acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

2012個人的山行総括

2012年12月28日 23時29分05秒 | 会員日記
2012個人的山行総括

今年もあとわずか。
今年を振り返ってどうだった?

こんなことや、あんなこと。
まあ、いろいろあったでしょう。

あれ、あれは2年前の事だったっけ?なんて。
年を重ねれば、そんなこともありましょう。

そんな自分に、「2012個人的山行総括」
今年はどこに行ったんだっけ?とならないように(笑)



1月
八ヶ岳・無名峰北稜(中退)
八ヶ岳・小同心クラック


小同心ルンゼをラッセル中


小同心を望む

2月
袋田の滝・アイスクライミング
足尾松木沢・黒沢


袋田の滝3段目を行くガストンさん


黒沢リ-ド中のGRさん

3月
八ヶ岳・中岳ク-ロア-ル


下部雪壁を行くガストンさん

4月
奥利根・刃物ケ崎山


刃物ケ崎山を望む

6月
奥多摩・小川谷滝谷

西上州・碧岩西稜

谷川岳・一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜

奥多摩・峰谷川坊主谷

子持山・獅子岩マルチピッチ



核心2段滝登攀中のmatくん


岩稜を登るmatくん


テ-ルリッジのGRさん


核心滝場を望むebiくん


matくんの初マルチ

7月
西上州・蝉の渓谷


核心部偵察中のガストンさん

8月
南会津・楢戸沢~会津朝日岳
谷川岳・一ノ倉沢3ルンゼ(中退)
吾妻・前川大滝沢


会津朝日岳南壁スラブ


衝立岩を望む


大滝沢のナメ

9月
谷川岳・一ノ倉沢3ルンゼ(中退)
奥多摩・倉沢谷「マイモ-ズの悪場」


一の倉沢本谷


マイモ-ズの抜け口

10月
奥秩父・笛吹川ヌク沢左俣
信州・男山ダイレクト~天狗山


大滝前でmatくん、ebiくん


核心を行くsak

11月
西上州・物語山・メンベ岩
裏妙義・御殿風穴稜


メンベ岩登攀のsak


風穴でのガストンさん

12月
裏妙義・丁須の頭~御殿
裏妙義・御殿東壁


丁須の頭で万歳!


御殿東壁

※岩トレ3回(榛名黒岩・藤坂)は日数に含まず。


榛名黒岩でのebiくん

【時期】
6月が5日、8月が3日、その他は概ね1、2日。
ト-タル日数は24日だから平均月2日といったところ。
しかしながら、沢始めにベストな5月は0。
やはり仕事の都合か?

【山域】
今年は圧倒的に西上州(妙義)が6日と多い。
年末の御殿攻略の影響も大きい。
次いで奥多摩、谷川、八ヶ岳が3日。
やはり、仕事上日帰りができるという点が大きい。
また長野より西はほとんどなく、八ヶ岳が西の限界点。
そういや南北アルプスはしばらく行っていない。


【カテゴリ-】
沢登が7日、薮山が6日、岩、雪が4日。
薮といってもいわゆる薮岩。クライミング要素が多いのは言うまでもない。
決して薮が好みという訳ではない。
岩があってこそ価値があると考えている。
もっぱら人跡稀な山を好む性質は薮ヤの素質もあるのかもしれない。

【泊り】
一泊が3回。本当はもっと行きたいところだが、天候の都合などなかなか機会に恵まれず。
というか、日帰りの手軽さ(準備や荷物)に押されているかもしれない。
来年はもっと泊付を実践せねば。


【印象】
ベストを選ぶのは困難なほど、個性的な山行に恵まれた。
袋田の滝アイスは、凍らねば取りつけないことで、幻の一本。
刃物ケ崎山は、記憶に残る山行であったし、蝉の渓谷は圧倒的に楽しかった。
楢戸沢は積年の憧れで、山頂では感慨深いものがあった。
また、マイモ-ズメンベ岩は昨年のリベンジを果たせたし、その記録を見ない御殿東壁は大いに刺激的であった。

総括としては、個性的かつ自分好みの山行で、充実の1年であったといえよう。
とかく、モチベ-ションを維持するのは困難なものだが、成果も伴ったのはパ-トナ-あってこそ。
この場を借りて、みなさまに感謝。

【目標】
今年というか、ここ数年の課題、谷川3ルンゼはなんとか来年に片づけたい。
あとは、●●川の核心部突破、●●●稜も宿年の課題。
●●東稜も片づけてスッキリできたら言うことなし!

