新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

科博は楽しい♪ でも、やかましい(その3)

2010-11-03 07:23:25 | 美術館・博物館・アート

科博は楽しい♪ でも、やかましい(その2)」のつづきです。


10月25日の記事「軍用機の爆音はすさまじい」で、前日24日に開催された「平成22年度 自衛隊記念日行事観閲式」に向かうヘリコプターや飛行機の写真を載せました。
この中で、この写真に、

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まずは救難機 US-1AとUS-2。両機種の違いはまるで判りません。


とキャプションをつけました。


が、「飛べ! 100年の夢 空と宇宙展」で展示されていた模型を見て、区別がつくようになりました


まず、こちらがUS-1A、というか、その前身にあたる「PS-1対潜哨戒飛行艇」。

101103_1_2


そして、こちらが「US-2救難飛行艇」です。

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塗装は違うものの、機体の形はほぼ同じです。
ただし、大きな違いが…。それは、、、プロペラの枚数
PS-1/US-1Aのプロペラが3枚であるのに対して、US-2のプロペラは6枚もあります。


ということは、10月25日の記事に載せた写真でいえば、左の1機がUS-1Aで、真ん中と右の2機がUS-2ということになります。
左側の2機をアップすると、ほら、ね


101103_1_4


ペリカンを連想する、かなりcuteな容貌を持つUS-1A/US-2ですが、性能はかなりのもののようです。
Wikipediaの記述によりますと、最大離着水重量の43tの状態で、着水滑走距離は310m、そして離水滑走距離は280m


陸上からの離陸ですが、ちょいとこちらの動画をご覧くださいませ。6:15頃から滑走を始めます。


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なんと身軽なことか
なんでも、120km/hくらいの速度で離陸できるのだそうです。


こんな低い速度で離陸できるということは、飛行可能な速度も低いということで、「あんたはヘリコプターか」と突っ込みたくなるような低速度で飛ぶこともできます(0:45の辺りからご覧くださいませ)。


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こりゃ凄いです。


救難飛行艇としても、消防飛行艇としても、相当なポテンシャルを持っているであろうことは想像に難くないUS-2でありますが、やはり、海外からも引き合いがあるようで、メーカーの新明和工業も海外でも売りたい気持ちが強いようです。
また、生産が増えれば、1機当たりのコストも下がるわけで、当然、主要ユーザーの防衛省としても、US-2の輸出は望ましいことでしょう。


ところが、ここで障害になるのが、「武器輸出に関する政府統一見解('76/2/27)」。


 「武器」の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため、政府としては、従来から慎重に対処しており、今後とも、次の方針により処理するものとし、その輸出を促進することはしない。

(1)三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない
(2)三原則対象地域以外の地域については、憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
(3)武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。

というもの。


う~む…です。


ちなみに、新明和工業の前身、川西航空機が生産した旧日本海軍 二式飛行艇の模型がこちら。


101103_1_5


こんな「系譜」も、アレルギーを持つ人にとっては気に障るのでしょうな…。


もう一つ。旧川西航空機の主力工場の一つ、宝塚製作所跡地(現在の新明和工業の本社も見えます)はこちらだそうな。


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