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2017.7.9 『樽前山・西山』(994m)~『東山』(1,022m)~『932mP』    風通しの良い山へ

 

 今週からは週一で日曜日だけの休みだ。

当然山行回数も減る。

寂しい限りだが7月の繁忙期が過ぎると、

任意で休みを取りやすくなる。

 

 このところの北海道はどうしてしまったのか、

連日気温30℃超えを記録している。

私の中で7月初旬にこのような日々が続いたことは、全く記憶にない。

 

昨日の終業後、Hiromiと我が家で合流して出かけた。

支笏湖まで走って車中泊。

まだまだ日が長いので、7時過ぎに現地到着でも明るくて助かる。

 

 今朝我々にしては珍しく、4時半起床。

Hiromiが眠気いっぱいで、起きるのがひどく辛そうだった。

夜中に何度かシカがやってきて甲高い声を上げ、否応なく起こされた。

そのせいか、私も寝た気がしなかった。

それでもいつもより早く起きたのは、

朝の涼しいうちに樹林帯を抜けようと思ってのこと。

 

 5時35分、シシャモナイの「苔の洞門」そばの作業道を伝って入山した。

私は『樽前山』に出かけるとき、ほとんどがここから登っている。

ここは人と出会うことがないので気に入っている。

まだひんやりとした空気の中を淡々と歩を進め、

6時15分、枯れ沢出合い。

ここまでの作業道は2kmほどだ。

また、この枯れ沢を下流に下っていくと、「苔の洞門」となる。

その後枯れ沢の左岸沿い記された踏み跡をたどって行くのだが、

この踏み跡はもう消えかかっている。

それだけ人が入らぬということだ。

ただ、この一帯は丈の低い雑草がまばらに生えているだけなので、どこでも歩ける。

枯れ沢左岸沿いの踏み跡をたどっていくと、

やがて突然視界が開け、前方に『樽前山』の外輪山と溶岩ドームが迫力ある姿を現す。

ここからの踏み跡は、「苔の洞門」を抜けて山頂を目指す、

かつて存在した「シシャモナイコース」だ。

このコースが閉鎖となってからもう10年以上になるが、

その踏み跡はいまだ健在だ。

 

 ゆるやかに高度を上げながら外輪山基部に近付く。

そして斜度のある外輪山の急斜面を登る。

この登りがきつい。

7時15分、外輪山の縁。

もう遮るものがないので、冷たい風が心地よい。

今日も暑い中、この涼を求めて出かけたが、大正解だった。

外輪山に上がると、まず西にどっしりと構える『西山』を目指す。

広いところが大好な私はこの広々とした光景も当然気に入っている。

涼しく楽しく歩いて、

7時35分、『西山』。

そこからは見慣れた光景が広がるが、何度見ても見飽きることのない素晴らしい風景だ。

 

 『西山』からは雄大な風景の中、『東山』を目指す。

これもまた広々とした中を歩く楽しさがある。

空気も澄んでいるので、遠くに人影も確認できる。

四方の風景を楽しみながら歩き、

8時15分、『東山』。

今回の最高標高点だが、ちょっとした問題発生!

名前はわからないが、小さな甲虫類の一種が大繁殖!

それらが頭や身体にくっついてくる。

虫は平気な私はなんとも思わないが、Hiromiが悲鳴を上げる。

「あうっ! あうっ! 早く行こ!!」

この後は『932mP』を目指すのだが、途中で振り返る外輪山の鋭角な姿が魅力ある。

登山道は一旦大きく下り、『932mP』へ登り返す。

ちょっときつい登りだが、見た目ほど時間はかからず、

8時55分、『932mP』。

私はこの『樽前山』一帯の中で、このピークから見る『東山』方面が一番好きだ。

その風景は「雄大」、その一言に尽きる。

今日は素晴らしい天候に恵まれ、お気に入りの風景が更に美しく感じられた。 

 美しい景色を堪能したあとは『932mP』を下り、

ショートカットしてシシャモナイコースに戻った。

10時35分、駐車地。

 

 終わってみれば5時間ちょうどの山旅ではあったが、

その時間の割にはなんとも素晴らしく盛りだくさんの行程であったことに、

Hiromiと二人して満足し、帰途に着いた。

 

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