・・・と、
大口叩いてもあとで大変そうなので伏字にしました。(笑)

ということで、会の皆様。
来年もよろしくお願い申し上げます。

sak

妙義・筆頭岩 金鶏山

2012年12月27日 00時37分40秒 | 山行速報(薮・岩)
妙義山近くの筆頭岩、金鶏山へ行ってきた。メンバーはY氏とG。
当初の計画では筆頭岩から金鶏山へ縦走する予定であったが、朝早いのか駐車場がまだ開いてなく、やもなく金鶏山登山口近くの見晴らし駐車場へ車を止め金鶏山より筆頭岩へ縦走することにした。
金鶏山登山口より入山する。踏み跡はあるが、荒れている。
しばらく進むと岩場に突き当たる。巻道もあるようだが、直登することにした。

傾斜が急になり、ロープを出す。


3級程度の岩場、薮を4ピッチ進み頂上直下に出る。


ロープをたたみ少し歩くと金鶏山頂上。


頂上で小休止後、筆頭岩方面へ縦走していくが、地形が複雑であり道に迷う。
Y氏と相談し、金鶏山岩場の巻道を経由して車まで戻ることにした。
まだ時間もあるので、筆頭岩近くの駐車場まで車で移動。
当初車を止める予定であった駐車場も今ぐらいの時間なら開いている。

駐車場から僅かで、筆頭岩取付き。


筆頭岩下部はやさしいのでフリーで登る。傾斜が急になってきた所で、ロープを出す。

岩も硬く快適な登攀。


4ピッチで筆頭岩頂上。


頂上からしばし周りの景色を眺める。


頂上より、懸垂2ピッチで登山道に出、
登山道を歩くこと僅かで駐車場。
天気も良かったので、気持ち良く晩秋の妙義を楽しめた山行であった。

byG



文化洞トンネル~毛無山~十二ヶ岳~節刀ヶ岳~鬼ヶ岳~鍵掛峠~根場民宿バス停

2012年12月24日 10時09分12秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
文化洞トンネル~毛無山~十二ヶ岳~節刀ヶ岳~鬼ヶ岳~鍵掛峠~根場民宿
12月23日、今年最後の訓練山行に御坂山塊の一部縦走に行く。メンバーは、Y,S,ガストンの3名。登山口に着くと天気予報とはうって変って悪い。雪がチラチラ降っている状態だ。毛無山に近づくに従って雪の量も多くなった。
ここから十二ヶ岳までの稜線はなかなかの難場である。一ヶ岳から十二ヶ岳までナンバー看板があった。なんでここがピークなの?という所もあった。雪がアイスバーンになっており、鎖、ロープ、ハシゴ、果ては吊り橋まで出てくる。アイゼンを付けていないので、なかなか緊張した。


毛無山頂上












十ヶ岳の看板は見つけられなかった。


ガスで視界の悪い中、コルに設置された吊り橋を渡る(雪で滑って怖かった)


十二ヶ岳


節刀ヶ岳


鬼ヶ岳


鬼ヶ岳からの富士山

十二ヶ岳でアイゼン装着。なんと歩きやすいことか。もっと早く着ければ良かった。十二ヶ岳を過ぎれば危険なところは少ない。節刀ヶ岳で昼食。といっても立ったまま口に物を放り込むだけだが。鬼ヶ岳まで来たら急に天気が良くなり晴れた。南アルプス、富士山が良く見える。晴れて気持ち良い稜線を、鍵掛峠経由、根場民宿バス停まで下る。

文化洞トンネル登山口(7:25)-毛無山(9:00~9:05)-十二ヶ岳(10:40~10:50)-節刀ヶ岳(11:50~12:00)-鬼ヶ岳(12:40~12:50)-鍵掛峠(13:40~13:45)-根場バス停(14:55)
歩行距離 13、5km   歩行時間 7、5時間

