2012.07/13(金)-17(火) 天気:雨・曇り・晴れ・晴れ・晴れ
羅臼岳・斜里岳・雌阿寒岳登山(北海道遠征)をしてきました。
メンバー:N氏・Appleの2人パーティ。 装備:補助ロープφ6.0×12m(使用せず)
13日(金) 電車で羽田空港まで行き、飛行機で中標津空港まで行く。レンタカーを借りて羅臼=熊の湯=岩尾別温泉Pまで行き車中(泊)。
14日(土) 5:00発~6:39弥三吉水~8:52-58羅臼平~10:17-25羅臼岳~11:20-42岩清水~11:59羅臼平~13:38弥三吉水~14:45岩尾別温泉P、車で知床五湖=カムイワッカの滝=ウトロ=斜里町=清岳小屋まで行き車中(泊)。
15日(日) 5:38発~6:37下二股~8:16-21上二股~9:35-10:33斜里岳~11:17上二股~12:11熊見峠~12:55下二股~13:56清岳小屋P、車で移動し道の駅“パパスランドさっつる”で入浴=摩周湖=弟子屈=阿寒湖畔まで行き車中(泊)。
16日(月) 車で雌阿寒岳温泉Pまで移動し、6:06発~7:07四合目~8:51-9:03雌阿寒岳~9:57-11:18七合目~12:26-54オンネトー国設野営場~13:47雌阿寒岳温泉P、野中温泉で入浴し、車でまりも街道を南下する道の駅“阿寒丹頂の里”まで行き車中(泊)。
17日(火) 車で釧路湿原を一周しながら展望台廻りし、釧路で海の幸を堪能して釧路空港より帰路に着くの4泊5日の行程です。
いろんな諸事情の為に行けずにいた北海道の山に行くことになる。
やはり土地勘の無いところを登るのは不安も多い。でも、行けば楽しく過ごしてしまうのは私の特技でもある。
茨城空港から行きたかったが乗継ぎで時間をロスしてしまう為、羽田空港から搭乗し中標津空港に降り立つ。
レンタカーを借り、ここで第一の任務が飛行機に持ち込むことの出来ないガスボンベを購入することだ。
目ぼしをつけていたホームセンターがなかなか見つからず苦労する。そして、スーパーで水や食料の買出しをすませる。
準備完了したら羅臼に向けて一路国後海峡の海岸を北上する。天気はあいにくの小雨模様で国後島は見ることは出来なかった。
羅臼でウニイクラ丼を食し、熊の湯の露天風呂で汗を流し、夜に羅臼岳登山口の岩尾別温泉に到着する。
途中ヒグマを見るが怖い感じはしなかった。
暗いうちから起き出し日の出とともに出発する。湿気の多い樹林帯を登っていくがヒグマ出没多発区域の看板に出くし、さすが知床の山という感じがする。
出会い頭にヒグマに遭遇しないようにうるさい感じで登って行くと、第一の水場“弥三吉水”に到着する。
ここは地中から水が出ているのでエキノコックスは心配ないようである。地元の人もそのまま飲んでいる。
勾配が緩くなり開けた感じのところが極楽平である。木々に覆われているので視界はあまり良くない。
仙人坂のを登りはじめると朝靄が晴れ知床連山やオホーツクの海が見えるようになる。
しばらくすると第二の水場“銀冷水”に到着するが、ここは沢水のようであり飲む時は要煮沸である。
いよいよ雪渓にでるが、雪は凍ってなくアイゼン無しで登れそうなので、そのまま登ることにする。
上から冷気が落ちて来て涼しい快適な登りとなる。雪解けした場所には高山植物の花畑が広がり美しい。
羅臼平から上はガスの中で視界は悪そうだが、雨の心配は無さそうである。
這松の中をかき分けるように登り、羅臼温泉への分岐をすぎると岩清水がある。苔むした岩から水が滴り落ちて風情があり、冷たくて美味い。
途中雪渓のトラバースがあるが注意して渡れば危なくない。岩稜帯の急登になりしばらく登れば羅臼岳山頂である。
山頂は狭く周りは断崖になっている。小雨模様で視界はゼロなので記念写真をとったら早々に下山する。
岩稜帯の途中のテラスでランチをしようとザックを下ろしたら、上からおじさんが落ちてくる。
運良く目の前の岩で止まった。目測をあやまって足を踏み外して転落したようである。
すぐに容態を確認すると幸いにも骨折はなさそうであるが、左手指を脱臼している。
歩けるか確認すると大丈夫だというので、安全地帯まで付き添って下り応急手当をする。
先に行っていた息子さんに引き渡す。これで山で人を助けたのは三度目になる。
いやはやドラマの様な出来事があったが、ランチのラーメンを食べしばらく休憩する。
下山後の道中も長いので、あんまりのんびりできないので一気に下山することにする。
雪渓の下りは安全のためにアイゼンを装着し快適に下る。
下山後は岩尾別温泉の露天風呂で汗を流す。知床五湖に向かうが有料なので、そのままカムイワッカの滝に向かう。
