「科博は楽しい♪ でも、やかましい(その2)」のつづきです。
10月25日の記事「軍用機の爆音はすさまじい」で、前日24日に開催された「平成22年度 自衛隊記念日行事観閲式」に向かうヘリコプターや飛行機の写真を載せました。
この中で、この写真に、
まずは救難機 US-1AとUS-2。両機種の違いはまるで判りません。
とキャプションをつけました。
が、「飛べ! 100年の夢 空と宇宙展」で展示されていた模型を見て、区別がつくようになりました
まず、こちらがUS-1A、というか、その前身にあたる「PS-1対潜哨戒飛行艇」。
そして、こちらが「US-2救難飛行艇」です。
塗装は違うものの、機体の形はほぼ同じです。
ただし、大きな違いが…。それは、、、プロペラの枚数
PS-1/US-1Aのプロペラが3枚であるのに対して、US-2のプロペラは6枚もあります。
ということは、10月25日の記事に載せた写真でいえば、左の1機がUS-1Aで、真ん中と右の2機がUS-2ということになります。
左側の2機をアップすると、ほら、ね
ペリカンを連想する、かなりcuteな容貌を持つUS-1A/US-2ですが、性能はかなりのもののようです。
Wikipediaの記述によりますと、最大離着水重量の43tの状態で、着水滑走距離は310m、そして離水滑走距離は280m
陸上からの離陸ですが、ちょいとこちらの動画をご覧くださいませ。6:15頃から滑走を始めます。
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なんと身軽なことか
なんでも、120km/hくらいの速度で離陸できるのだそうです。
こんな低い速度で離陸できるということは、飛行可能な速度も低いということで、「あんたはヘリコプターか」と突っ込みたくなるような低速度で飛ぶこともできます(0:45の辺りからご覧くださいませ)。
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こりゃ凄いです。
救難飛行艇としても、消防飛行艇としても、相当なポテンシャルを持っているであろうことは想像に難くないUS-2でありますが、やはり、海外からも引き合いがあるようで、メーカーの新明和工業も海外でも売りたい気持ちが強いようです。
また、生産が増えれば、1機当たりのコストも下がるわけで、当然、主要ユーザーの防衛省としても、US-2の輸出は望ましいことでしょう。
ところが、ここで障害になるのが、「武器輸出に関する政府統一見解('76/2/27)」。
「武器」の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため、政府としては、従来から慎重に対処しており、今後とも、次の方針により処理するものとし、その輸出を促進することはしない。
(1)三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。
(2)三原則対象地域以外の地域については、憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
(3)武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。
というもの。
う~む…です。
ちなみに、新明和工業の前身、川西航空機が生産した旧日本海軍 二式飛行艇の模型がこちら。
こんな「系譜」も、アレルギーを持つ人にとっては気に障るのでしょうな…。
もう一つ。旧川西航空機の主力工場の一つ、宝塚製作所跡地(現在の新明和工業の本社も見えます)はこちらだそうな。
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