                                                  ガストンガニマタ

裏妙義・御殿東壁

2012年12月22日 22時32分51秒 | 山行速報(薮・岩)
いずれまた。
その機会は早々に訪れた。

「その先」は威風堂々鎮座していた。



裏妙義・御殿東壁


籠沢コ-スから見た風穴稜と御殿東壁


2012/12/19

妙義にあって、目を引く岩峰は数あれど、ズシリとくる重量感を持つ岩峰の一つが御殿であろう。
それはまさに威風堂々といった形容がふさわしい。

御殿へと続く風穴稜はやがて御殿東壁を目前に切れ落ちる。
あの日見た御殿に「その先」を予感した。
そして今回、またギャップに立つ。
メンバ-はガストンさん、sak。


ギャップの向こうに岩塔


9:45登攀開始。

1P(Ⅲ)、ガストンさん
ギャップからアバタ状岩壁を一段上がる。
妙義特有の岩質。おかげでスタンスは多いが、「脆さ」というリスクもついてくる。
薮を進んで岩壁を左上後、薮を右上。
50m。ル-トが屈曲するのでロ-プが重い。


ギャップから岩壁を一段上がる


中間部の岩壁

2P(Ⅳ-)、sak
岩と薮の凹角。上部に栂の木が見える。
下部は凹角。比較的岩は落ち着いており、登りやすい。
ガストンさん考案のアバタ岩用スリングが大活躍。


凹角を見上げる

草付帯に入り、灌木を利用できる所はいいが、それが貧弱となる中間部はシビれる。
草付対策のアイスバイルもスカスカの乾いた土、イワヒバに手応えがない。
だましだまし地道な土壁登攀。時に巨大イワヒバをも使って行くが、とにかく乾いた土埃が口やら目やらに入り、大いに難儀させられる。
また、時に露出しているこの付近の岩は脆く、予期なしに剥がれる。


下部凹角

上部クラックは、岩も安定し快適な登攀。
ここにクラック。持ってきたカムはちょっと小さかったのでアバタ岩に支点を取る。
キャメ#2くらいがちょうどいいと思う。
そこを抜ければ栂の大木。その脇でビレイ。40m。
グレ-ドを越えて心理的にタフなピッチ。


ビレイ点でフォロ-を迎える

3P(Ⅲ)、ガストンさん
突き当り壁の基部を左にトラバ-ス。
正面のフェイスにはイワヒバがびっしり。
トラバ-スの足元は切れ落ちて高度感が最高。
回り込んだところを直上。ルンゼ状手前まで。40m


トラバ-ス中


トラバ-スの足元

4P(Ⅲ+)、sak
ルンゼ状右壁。乗越は2~3mだが、抜け口がスカスカの草付。
逡巡しているうちに岩が剥がれ落とされる。
ガストンさんに岩があたる。幸い重篤な事態とはならず、登攀を続ける。
少し右目にル-ト変更し突破、薮をひたすら直上。
栂の木のあるテラスまで。35m。


ルンゼ状右壁

5P(Ⅲ+)、ガストンさん
正面の二段フェイス。
下部は左目、上部は中央を直上。
やはりアバタ状岩壁だが、比較的安定していてロケ-ションも開放的となり快適。
登りきると樹林帯に入る。25m。


二段フェイス


御殿頂上にて

そこからは徒歩。
10分弱で御殿の最高点。
13:10、御殿東壁にトレ-スを刻んだ。


ギャップで一休み

下降は同ル-トを懸垂下降。
屈曲したところは最短ル-トを直下降。薮とアバタ岩でロ-プ回収に懸念があったので、スリングとビナを残置。
下降4ピッチでギャップに降り立つ。


国民宿舎から見える御殿

痕跡なき登山、登攀は楽しい。
研究と考察、仮説と実践。出来も不出来も自分次第。
時に苦しい登攀も、しばらくすると懐かしく郷愁に帰する。
きっとそんな時が来る。

まして今日、この日の出来事を語り合える人がいる。
それがスバラシイではないか。
それがウレシイではないか。

sak

裏妙義・丁須の頭~御殿

2012年12月21日 00時26分23秒 | 山行速報(薮・岩)
裏妙義・丁須の頭~御殿


木戸ルンゼ

林立する木戸の岩塔を仰ぎつつ、広葉樹の落葉を踏めば、「かさり」と乾いた音色。
この乾ききった音色こそ、秋の盛りを過ぎた山の象徴ともいうべきか。

裏妙義もやがては凍の季節。
なんとか今年の内にできることは済ませておかねば。

すっかり冬の様相を増した裏妙義。
メンバ-はガストンさん、ebiさん、最近入会のtunoさん。そしてsak。
tunoさんは当会期待の若手。何と20歳(大学二年生)
sakにもそんな頃があったなあ、とため息。


