「古墳に興奮!(その1)」に引き続いて、「さきたま古墳公園」の探訪記です。
「その1」の最後に登場した「プチプチ付き」の古墳、近づいてみますと、
と、やはり埴輪が並べられていました。
6世紀後半につくられたと考えられている全長90mのこの古墳、外見が派手なだけではなく、東側に廻ると、
なんじゃこりゃ~ です。生身の人間だと思っていたら、実はサイボーグだった…
ってな感じです。
将軍山古墳は、1894年に地元の人たちの発掘によって横穴式石室が発見され、副葬品が見つかったのだとか。ところが、さきたま史跡の博物館制作のガイドブックによると、
豊富な遺物が出土して、前方後円墳の終末を考えることのできる一級資料として知られていましたが、その後、墳丘は約半分が削り取られてしまいました。
だそうです。「一級資料」と知られていたのに、なぜ「削り取られて」しまったのか、この辺の経緯がかなり「意味不明」です。
それでも1991年から発掘と修復作業が行われ、1997年には、壊れていた後円部に「将軍山古墳展示館」が開館したという次第です。
展示館の中には、横穴式石室の床の実物と再現された壁と天井、埋葬時の様子が再現・展示されていました。
おぉ~デス。
ところで、東京国立博物館(東博)の平成館1階にある考古展示室に、「蛇行状鉄器」という摩訶不思議な鉄器が展示されています。
展示されている場所からして、馬具らしいのですが、説明がまったくなく、観るたびに「いったい、これは何に使ったものなのだろうか」と不思議に思っていました。
この疑問を解消する展示が、「将軍山古墳展示館」の中にありました。
鞍の後ろに取り付けて、ソケットに旗
を差し込めるようにした金具なんだそうな
行田市酒巻14号墳から出土した馬型埴輪によって、この用途が判明したとか。
ガイドブックには、「旗ざお金具」と色気のない名称とともに、
∩形の部分に鞍をつけ、ソケットに旗をさします。用途がわかっていなかったころに「蛇行状鉄器」とも呼ばれていました。
と、「東博の展示プレートは古い表現だぜ」と言わんばかりに書かれています。
いいですねぇ~
どうする、東博?
「将軍山古墳展示館」は、さきたま史跡の博物館の分館のようなもので、両館共通の観覧券はたった200円
これはお値打ちですぞぉ~(観覧券の裏側は稲荷山古墳から出土した鉄剣の写真)
「将軍山古墳展示館」には、かなり満足いたしました。
しかも、復原された将軍山古墳は、ちょっと離れて真横から観ると、かなりかっこいい
まだまだつづきます。
つづき:2010/11/26 古墳に興奮!(その3)