2017/7/15(土) 天気:晴れ
メンバー:sak,szt
sakさんに7/15の沢登りの希望をメールで聞かれ,返した内容が,,,
~ がっつり登攀系を希望。
ハードな感じ,嫌じゃないです。 ~
なんてしてみたら,出てきた計画が幽ノ沢滝沢大滝.よくよく情報を集めてみると,なんだか大変そうな予感...
おまけにすごく暑そうだし,雪渓処理が気になるし,実は竜喰谷に行く前から少し緊張していたのです.
3:30に白毛門の登山口駐車場に待ち合わせ,自分の車は残置してベースプラザの駐車場へ向かう.予定通り4:00に駐車場を出発.旧道を進み一ノ倉の出合で装備を付けて,幽ノ沢の出合には5:25到着.これから向かう滝沢大滝が黒い筋の中に一本の白い線となってよく見える.
一ノ倉沢は何度か来ているが,私にとっては幽ノ沢のデビュー戦.この時期ならさすがに出合から雪渓はないよね.
私の足回りはアプローチシューズ.今までのアクアステルスと違い濡れた岩のグリップはイマイチなので慎重に進む.
10分もかからずに登ったところで左岸から展望台への藪漕ぎが始まる.少し先には雪渓が見えている?
藪を漕いで展望台には6:00頃に到着.これから進む左俣がよく見える.雪渓だってドーンと残ってますぞ.
二俣をめがけてやや右に回り込むようにして藪を下り,適当な灌木を使って懸垂下降で二股に降りる.
二俣から左俣に入り,しばらく沢筋を行くがすぐに右岸の藪を登ることに.ここらへんの藪漕ぎは,前日の睡眠時間の少なさと当日の蒸し暑さ(藪の中だと余計に暑く感じる)で正直なところ体力を奪われる.体力落ちたな~..
雪渓にうまく乗れそうなところで藪から谷へ向かってトラバース.小休止の後,軽アイゼンをつけひとまず雪渓を大滝に向かって詰めてゆく.
滝の基部まで向かうものの,雪渓はクラックが入りまくりで危ないのでもう一度下って左岸のリッジ沿いから取り付きへ向かう.正直この雪渓の処理(特に下り)が道中で一番緊張した.自分の持っている軽アイゼンでは雪渓の移動はちょっとおっかない.今後は対策を考えねば.
岩に降り立ってしまえば,乾いていて一安心.ただ雪渓があるから感じないのかもしれないけど,秋なんかはここらへん意外と怖いのかも??
とにかく取り付き目指して滝の基部へ向かっていく.
安定したところで,ロープを出し,クライミングシューズに履き替えていよいよ登攀開始となる.時間はだいたい8:20頃.
1P目 リード sakさん
今回の計画はsakさんなので,トップバッターはもちろんsakさん.
フォローで続く私.それにしても,雪渓上部は乗っかれないよね~
2P目 リード szt
岩はよーく乾いている.支点のハンガーが打ってあるところからやや左に登りやすいところを登っていく.途中,岩角や灌木でピンを取り,ほぼ50mいっぱいロープを伸ばす.よーく探せば3P目の凹角下にハーケンがあったようだが,わからなかったのでやや左の灌木で支点をつくる.
50m伸ばすとフォローの人も小さいな~
見上げてルーファイ.中央やや左に見える凹角を登るのか?
コンディションがいいからか特に怖さは感じない.いまのところは余裕あり.
3P目 リード sakさん
よーく見ていくと,凹角の基部にいハーケンらしき光るものが見える.支点からはやや右にトラバース気味に登り,凹角目指して登っていく.途中にはハーケンがあり,一か所いやらしいポイントはさらにハーケンを打ってこなしていく.
ロープは15m近く余っていたが,ハーケンが連打しているところで一旦ピッチを区切る.結果的にはこれ正解でした.
こうしてみると,立ってますよね~
4P目 リード szt
ピッチを区切ったところから5m程登ると,ちょうど腰の辺りにきもーち軽い音の岩の塊がある.ここに足を置くと楽なんだけれど,体重を預けてこんな岩の塊が落ちてパートナーに直撃したらひとたまりもない.フットホールドをいろいろ探して何とか岩の塊に体重を預けすぎないように突破して体を上げる.
体を上げてみるとハーケンが何本か出現する.リッジを左に回り込みもう少し登ると古いリングボルトが一本ある.下から繋げてたらこれでビレイ?ハーケン打てそうなところもないし,短く区切って正解じゃね??と思いながら高度を上げる.
ルーファイで少し迷うが右の滝の落口にも,左のフェイスにも行けそうなところの灌木で支点構築.
5P目 リード sakさん
滝の落口に向かって右へトラバース気味に登る.特にこわいところはなかったように思う.落口からさらに7-8mほど登った安定したところでビレイしてここで一旦ロープをしまい,靴もアプローチシューズに履き替える.
滝の落口で喉の渇きを潤す.そこからビレイポイントをパチリ.
11:00小休止して写真撮影.ちなみに滝の落口はこんな感じ.
そして落口から上部はこんな感じ.
左岸の登りやすいところを歩いていくと,こんな滝も出現する.
ここも滝には拘らず,左岸の歩きやすいところを歩いていくと二俣?が出現.
左の雪渓が見える方ではなく,正面に見える水線に沿って時に藪を掴みながら登っていく.
でこちらが右俣?の水流.果たしてこれが滝沢なのかはもうよくわからない.
右俣?を詰めていくと雪渓の残る谷に近づいていく.堅炭尾根は右側だから適当なところで枯れた凹角を頼りに堅炭尾根方面へ向かって歩いていく.下の写真では右の岩と笹藪の境目を登っていく感じ.
草原のような感じになってきて,堅炭尾根はすぐそこだ.
途中綺麗な花が咲いていたので,花の名前はよくわからないものの写真を撮りながら堅炭尾根を目指していく.
13:10堅炭尾根に到着.装備を外し大休止してホッと一息.
その後は中芝新道を歩いて一ノ倉岳へ向かい,トマの耳を15:30に通過.
高度が上がって尾根を歩いているときはガスがかかって陽射しはないものの,滝を抜けるまでの暑さや久しぶりの藪の処理が重なって疲労困憊でした.いや~体力落ちてるよね.
それにしても,稜線沿いは花がとってもきれいでした.名前はよくわからないけどご覧の通りで,,,
この時期は,こんなに花が綺麗なのですね~.ただ暑いからここまで来るのが大変だけど.
西黒尾根を下り登山指導センターに着いたのが19時過ぎ.久しぶりの谷川岳バリエーション,体力的にはなかなかの歯ごたえでした.
szt
大滝の登攀して、ひっそりと一ノ倉に詰めあがるあたりが、よかったですね。
とにかく、静かな幽ノ沢。
藪あり、雪渓あり、岩あり、滝あり・・・。
山の要素がたくさん詰まってました。
やっぱり、こういうのが大好物なわけでして・・・。
後半は脚を痛めてご心配おかけしました。日常生活には支障はなさそうです。