国民宿舎から見た御殿

老若織り交ぜた面々で国民宿舎から丁須の頭、御殿を目指す。


直下のコル


尾根に向かってトラバ-ス

国民宿舎からの道は落葉を踏みつつ、大岩を越え、岩のルンゼを登れば丁須の頭直下。
想定時間を大幅に短縮できたのは幸先がいい。

御殿へは鎖場を少し戻ってからトラバ-スして稜に乗る。
踏み跡を軽いヤブコギで行けばギャップ。
薮を頼りに左斜面を急下降し、コルからは左にトラバ-ス、そして適当に稜へと這い上がる。


ギャップへと藪を下降


トラバ-スして岩尾根に上がる

あとは特に印象はないが薮尾根を登ったり降りたりを繰り返すと御殿。
山頂は狭く、ピ-クらしきは2つ。
特に山頂を示すものは無いので、とりあえず双方とも踏んでおく。
表妙義や妙義湖方面の眺めがいい。遠く筑波山を望む。


山頂


山頂からの眺め

往路を忠実に戻って1時間弱。
丁須の頭直下をぐるりと回り込む。
鎖場が出てきたと思えば山頂はすぐそこ。
まるで作ったかのような「丁」の字の山頂はやはり踏んでおかねばなるまい。

鎖は垂れているものの、ロ-プを出す。
ここは転落死亡事故がとても多いらしい。
確かに鎖をゴボウで行くには3つの試練が待っている。

①下部はカブっているのでほぼ鎖に全体重を乗せるので、手元が滑ると止まらない
②頭頂部では自分が体重をかけていることで鎖が岩につくので、握れない。
③下降は鎖にぶら下がることになるので手元が滑ると止まらない

ということで、フリ-でトライするにはリスクが大きい。
みなさまご注意ください。
ということで、我々はロ-プを出す。


リ-ドするtunoくん

まずは、tunoくんがリ-ド、セカンドebiくん、サ-ドsak。
中間支点は鎖のワッカに取れる。
ガストンさんはというと、すでに何度も頭頂部に立っているので撮影班に。


万歳三唱

リクエストにこたえて、丁須の頭で万歳三唱。
って、実は結構怖いんだよね。

下りは懸垂下降。
10ミリロ-プの懸垂下降は安心感絶大。鎖でクライムダウンは御免です。


籠沢コ-スから御殿と風穴稜(風穴)

おそいランチをとりながら小休止。
一目散に国民宿舎へと下る。
冬の日和にほのぼのとした薮山。じつに実り多き山であった。


sak

奥秩父 笛吹川東沢-釜ノ沢東俣

2012年12月17日 20時11分07秒 | 山行速報(沢)
2012.09/22(土)~23(日) 天気:晴れ→雨・雨

奥秩父 笛吹川東沢-釜ノ沢東俣遡行をしてきました。
メンバー:A夫妻・Appleの3人パーティ。 装備:補助ロープφ7.0×30m

今回の登山行程は、前夜発車で常磐道=首都高=中央道=勝沼IC=R140=道の駅みとみPまで入る。
22日(土) 道の駅みとみ=8:30西沢渓谷入口P~9:55-10:10ホラ貝ゴルジュ~10:50入渓~12:30-40釜ノ沢出合~13:55-14:05両門ノ滝~14:20幕場(泊)
23日(日) 7:25幕場~10:00-10木賊沢出合~11:05甲武信小屋~13:05-10徳ちゃん新道分岐~15:10西沢渓谷入口Pの1泊2日です。


