りの健脚者だけが、その先の『浜益岳』や『雄冬山』に足をのばす。
人が多い山を嫌う私は別ルート。幌川沿いの林道を利用する。
こちらは人に会うことがない静かな山旅を楽しめる。そして景色もいい。

林道を1時間半ほど歩くと、幌川に架かる「しょかんべつ橋」を渡る。
その後も歩きやすい林道を詰めるが、適当なところを見計らって『浜益岳』から西に続く尾根に取り付く。

ここからは急登が続き、どんどん高度を上げていく。
そしてみるみるすごい高度感と雄大な風景を目にすることになる。

尾根の頭に上がっても頂上はまだまだ遠く、更に高度を稼がなければならない。
きつい登行が続くのだが、辺りは既に雄大な風景が手に取るように望め、何度も立ち止まってはそれらを写真に納める。

駐車地をスタートして5時間、大きな山体の『浜益岳』頂上に立った。
頂上は風が強く、記念撮影をして即下山。

下山は南側の急な尾根と斜面を一気に下る。
そしてあっと言う間に幌川に降り立ち、「しょかんべつ橋」を基点とした周遊ルートが完結する。

そこからまた約6kmの長い林道をてくてくと駐車地へ向かう。
駐車地に戻って全行程ちょうど8時間。予定とピタリ、同じ時間であった。

今日も素晴らしい風景を堪能しながら、淡々と登り続けたHiromi。
かなりきつい行程だったはずなのだが、終わってみればサラリとやってのけた感じ。

いやあたいしたもんだ。体力がついたなあ。
そこのけ、そこのけ(女性健脚者)Hiromiが通る!
2015.4.5 『徳富岳』(929m)
天気予報がガラリと変わり、日曜も太陽がサンサンとふりそそぐことになったので、Toshiを呼び寄せた。

6時スタートで『徳富岳』を目指した。
この山には近年毎年登っている。

そんなお気に入りの山は、私のオリジナルルートから登るのだが、人がおらず大変静か。
私は出身が滝川市で、中学校に通っていた頃から校舎の窓越しに、険しい東斜面をこちらに向けているこの山を眺め、「いつか登ってみたいなあ」と、憧れの念を抱いていた。

それから数十年を過ぎ、何度か通い、複雑な尾根を把握して頂上に至った。
そのときの感動を今も忘れない。

『徳富岳』はToshiが初めて、Hiromiは昨年に続き二度目だ。
スタートして頂上直下の急登に入るまでは、カリカリの雪面が続き、スノーシューのアイゼンがよく効く。
従って、これまでで一番スピードが速かったであろう。

深い雪の中の登行とは違い、足元が軽快だと自然にスピードが上がり、それにつれてHiromiが遅れがちになる。
それは仕方のないことであり、別に問題でもない。

とにかく楽しく歩を進め、樹林帯を下り『徳富岳』直下の沢底に降り立つ。
そしてそこから急登、急登の連続だ。

しかし、我が『ミニ山の会』メンバーは健脚。
休むことなく淡々と歩を進め頂上手前のピークへ。

写真を見ておわかりのように、この山は3つのピークを持つ。
そのどれが、いや南端と北の端のピークのどちらが頂上か?

GPSを持たない私は正直わからなかった。
しかし、今日それを使いこなすToshiが同行したので、頂上は北のピークと判明。

ところが頂上は広く、あまり感動がない。
てきることならば、南のピークが頂上であってほしかった。


ただ、かなりの強風が吹き荒れていたため、両ピークとも長居はせず、速やかに下山を開始した。
途中風のないところで昼食を摂り、また沢底まで下り、てくてくと樹林帯を登り返した。

何度訪れても素晴らしい『徳富岳』。
全行程7時間ちょうどの山旅を、3人揃って大満足で終了した。

いやあ、素晴らしい2日間に感謝!
2015.4.4 『686mピーク』

ただ、はじめからこの山を目指して出かけたわけではない。
当初は『大滝山』に登るべくスタートした。

『大滝山』へは随分昔から登ることを考え、最も妥当な「徳富ダム」工事現場からの入山を試みたが、約20年の長きにわたり工事が続けられたこのダムに至る車道には立派なゲートが設けられ、日中は警備員が常駐して、関係車両以外の入場を拒んできた。
その間いくつかの同ルートから『大滝山』登頂の報に接したが、その方たちは運がよかったのだろうとしか言いようがない。

昨年あたりに竣工したと思われる「徳富ダム」を今朝7時にスタートした。
ところが早速予測を覆された。

渇水期のダムゆえ、貯水量はわずかと推測し、早めに徳富川左岸に降り立ち、左岸を詰めて『大滝山』に至る広い尾根の末端に取り付くつもりだった。
ところがダム湖はほぼ満水状態で、まだ結氷してはいるものの、岸辺の氷は解けてエメラルドグリーンの湖水が美しい。

左岸は急峻な崖状地形が続き攻められない。
やむなく「徳富トンネル」を抜けて橋を渡り、いったん右岸に降り立った。

しかしそれは嫌な予感通りの結末をもたらした。
水量の豊富な徳富川を渡って左岸に戻ることができないのだ。

それでもひとりならなんとでもするが、Hiromiを連れては無理だ。
あきらめて、とりあえず南側の丘陵地帯に登り、しばらく南西に向かって歩いていると、広い平原の向こうに小高いピークが見えてきた。

そしてすぐにピンときた。
『686mピーク』だ。

この低山は、昔から道道滝川~浜益線を車で走るたびに目にし、「あの上に立ってみたい」と思い続けたものだった。
それがこんなかたちで実現しようとは・・・
丘陵地帯はとにかく平坦で広い。

広いところが大好きな私にはうってつけの風景だ。
暖かい春の日差しを浴び、楽しい気分で頂上へ。
絶景だ!
そこには360°の大展望が広がっていた。

目指す『大滝山』には登れなかったが、何も悔いの残らない、素晴らしい山旅であった。
『大滝山』はもっと寒い時期、全面結氷した湖面をスキーで歩ききることで再トライしよう。
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