知床半島に沿った道はかなりのダートで距離もあり四駆でないと厳しい。
そしてウトロに向かいホッケ焼定食を食べオシンコシンの滝を見て斜里岳に向かう。
斜里町の道はまっすぐでおまけに直角に曲がるのでスピードの出し過ぎ注意である。
岩尾別温泉から少し登ると木下小屋がある。ここで登山計画書を提出して入山する。
樹林帯の中をしばらく登るとヒグマ出没多発区域の看板が、さすが知床の山と注意をしながら進む。
二番目の水場“銀冷水”を過ぎて雪渓に出る。羅臼平直下まで続きけっこう勾配もあるので注意です。
羅臼平に到着するが、あいにくガスの中で視界は悪い。
天場近くにはフードロッカーがある。ヒグマはエサを求めてテントをあさるからである。
岩清水の水場です。苔むした岩の隙間から滴り落ちる水は冷たくて美味い。
山頂直下の岩場。雪渓をトラバースし岩稜を登るともうすぐ山頂です。
羅臼岳▲1,661mです。残念ですが山頂だけガスで視界ゼロである。
下山途中からは知床五湖が見える。その先はオホーツク海です。
カムイワッカの滝です。ここまで来るには結構なダート道を走ります。
上部の源泉から温泉が流れてきてますが、ここでは水がぬるいです。
オシンコシンの滝に寄ってみました。すぐ海に流れ込む滝でなかなかの名曝です。
駐車場の車の前で朝食を食べていると、ぞくぞくと車やバスが上がってくる。
車が少ないなと思っていたら、ここは深夜はトイレが使えなくなってしまうので下で泊まってくるらしい。
準備もできたので出発する。清岳小屋に登山計画書を出して小屋脇より入山し林を抜けると林道歩きになる。。
林道終点に看板と広場がありここから沢沿いの登山道になるが普通の登山靴で歩ける。
何本か滝の水流脇を登ったりへっつたりするが、危ないところにはロープがあり問題なく登れる。
上二股で休憩をとり細くなった沢の中を登っていくと水流が無くなったところで登山道にでる。
沢から上がったとたん太陽の直射をあび汗だくで登ることになる。おまけに急登でガレ場が稜線まで続く。
稜線にあがると風が通るようになり涼しくなる。ここでも休憩をし眺めを楽しむ。
地元の中学生がへばった仲間を励ましながら登っている。ほほえましい光景だ。
あとは最後の一登りで山頂だが、途中でシマリスが私の周りで落葉を集めているのでしばし観察する。
ぜんぜん逃げるどころか足下に寄ってくるではないか。やはり動物には良い人はわかるようである。
シマリスを見送って山頂に着くと快晴360度の展望です。ここでランチのラーメンを食べ至福の時間を過ごす。
山頂から見える三井コースがヤセ尾根の岩稜帯ですばらし登山道だ。歩いてみたくなる。
見飽きない風景であるが、きりがないので下山することにする。
登って来た道を戻り上二股から新道コースで下山する。こちらは雪解け後の高山植物がすばらしい。
途中から斜里岳の全体を見ることが出来る。熊味峠を過ぎると急降下の道で滑りやすいので注意だ。
下二股で沢沿いのコースに合流し往路戻るが、偶然にも昨日救助したおじさんと遭遇する。
処置が良かったのであまり腫れなかったと感謝された。
下山後は、道の駅“パパスランドさっつる”で入浴し摩周湖に向かう。
下界は晴れているのに摩周湖への道を登って行くとガスの中に突入する。第三展望台から順に見て行ったが湖は見えなかった。
しかたがないので摩周湖第一展望台のドライブインで地元のB級グルメを堪能し阿寒湖に向かう。
林道終点にには斜里岳道立自然公園の看板があり、この先の広場をすぎると沢歩きになる。
羽衣の滝です。このような滝が何本もあり涼しく快適な登りです。
上二股を過ぎると沢の流れも細くなり沢の中を進むと斜里岳の稜線が見える。
稜線の鞍部から別海岳と羅臼岳が雲海の浮かぶ島のように見える。
斜里岳山頂はもうすぐです。地元の中学生の団体が励まし合って登るほほえましい光景がありました。
振返ると凛々しい稜線がつながっている。登山道がありそうだが廃道になったらしい。
シマリスが沢山の落葉をほおばりながら私の足下へ。動物は良い人はわかるらしい。
斜里岳▲1,545m山頂です。快晴で360度の展望でしばらく絶景を眺めていました。
山頂から見る三井コースです。ヤセ尾根の岩稜ですばらしい登山道です。
下山中の新道コースから斜里岳を見る。ここからだと岩稜の稜線であるのが判ります。
熊見峠に向かう稜線です。午後になると雲と風がでてきます。
摩周湖に寄ってきました。下界は晴れているのに霧で何も見えません、霧の摩周湖は本当でした。
昨夜は阿寒湖畔で車中泊したが、アイヌコタンの祭典があってにぎやかだった。
夕食は阿寒湖のワカサギの天ぷらを食したが抜群に美味かった。やはり水が綺麗だとこうもかわるもの?