何年前になるだろうか甲武信小屋に泊まった時に東沢から釜ノ沢を遡行するビデオを見た千畳のナメがことほか美しかった。
いずれ遡行してみたいと思っていたのだ。ACC-Jのナーゲル祭の時に同じ気持ちだった東京のA夫妻と春になったら行こうと約束していた。
天候不順や東日本大震災の影響でのびのびになっていたがようやく実現することができた。
前夜に道の駅みとみに集合し朝出発なのだが、どうも天気が思わしくない。夜半から天気が崩れ明日は雨の予報だ。
しばし話し合い、今日中にヤゲンの滝を越え広河原の幕場に着けば増水してもたかが知れてると判断し出発する。
西沢渓谷に行く橋を越えたところから東沢に降り徒渉。その後は沢と山道を交互に進むかんじでホラ貝のゴルジュに出合う。
今日は水量がすくないな~っ。チャンスかもなどと思いながらせっかくだから泳いで偵察に行くことにする。
フラットソールがあれば行ける感じだが今回の目的と違うので次回の楽しみとする。
ホラ貝のゴルジュを巻くべく山道に入るがどうも道を間違ったらしく、ロープを出しトラバースして薮漕ぎをして山道に出る。
すこし手前を上に向かうのが正解だったかな?山の神の祠も見なかったので見当がつかない。
沢に入るとしばらくは河原歩きになり、東のナメ滝など多くの滝が流れ込む風景が美しい。
途中西のナメ滝でウォータースライダーをして楽しんだ。水がやや冷たかったが夏だったらさぞかし気持ちいいだろう。
釜ノ沢の分岐で行動食を食べ小休止し魚留滝に出合う。一見どっから登るのというナメ滝だがよく見ると左側に手掛かりはある。
A旦那リードで登った後は、いよいよ千畳の滝とのご対面である。ほんとうに滑らかで奇跡のようなナメ滝である。
水が薄く這うように流れる一枚スラブのような滝をフリクションを効かせながら歩く。
両門ノ滝もシンメトリィに流れ込む美しいナメ滝である。ここから東俣に入り右側を巻く。
ヤゲンの滝も立派な滝で右側を巻くがマヨイ沢に入り込まないように注意がいる。
ここを越えると広河原になり右側にキャンプ場ではないかと思わせるほどの絶好の天場がある。
もすこし上かなと思ったが、ここで泊まることにし雨に備えてタープを連装で低く張り薪集めをする。
竿を出してみるが魚のいる気配が無くイワナはいないと思う。
焚き火を起こしたら、さっそくビールで乾杯し大宴会が始まる。会津の銘酒“花泉”がまた美味い。
辛子明太子・ホルモン焼き肉・鮭の塩焼き・豚汁・ほかほか白ご飯での夕飯に至福の時間を過ごす。
ちょうど食事が終わる頃雨が降り出しお開きになる。片付けをして就寝となる。




東沢の河原歩き。山道と交互に進むががここまでは平凡な感じ。




ホラ貝のゴルジュ探索に泳いでいく。中の写真は暗くてピンぼけになり残念。




巻き道で道がまちがったらしく、ロープを出してトラバースして薮漕ぎ。




浸食された断崖の中の快適な河原歩きである。明るくて開放的だ。




東のナメ滝です。フラットソールであればフリーで登れるらしい。




西のナメ滝でウォータースライダーを楽しむが、水はやや冷たい。




魚留滝です。一見登れそうもないので、しばし考えこんでしまった。




千畳のナメ滝です。緩やかに水が流れる奇跡のような美しいナメ床です。




両門ノ滝です。ここも均等に滝が流れ込むナメ滝が美しい。



雨は一晩中降っていた。風も出ているようだが林の中なので大したことはない。
朝になり雨やまないかな~っとの願いもむなしく強くなるばかり。しかたないので朝食を食べ撤収し出発する。
最初は荒れた河原を上がったり降りたり、右に行ったり左に行ったりとジグザグに登る感じで雨と相まって体力を消耗する。
途中途中のナメ滝は雨でスラブが濡れており、枝をつかんだりしながら慎重に登る。
枝沢を間違えないように注意して登り、30mナメ滝は右側を巻くが枝をつかみ急な尾根状斜面を登る。
木賊沢に入り込まないように沢を渡り、滝沿い右側を小さく巻いて登る。
滝上に出ると後は急なナメ床をトボトボ歩くとポンプ小屋に到着する。
管理用の道を登るとまもなく甲武信小屋に到着する。ここで沢靴を脱いでスニーカーに履き替える。
あとは木賊山を越え戸渡尾根・徳ちゃん新道を雨の中もくもくと下る。
途中東沢を見るが増水して濁流となっており、予想どおりの状況であったと確信する。




