<筑波山の風景・13>
標石
山を歩いていると標石を見ることが多い。
その代表的なものが「三角点」といえる。
山頂に着いたときに三角点で記念撮影したり、優しくなでなでしたり、その上に乗ってみたり・・・。
三角点に対する想いはさまざま。
新田次郎の「剣岳・点の記」で焦点を浴びた三角点は、標石の中でもメジャ-な存在といえよう。
その他にも、宮標石や図根標石などその役割も実にさまざま。
しかし、山中よく出会う「区界・境界標石」などは、ありがたみも感じずに見落としがちな存在だ。
確かに設置されたもののその役割を終えたまま放置されたり、現代に修正され、
今となってはその価値や役割すらよくわからなくなってしまった標石も多い。
しかし、呼び名や役割は違えども、設置の苦労や歴史は皆同じ。
名もない標石に懸けた、人々の想いに耽るのもおもしろい。
sak