1、日時 :2014年4月27日
2、 メンバー :kim他3名
3、 行動時間 :登山口(5:30)~七高山(9:00~9:40)~鳥海山新山(10:10~11:00)千蛇谷(14:00)~中島台レクレーションの森(15:15)
活火山である鳥海山は庄内平野の北に聳え、山形では出羽富士、秋田では秋田富士と称され、昔から東北第一の名峰と昔から崇められてきました。鳥海山には文珠岳、行者岳、伏拝岳という山伏修験道にちなんだ山名や祠が至る所にあり、垂直に切れ落ちた馬蹄形カルデラ、その上部に奇妙な巨岩が数多く点在している外輪山と新山の間には、西から西北に流れる千蛇谷がある。
千蛇谷は鳥海山が噴火した時に、真っ赤な溶岩流が日本海に向かって流れ込む光景が、千匹の蛇に見えたからとの由来。
残雪期にこの千蛇谷は長大なスキーコースを提供してくれ、バックカントリースキーヤー憬れのルートです。しかし、その長大のルートの為、登路で体力の大半を使い果たし、滑降(下降)時には脚がヘロヘロになってしまうと聞いた事があるので、今回は祓川から登高して七高山から新山に登り千蛇谷を滑り下る計画。
車を2台使用し、1台を下山場所の中島台に駐車後、祓川まで移動し車中泊。祓川から仰ぐ鳥海山は夕日に輝き、明日の天候は好天が予測される。
翌朝5:30出発。祓川からの登路は未だ雪面に大きなクラックも発生してなく、時折、雪面のウインドクラスト部が剥がれて風に舞う中、登高を続け9:00に七高山の頂に着いた。
七高山の頂きで小休止後、スキーをザックに括りつけ、足元にはアイゼンを装着して新山に向かい、七高山の急斜面の下降を開始した。
距離は短いが急な雪面は後ろ向きになり下降し、ロープを出す事は無かったが、アイスバーンになり硬い雪面の下降時には、ロープを使用して安全確保する必要があるかも知れない。
新山に続く雪面は傾斜も緩いので快適に新山の頂に立ち、鞍部に戻って大休止後。いよいよお楽しみの大滑降開始。
最初は外輪山との狭い所を滑り降りるが、アルペン的な景色に感動し写真を撮りながらの安全滑降。新山を右に回り込むと千蛇谷の広大な斜面が目の前に広がる。各自がテレマークターン、アルペンターンで思い思いのシュプールを描き、残雪の千蛇谷を満喫した。振り返って上部を見ると、右手の外輪山断崖絶壁がアルペン的な風貌を見せ、新山との間には真っ白なカール状の千蛇谷が広がり、北アルプスの大雪渓を滑っているような錯覚さえ覚えてしまう。
七五三掛を望むところで小休止をし、七五三掛方向を見ると、数人のスキーヤー、登山者が七五三掛を横断しているのが確認できる。千蛇谷の大雪原は遥か下方まで続き、まだまだ快適な滑降が堪能できそうだ。
車をデポした中島台に近くづくと樹林帯の滑降になるが、雪質が懸念していたストップ雪にならず、先行者のトレースを辿りながら樹林帯を滑降して獅子ヶ鼻湿原を通り、赤川に掛かる橋のところでスキーを外し、ザックにスキーを括りつけて約15分歩き、中島台の駐車場に到着した。