広河原の幕場です。キャンプ場のように快適な天場です。




広河原はだいぶ荒れていますが、上流になるとナメの小滝が連続します。




ミズシ沢との分岐かなと思います。この辺もすこし荒れている感じです。


by Apple

裏妙義・御岳東稜

2012年12月12日 16時56分14秒 | 山行速報(薮・岩)
12月9日、裏妙義御岳東稜に行ってきた。メンバーは、Y、G、ガストンの3名。私は登ったことがなかったけど、それ以上にこのルートを登りたい目的は他にあったのだが、それは機会があったら書かせていただこう。
いつもの如く登りだすが、初めから急斜面で体が慣れるまで少々キツイ感じがする。石碑がたくさんあり、いにしえの信仰の道であることが分かる。名前も御岳(おんたけ)なので想像はつく。重い石碑をどのようにして担ぎ上げたか知りたいものだ。
話は違うけど、私は妙義山には10代の頃から登っている。その頃(きゅうろくさん)と呼ぶ山があった。それは標高が963mだったことからそう呼んだ。その山がこの御岳ではなかったかと思うが、記憶が曖昧である。

御嶽山大神とある。あの木曽の御嶽山と関係あるのかな?

御殿の東面を望む

ロープをたたむY氏とG氏
御岳頂上でのY氏とG氏

ロープは3か所使った。キレットは高さ2m位なのだが、飛び降りるのも怖いので懸垂した。バリェーションルートとしては易し目だが、今までとは違った角度の展望が楽しめた。御岳から丁須の頭に着く。ロープを使って3人でテッペンに登る。風が強いので怖くて立てなかった。もっとも臆病な私は、ここに登ったのは3回目だが、まだ立ったことは一度もない。

丁須の頭が近くなってきた

丁須の頭でのY氏とG氏(風が強くて立てない)

丁須の頭から降りる

我々のすぐ後にロープを持った3人組が来たので、テッペンに長居はせず、すぐに懸垂で下りたが、彼らは登ることを諦めたようだった。その後、彼らの鎖場の下りる格好を見て「彼らは長生きしたければ登らなくて正解」と私は正直感じた。
国民宿舎裏妙義経由で車に戻った。

下山途中から観た風穴尾根の風穴

下山途中から観た御殿風穴稜の風穴

そうそう、このルートを一番登りたかった理由であるが、目的は5%位しか果たせなかった。でも楽しい仲間と楽しい山行ができたので満足であった。

東稜取付点の車(7:25)-屏風岩付近(9:45)-御岳(11:45)-丁須の頭(13:00)-国民宿舎(15:05)-車(15:45)

                                              ガストンガニマタ

裏妙義・御殿風穴稜

2012年12月03日 16時24分43秒 | 山行速報(薮・岩)

私が登山--とりわけバリエ-ション--に至り思うことは「冒険」の一言。


【冒険】
(ぼうけん)
日常とかけ離れた状況の中で、なんらかの目的のために危険に満ちた体験の中に身を置くこと。


・・・何らかの目的?
それはおそらくこういうことではないだろうか・・・。


以前眺めたあの尾根


裏妙義・御殿風穴稜

1年前のあの日。
「あっ、あそこに風穴が・・・。」
裏妙義・木戸壁右カンテ登攀に行ったときの事だ。

遠く望んだ尾根にポッカリと風穴が空いていた。
ガストンさんとしばし佇みあの尾根を遠く望んだ。

妙義山中には、こんな風穴がいくつか存在する。
星穴岳のそれは特に知る所が多い。
しかし、この尾根--先人の記録では御殿尾根や風穴稜といわれている--の風穴は見える角度が狭いためかその存在と共に「知る人ぞ知る」ものとなっているようだ。
風穴はもとより、そこに惹かれた。

