acc-j茨城 山岳会日記

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残雪の頸城・火打山 灼熱の??雪上キャンプ

2019年05月07日 07時02分19秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2019.5.4-5 天気:快晴

メンバー:szt(CL),fuk(SL),kko,may

装備:冬装具一式,テン泊装備

5/3 21:00頃つくば発→高速道路使用→1:00頃笹ヶ峰キャンプ場P着(泊)

5/4 6:23笹ヶ峰キャンプ場P→7:37黒沢→9:48富士見平→10:10高谷池ヒュッテ着(ベースキャンプ設営)→11:17ベースキャンプ(BC)発→12:48火打山山頂→13:19下山開始→14:20 BC着(雪上講習)

5/5 7:26 高谷池ヒュッテ→9:04黒沢→10:13基点P→(ロープワーク練習)→12:00頃山行終了

 

 今年の大型連休は久しぶりに雪山を楽しむことができた.今回向かった先は豊富な雪を期待して新潟の火打山.その昔,雪のない時期に行った火打山では日本海を眺められたことに感激したんだっけ.

5/4(土) 天気:快晴

 基点は以前と同じく除雪の完了した笹ヶ峰キャンプ場の駐車場から.前回来たのは15年近く前のことでどんなところを歩いたのか,正直よく覚えていない.高速のICから駐車場まで狭いくねくね道を延々と運転したことは覚えているんだけど...

今年の雪はやっぱり少ないのでしょうか?

黒沢までは緩傾斜の広葉樹林帯を進む.トレースはあるようなないような.山スキーの人が多いためなのか,トレースは明瞭とは言えないがスキーも踏まれていそうなところをなんとなく進む.当日は登山者が意外と多いように感じたせいか,入山しているスキーヤーは少ないように感じた.

黒沢を過ぎたところでアイゼンを装着.

登山口から小一時間ほどで黒沢に到着しアイゼンを着ける.ここからはトレースがはっきりし始め,トレースを辿っていくと黒沢右岸の尾根を黒沢の反対側から回り込んでいく.しかしながら尾根に出るまでがなかなかの急登.しかも斜面は西向きのため朝陽が当たらず雪面はクラスト.バランスを崩したらかなりの距離を滑ってしまう.慎重を期して,kkoさんとmayさんには途中の安定したところでヘルメットとピッケルを装備してもらう.

ご覧の通りなかなかの急登ですが,kkoの足取りに危なげはなし.

上から撮ってみましたが,残念なことに急斜面ぶりが伝えられず

急な斜面を登りきって尾根まで出ると,いくらか傾斜が落ち着いてくる.ここで一息入れ,周りの山々の景色をそれぞれ思い思いに堪能する.

高妻山方面.白いです.

いくらか傾斜の緩んだ樹林帯を進んでいくと,富士見平と思われる辺りまでやってくる.ここまでくると樹々はぐっと減り,展望がぐっと広がる.この日は雲一つない快晴.いい天気で展望は最高だけど,陽射しの強さと照り返しも最高レベル.休むたびにせっせと日焼け止めを塗りたくる.

ようやくお目見えした火打山.山頂付近はもう溶け始めています.

左に高妻山,右に北アルプス.そして空は真っ青.最高の展望です.

富士見平にkkoさんと到着する頃には,fukさんとmayさんの姿は視界にない.快調に飛ばしているみたい.いやはやお強いですね~..

富士見平から高谷池ヒュッテまでは,ちょっと気持ちの悪い斜面をトラバース.事前の天気とこの日の天気なら雪面は安定していそうですが,条件が悪いときにはこのルート取りの選択はためらうところ.そんな気持ちになったのは私だけなのでしょうか?

ちょっと気持ちの悪いトラバース.この日は雪崩れる可能性は極めて低そうなので良いのですが..

遠くに見えていたとんがり屋根の高谷池ヒュッテには10時過ぎに到着.ここまではまずまずのスピード.初めての雪山テン泊というkkoさん,mayさんですが,その体力は今後の山行で生きてきますよ~.スキーヤーもふくめ日帰りの人が多いのかと思っていたら,高谷池ヒュッテの周りには意外なほどテントの花が咲くことに.われわれはヤドカリのように前のパーティが作ったブロックを拝借し,若干の整地も加えてテントを設営する.

高谷池ヒュッテ.このあともまだまだテントは建ちました.