朝になり雌阿寒岳温泉の登山口に移動して朝食をとる。するとまたまた救助したおじさんに遭遇する。
登山口で登山計画書を出して、まばらな樹林帯の中をサクサクと登る。
今回は道東三山の中で一番楽な山なのでお気楽ハイキングです。樹林帯を抜けると這松帯になり景色が良くなる。
このころ同じペースで登る外人夫婦と抜いたり抜けれたりとなる。たぶんオーストラリア人だ。
六合目を過ぎると樹木はなくなり火山特有のガレ場を登るが、下界は朝靄で隠れて眺望はいまいちである。
外輪山につくと硫黄の匂いがするようになる。ここを登る唯一の危惧が火山ガス発生による入山禁止であった。
あまり長くいるのはリスクが高くなるのでサクサクと登り山頂に到着する。
しばし景色を堪能したら外輪山を周回して下山する。安全地帯の七合目でランチをとり昼寝をする至福の時である。
さっぱりしたところでオンネトーに向かって下山する。湖畔のキャンプ場休憩所でミルクティーを飲み雌阿寒岳温泉に戻る。
雌阿寒岳温泉の駐車場です。広くてトイレもあり快適なスペースです。
二合目の唐松林の中を登る。今回はお散歩のようなハイキングなのでお気楽です。
樹林帯を抜けると雌阿寒岳の裾野がよく見える。ガスがどんどん押し寄せてくる。
裾野をぐるっと回り込んで行くとフップシ岳が見える。
六合目を過ぎると樹木はなくなり火山特有のガレ場になる。
外輪山に着くと噴火口内には、もくもくと噴煙が吹き出している。
雌阿寒岳▲1,499m山頂です。雲は多めですが360度の展望が楽しめました。
山頂より阿寒湖と雄阿寒岳を望む。距離はありますがこちらの湖畔からの登山道もいい感じです。
外輪山を周回すると眼前に阿寒富士が見えます。立派な山容です。
オンネトーコースを下山すると湖が見えます。神秘的な湖です。
オンネトー側の登山口ですエゾマツ林の中を歩きます。
キャンプ場を抜けオンネトー湖畔を通り、谷沿い道を通り台地を越えて戻る。
昨夜は道の駅“阿寒丹頂の里”で車中泊し、温泉に入って無事道東三山の登頂を祝して乾杯した。
丹頂鶴を見ることはできなかったが気分は上々である。
予備日の今日は釧路湿原を周遊することにする。まずは北の端コロッタ展望台に向かう。
道は空いており飛ばし放題であるが取り締まりがよくあるので注意だ。
展望台にのぼると釧路湿原が見渡せる。う~ん広い~が第一印象だ、あとは無い。
鉄道から見る湿原で有名な細岡展望台に向かう。う~ん広いが同じ様な風景だ。
じゃ~腹も減ったので釧路市街に和商市場で向かい有名な勝手丼と花咲ガニを食する。美味かった~っ。
すこし時間があったので“くしろ水産センター”を見学して釧路空港に向かい帰路につく。
コッタロ展望台入口です。トイレになっており写真など展示してある。
コッタロ展望台より釧路湿原の南東方面を見る。ほんとに広い。
コッタロ展望台より釧路湿原の東方面を見る。あの川にはイトウがいそうである。
細岡展望台より釧路湿原の中央方面を見る。見渡す限り湿原です。
和商市場で花咲ガニを食べる。鮮度が良いここで食べると絶品です。
釧路空港より羽田空港に向かって飛び立ちました。釧路の街が雲海に埋まり幻想的な風景です。
by Apple