だからだろう。
ガストンさんから「あそこの風穴が気になるんだよね」と聞いたとき、深く同意した。


泥ルンゼ上から

妙義湖畔の路肩スペ-スに駐車。
釜ノ沢右岸の林道跡を行く。
すぐに林道の看板。しばらくで二股。
右股に入りすぐ右岸の泥ルンゼを上がる。

稜線上はヤブもほどほどで歩きやすい。
時に出てくる岩場も巻いたり正面を行ったり。特にロ-プを使うような場面はない。

緩やかな尾根に出ると、ミズナラの大木が現れる。
とても印象的な巨木だ。


ミズナラの大木

ここで一休み。


もう少しで風穴が

その先、勾配は急になり時に細いリッジや薮岩のリッジ側壁を行く。
ロ-プこそ出さないが、鋭角に切れた尾根で、滑落すれば致命的な高さ。
時に脆い妙義特有のアバタ面の岩に肝を冷やす場面も。
こういう時、ガストンさんのル-トファインディングの選択スピ-ドは早い。
迷いがないのだろうか。さすがとしか言いようがない。


風穴

正面に岩峰を見上げたところを右にトラバ-ス。一投足で、件の風穴。
なかなか、立派なものだ。


リッジを行く

風穴を潜ってUタ-ン。尾根の反対側を登って行けばさらにリッジは鋭さを増しながら高度を上げる。
リッジ上はとても展望がよく、また高度感は抜群。
尾根の先にはどっしりと御殿が重座する。


ギャップのコル

ここからロ-プを出して、薮とリッジを行く。
途中ミニミニ風穴などを見物しながら岩峰を詰める。
そこから大きなギャップ目がけて下るが、ここは懸垂下降を要する。

ギャップから籠沢へと下るが、ガレと落ち葉でズルズルと足場は良くない。
とはいえ、懸垂下降することなく、籠沢に出合う。
登山道を経由して国民宿舎へはホンのわずか。


国民宿舎



-その先に何が出てくるのかわからない-

「好奇心」とは、珍しいことや未知のことなどを面白いと思う気持ち

「そこにそれ(山)があるから」というのはあまりにも有名な台詞だ。
山を語るほど大層な者でもないが、「(山は)オモシロいから」というのが私の率直な目的。

かつて知ることのなかった場所や眺め。そして、その先。
「その先」はいろんなところにある。
いずれまた、その先を探しに行く。そんな予感を改めて思い知る。


sak

立山初滑り

2012年12月01日 21時20分42秒 | 山行速報(山スキ-)
立山初滑り11月22日~25日
メンバー Nak他クラブ外総勢22名
昨年はじめて行った立山初滑りは雪不足であったが最終日に昨シーズン最高のパウダーを楽しめた。これに味をしめて、今シーズンも室堂入りした。

22日
未明の関東地方は雨だったが北上するにしたがって天候が良くなり、長野県の小川村付近からは真っ白の鹿島槍ヶ岳や五竜岳~白馬岳が望めた。これで眠気もいっぺんに吹き飛び、白銀の世界へ期待が高まる。

小川村から望む後立山連峰

 しかし、、、黒部ダムから望む立山連峰は雲の中であった。室堂も視界は悪くまずはみくりが池温泉の宿に入る。ゆっくり昼食を食べて午後1時半ころ駄目もとでクロカン散歩のつもりで室堂平へ向かう。浄土山の西側をゆっくり登っているとガスが徐々に切れてきた。うーん、これはもしや期待できるかも~、、、やがて立山や大日岳がほとんど全部見えそうなくらいにぐんぐんと視界が開けて来た。

なんと一ノ越方面が見えてきた.、、、、

浄土山西側の通称「展望台」付近まで登って、午後3時前になったので、下ることにする。新雪わずかのよく締まった雪面は、ほんの10分ほどの滑りで室堂平到着。ものたりない気もするが今季初滑りとしてはまずまず。おとなしく宿にもどろう。本日の滑降高度差:595m。