テントを設営してもまだ11時過ぎ.この時間であれば十分山頂アタックは可能.ということでまずは今回の山行のメインディッシュ,火打山の山頂を目指すことに.しかし,陽射しの強さ,緩んだ雪面,標高の高さ,前日までの睡眠不足が重なったのか,なかなかつらい山頂までの道のりでした.

夏道は雷鳥平から尾根伝いに行くようですが,この日のトレースはスキーヤーが尾根の南側の斜面を辿ったようで,我々もそのトレースに続いてゆきます.はぁはぁ言いながら雷鳥平から続く火打山の肩まで歩き小休止.

火打山まであとちょっと!

時間も12時を過ぎ,肩から山頂までの間も雪は緩んでおり登りでは体力を吸い取られます.一歩一歩足を動かして喘ぎながらノロノロと山頂を目指していって,,,

山頂直下の登り.私はまっすぐ登りました.そのほうが楽そうだったので,,

無事山頂に到着.風はほぼ無風.周りに雲はありません.午前中に比べると幾分空気の澄み具合が落ちる気がしますが,それでも後立山連峰の山々や念願だった日本海を眺めることができ,まずはミッション達成といったところでしょうか.山頂では,記念撮影をしたり,山座同定をしたりとみんなで楽しいひと時を過ごすのでした.

はいポーズ!

こちらも,はいポーズ!

焼山,その後ろには北アルプスも.

白馬の大雪渓を教えてもらいました.わかります?

一見のどかな噴煙です.

そして日本海.早朝だともっと澄んで見えるのかな?

去年の五頭連山の沢登り以来となる,山の上からの日本海を堪能したら,頃合いを見て下山を開始.今度は妙高山を見ながらのハイキングです.

猛々しい妙高山を見ながら下山開始.

あんなに登りは苦しかったのに,下りはどうしてこんなに苦しくないんでしょう.雪面もゆるゆるな上,トレースもありベースを張った高谷池ヒュッテまでは快調に下ります.途中のちょっとした斜面で滑落停止姿勢の練習をしますが,あまりに雪が緩んでいてすぐに服はベチョベチョに.ちょっと滑落停止の練習をするには条件が揃わな過ぎたため,ここはすぐに切り上げてキャンプ地に戻ります.新入会したての皆さん,滑落停止はとっても大切なので,来シーズンはもっときちんと練習しましょうね.

キャンプ地に戻った後は,ビーコンの使い方の練習です.かくいうわたくしも今シーズンに入って正確な使い方を習ったばかり.実際は講習とは名ばかりの私の復習なのでした..

その後はテントの中に入り,ちょっとしたロープの結び方のおさらいや,雪山での水の作り方を実演.作った水で夕食を準備し宴会を執り行って就寝となりました.それにしても5月って陽が長いし,暖かいですね~.日当たりのいいキャンプ場ということもあり,快適な夜を過ごすことができました.

 

5/5(日) 天気:またしても快晴

2日目は5時起床.のんびり朝食を作り,ゆったりと後片付けをしていよいよ本格的な下山開始です.澄んだ空気のなか,雪をまとった山々の景色が見納めになるのは名残惜しいのですが,下界に戻らねば次の山にも向かえません.

さぁ,帰りますよ~.隙のない後ろ姿.

途中,やや傾斜の強いところでは簡単なアイゼンワークやピッケルワークも練習です.自分の身は自分で守らねばなりませんからね.

適度にクラストしていていい練習になった気がしますよ~

下りのポイントであった,クラストした急斜面の歩行も全く危なげなく完了し黒沢に到達.ここでアイゼンを脱いで,10時過ぎには駐車場に到着となりました.

荷物を降ろした後は,テントや装備品を乾かしつつ,準備していたロープとハーネスを持って懸垂下降の練習です.お二人とも初めての懸垂下降ということで,初めはあまり難しくないところで体験してもらいました.懸垂下降はこれからの山行で使いますから,よ~く覚えておいてくださいよ~.

懸垂デビューのkkoさん.

こちらも懸垂デビューのmayさん.

振り返ってみれば,滑落停止に,ビーコンに,アイゼン&ピッケルワークに,懸垂下降に,ロープの結び方にと盛り込みすぎだったかな?何よりも一番だったのは,やっぱり雲一つないお天気と山の景色だったのでは?と思っているのは,わたしだけではありませんように...

 

szt



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