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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「触らないで!」 の源 と マッサージ・セラピー

2016-07-21 06:15:01 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 

 
今日を心豊かに生きたいなぁ
  ルターが、心の中に自分を確かにさせてくれる存在がおられることに気付いたのはね、信頼の、良心のルネッサンスだ、とエリクソンは言います。 Young Man Luthe......
 

 

   発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。生まれてすぐにネグレクトや虐待がある場合が、一番重たい発達トラウマ障害DTD愛着障害の子どものケースです。ぬくもりがなければ、脳までまともに発達しなくなります。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.140の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 レオンや赤ちゃんの頃にネグレクトされた他の子どもと同様、コナーは手が届くように、立ち上がることができませんでした。生まれた時、人間が触れられることは新しく、最初は、ストレスです。しかし、優しく触られることは、まだ悦びに結びついています触れられることが馴染になり、安心・安全と心地よさを連想させるものになる何十、何百の時間が、眼の前の優しいお母さんの手の中にあるんです1人の赤ちゃんがこの優しく触れてほしいという願いが満たされない時に、人に触られることと悦びの結びつきが生まれませんから、触られることはとても不快なことになります触られることが不快になっていることに打ち勝ち、果たせなかった刺激を提供するのを手助けするためには、コナーにはマッサージ・セラピーをします。私どもはまずは、肌と肌のふれあいが必要なコナーのニーズに集中的に合わせます。その次は、できれば、コナーのチグハグな身体のリズムに対処します。

 

 

 

 

 

 赤ちゃんの時に優しく触られることがあまりないと、「触らないで!」という子どもと大人になります。お母さんでも、教員でも、いつも「触らないでっ!」と言っている人、いますもんね。寂しい赤ちゃんだったんだろうと思います。

 マッサージ・セラピー、具体的にどんなものなんでしょうか? 

 お楽しみに。

 

 

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アイスブレーカーになりましょう

2016-07-21 03:53:48 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
今日を心豊かに生きたいなぁ
  ルターが、心の中に自分を確かにさせてくれる存在がおられることに気付いたのはね、信頼の、良心のルネッサンスだ、とエリクソンは言います。 Young Man Luthe......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども公衆衛生上でも、社会福祉の上でも、学校教育の上でも、最大の問題だ、と考えますが、ニッポンでは、まだ、発達トラウマ障害(DTD)の存在すら認識されていないのが、悲しき現状です。今のニッポンの閉塞感と、ウソとゴマカシだらけの個人と、その寄せ集めの腐った組織では、発達トラウマ障害(DTD)の子どもも、その家族も、浮かばれない方が普通です。そこに風穴を開けるのが、真のサイコセラピストであり、真の、アイス・フセレーカーです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.351の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私どもは根源的に、対人関係を生きる存在でしょ。私どもの脳も、共に働き、共に遊ぶことを育むために繋がります。トラウマがぶち壊しにするのは、人と関わるシステムですし、協力したり、人を育んだり、建設的な働きをなす家族として生きることに、水を差すことになります

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)は実に怖ろしい病気です。対人関係がズタズタになるからです。なぜならば、子どもは、生まれ育った対人関係が酷いもの、冷たいものであるが故に、発達トラウマ障害(DTD)のになるのですから。

 繰り返しですが、発達トラウマ障害(DTD)は、1)感情や行動をコントロールすることができない、2)学習や運動や様々な活動に参加できない、3)対人関係がコントロール出来ない、4)自尊感情、自己評価、自己信頼が低くなる、という4つの領域のすべてて、力が落ちてしまいます

 発達トラウマ障害(DTD)を癒すものは、ぬくもりを感じる時間です。

 温もりがアイスブレーカーになります。

 

 

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トラウマセラピーの最初

2016-07-21 03:19:29 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
発達支援には、心理臨床的洞察と倫理的態度が、なくっちゃね。
 人生で躓いたら、振出しに戻りましょうよ。それは赤ちゃんになれ、と言うんじゃないですね。根源的信頼感をより確かなものにしましょうよ、希望の中に、いままでよりも、たくさんな人と一......
 

 

 2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。 最終章の第7章、p.276の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマセラピーの最初は、トラウマからの回復の始めも同じことですが、安心・安全か保障されるところから、セラピーの関係を確立するという骨の折れることの多い関わりを確立するために、慎重に配慮するところからです。このセラピーの関係は、安心・安全で、当てになり、しかも、希望がいつでも注入される関わりです。枠組みをハッキリさせるセラピーは、TRASCを直接減らすことを狙いますし、他のトラウマ由来の悩みも、セラピーの初めから終わりまで、大事になります。発達トラウマを生き延びてきた経験を言葉にすることは、トラウマ治療の中心です。発達トラウマ障害(DTD)を生き延びてきた経験を語ることこそが、癒し、自分が人生の主人公になること、自分が成長する事の助けになりますし、トラウマの元になった、いろんな出来事がもたらした様々な喪失を慰めてくれます。

 

 

 

 

 

 たしかに、発達トラウマを生き延びてきた経験を言葉にすることは、トラウマ治療の中心です。しかし、子どもの場合は特にそうですが、その経験を言葉にするのは、難しい場合が少なくありません。プレイセラピー、箱庭療法、コラージュ療法などの投影法を子どもの場合多用するのは、言葉にせずとも、遊びや人形や絵などの形で表現しても、セラピーになるからです。その場合、必ずしも、言葉にしなくても、癒しになります。

 

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遊びの光

2016-07-21 02:35:58 | 聖書の言葉から

 

 

 

 

 
丸山眞男教授の思想史研究の原体験 私どもの今ここからの課題
    「人類を上下2つに分けるウソ」に傾く心の構え  自由と束縛の別れ道 :「人類を2つに分けるウソ」の取り扱い次第  第二章第1節「やり取りのいろん......
 

 

 今宵は、エリクソンが画家であると同時に、詩人でもあることを示す言葉をご紹介しましょう。エリクソンの素敵な文書の中で、私が一番気に入っているところの1つです。Childhood and Society 『子どもの頃と社会』の至言から、P212.

 

 

 

 

 

 

 光が波間にキラキラと遊んでいることは、≪陽気で楽しい≫ことに役立ちます。というのも、波間にキラキラと光る光の遊びは、遊びのルールの中に忠実にとどまってますもんね。波間の輝く光の遊びは、波の科学的な世界の邪魔はしません。ただ、いろいろな見え方が混じっている、と言いたげです。こういった光のパターンは、瞬く間に難なく変化して、その繰り返しでしょ。光の遊びのこの変化は、同じ形は2度と現れないのに、予測できる範囲で、心地よいものが必ずありますね

 

 

 

 

 

 遊びの光は、無意識に通じています。それは、私どもの心の底の底にある願い、最深欲求の実現を助けてくださるから、光なんです

 

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