23日
朝から薄い霧であるが風は弱いので行動可能である。

今回の宿=みくりが池温泉

ゆっくりと出発準備をする。高いところに行くのはあきらめて雷鳥沢周辺の雪がたまっていそうな短い斜面を上り下りしようということになった。まずはみどりが池東側の東向き斜面、出だしが急でガスのため下の方がどうなっているのかまったく見えない。若い人たちは果敢に攻めるが小心者の私は慎重に下った。3本ほど滑ってから雷鳥沢テント場に移動し雷鳥沢を登る。斜面は下から見ると以外に見通しがきき登高に支障がない。が、となりの谷を覗くと底までは見えず雪面がどういう状態なのかわからない。これではちょっと急な谷をすべってやろうという気にならない。4、50分ほど登ってみて上の方はガスがさらに濃くなりそうなので標高2500mを越えたところから下ることにする。
 さあ、何とか視界の効いている間に滑って行こう!立山川側との間の稜線に近い浅い沢を滑る。ボーダーにとっては天然のハーフパイプ地形もあるのだが、この視界ではどうしようもない。凹凸や小さい庇が全く見えず、突然スキーが雪面に刺さってつんのめる。それでもだんだん滑りに慣れて来てそれなりに楽しめた。雷鳥沢のテント場に到着すると再び雪が降り出し視界はまた悪くなって来た。まあ、我々は良いときに下ったものだ、とお互いに慰め合った。これから明日までに雪が積もるといいんやけど。本日の滑降高度差964m

24日
昨夜から結局、雪はまったく積もらず。天候は期待していなかったのだが、なんとピーカンである。今日は、室堂乗越に上がり、少しでもパウダーのありそうな立山川側の北面を滑ろうという計画である。雷鳥沢の下部を大きくトラバースして室堂乗越の東側に上がる。

雷鳥沢下部のトラバース
 途中、雪面が固くてトラバースが少し怖そうなところもあったのでスキーアイゼンを装着した。
 2390mピークの南面を地獄谷出合へ向けてひと滑り。南面は陽が当たって柔らかくなっている。次は室堂乗越付近からまた南面をひと滑り、その次は2440mのピークに登り、大迫力の剣岳や奥大日岳をゆっくり眺めて食事をしてから南東方向に滑る。

剣岳

室堂乗越から眺める真砂岳~立山

奥大日岳、ひとつ手前の2611mピーク付近から滑りこむらしいが、こんなところが滑れるだろうか?


立山川のカガミ谷、たしかに北向き斜面はよさそうだが下部にはデブリも見られ今回は遠慮しておく


大走り尾根も滑ると良さそう。。


立山の定番 山崎カール(右上部)から称名川まで3つくらい段差がある。

はたして若い人たちは私が3回滑った間にさっさと登り返して5回ぐらい滑っていた。さっき立山川の谷底に黒い雲がいっぱい広がっていた。これがいずれは上がって来るのではと思っていたら案の定、視界が悪くなって来た。まずいなあ、と思い、滑降の準備を整えて地獄谷まで下るチャンスをうかがってしばらく待機。ガスが少し薄くなって来たので、みんなでわーっといっせいに下る。


称名川・地獄谷出合から室堂乗越を振り返る。我々の遊んだ痕跡が斜面あちこちに。

下に着くとすっかり天気がよくなってきたので、欲が出てきてさらに地獄谷左岸のピークに登り北斜面を滑る。このあと、ビンディングがすぐにはずれるのでおかしいなあと思い、よく見るとTLTフロントのバネ下に雪がこおりついていた。簡単に取り除くことができずドライバーを取り出して突つきだすことが必要だった。帰りは疲労困憊でみくりが池までの登りが堪えた。本日の滑降高度差1358m

25日
今日も新雪はつもらず、、だが、ピーカンである。パウダーはあきらめざるを得ないが、これに不平をいうのは贅沢というもの、これだけの景観を満喫しながら、歩いたり滑ったりできるだけでもすばらしい。


一ノ越左から朝日が昇る


背後には白亜の奥大日岳が、、

みくりが池温泉から室堂平を経て、一の越手前からは浄土山東側のカール地形を登る。谷奥最後の詰めは雪が堅くてつぼ足に変えた。龍王岳の北側コルまで行き、岩峰に挟まれたアルペンチックな圏谷を御山谷へ向けて滑降。


龍王岳北側の谷、ここをすべった。

御山谷を一の越へ登り返したあと、山崎カールへさらに向かうという元気な人たちと別れて、みくりが池温泉に帰ることにする。
一ノ越から玉殿岩屋の南端まで一気になるべく人の滑っていないところを行く。’一気に’と思ったが足が耐えられず途中で一回休憩した。

立山の西側斜面はシュプールだらけ。

楽しかった連休もこれで終わりかー、名残惜しいぐらいのところでさっさと帰ることにする。本日の滑降高度差829m
4日間の水平移動距離は27km、滑降高度差は3750mでした。つきあってくれたゆきうさぎの皆さん、ありがとう。
また、来年も来るからね。